実は外国人に大人気。村の住民よりもカカシが多い徳島の限界集落とは?

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ビジャ・ラス・エストレージャス/チリ

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最後は、南極大陸の南極半島から見て北方に点在する、サウスシェトランド諸島のなかでも最大のキングジョージ島にある「ビジャ・ラス・エストレージャス」の話です。

<アルゼンチン、チリ、ブラジル、ウルグアイ、韓国、中国など、世界各国の観測基地が集中する>(小学館『大辞泉』より引用)

とあるように、この周辺には世界各国の観測基地があります。キングジョージ島にあるビジャ・ラス・エストレージャスに関していえば、一般人も暮らせる、全2カ所の南極の居住区のうちのひとつです。

この町は、チリ空軍が管理する基地内にあるため、当然ながら軍の関係者が住んでおり、ほかには科学者も住んでいます。その家族も暮らしていて、小さいながらも学校や銀行、郵便局や教会などが存在する町です。

このビジャ・ラス・エストレージャスが立地する環境自体もユニークですが、この町の特徴は他にもあります。

居住を予定する人は、仮に子どもであっても、虫垂を切除しなければいけないルールが定められているのだとか。

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虫垂とは、盲腸からしっぽのように出ている部分をいいます。盲腸とは、大腸の始まりで小腸との連結部分です。

ちなみに「盲腸」という病名は俗称で、実際には盲腸に炎症が起きるのではなく、虫垂に炎症が起き、虫垂炎になります。この虫垂炎をわれわれは「盲腸」と呼ぶのですね。

ただし「盲腸」も、悪化すると死亡する恐れもある怖い病気です。「盲腸(正確には虫垂)」が破裂すると、死亡率は5%まで上昇し、子どもや老人はとくに重症化が心配されると、国立病院機構の情報にあります。

ちゃんと診断しちゃんと治療すると死亡率は0.1%以下となりますが、ビジャ・ラス・エストレージャスのような土地では、ちゃんとした診断・治療がなかなか困難になるそう。

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虫垂炎の手術が可能な最寄りの病院は、約1,000kmも離れているため、対応が遅れて死亡するリスクが高まります。そこで、あらかじめ虫垂を切除するように住人は求められるのですね。

ただ、数週間から数カ月の滞在予定の人は、そのルールが除外されると『New York Post』で報じられています。

キングジョージ島自体は、

<夏季にクルーズ船が就航し、観光客向けのホテルもある>(小学館『大辞泉』より)

場所です。

もちろん、観光客も適用外のルールになりますので、ビジャ・ラス・エストレージャスの宿泊施設を訪れる人は怖がる心配はなさそうですね。

今回は、世界各地にある人里離れた島や村にある、個性的な場所をご紹介してきました。その場所ならではの特徴が、ときに観光客の目玉になったり、世界的なメディアからの注目を集めたりする要因になっているケースがたくさんある様子。

もちろんこの手の話は、まだまだ世界にあります。皆さんも旅行先の豆知識などを調べてみると、視野が広がり、旅した気分になれるはずですよ。

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