初心者でも気軽に楽しめる、絶景の「五色沼」で新緑のトレッキング旅

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福島県の北部、日本きっての高原リゾート地と呼ばれる「裏磐梯(うらばんだい)高原」。ミシュランのグリーンガイドにも選ばれた、自然豊かな裏磐梯にある神秘の湖が「五色沼」です。

磐梯山(ばんだいさん)の噴火によって生み出された自然の芸術は、訪れる季節や時間によって色を変えるため「五色沼」の名で呼ばれるようになりました。

森の中の宝石のような五色沼を訪れるなら初夏がおすすめ!今回は夏にぜひ訪れたい、五色沼の楽しみ方をご紹介していきます。

福島県にある「五色沼」とは?

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五色沼は福島県の北部、磐梯山の標高800m地点に位置する磐梯高原にある湖沼の総称です。

名前に「五」という数字が入っているので5つの湖の総称のようですが、その数は30あまり

正式には「五色沼湖沼群」といいますが、天気や時間帯によって湖面の色が驚くほど変わるので、色彩が多いという意味を込めて「五色沼」と名付けられました。

五色沼はいわゆる裏磐梯に位置しています。裏磐梯とは磐梯山の北側を指す名称で、1888年に水蒸気爆発による山体崩壊を起こしたエリアのこと。

この山体崩壊により大規模な岩なだれが起き、川がせき止められたことによってたくさんの湖沼が生まれました。

マグマによる噴火ではなかったので緑は回復し、現在のような美しい景勝地へと変化して行きました。


何色に出会えるかわからない?

「五色沼自然探勝路」image by:photoAC

30もの湖沼がある五色沼。周辺はすべて国立公園に指定されており、その美しい景色が楽しめるようにと遊歩道が設置されています。

緑の鮮やかな森の中、圧倒的な透明度で現れる美しい湖沼は、おとぎ話に登場する美しい湖のよう。

青、エメラルドグリーン、深いグリーン、赤、緑と、少し角度を変えると色が変わって見えるため、いつまでも眺めていたくなるようなとても不思議な湖沼がいくつも現れます。

五色沼を楽しむための遊歩道「五色沼自然探勝路」は約4km、1時間半ほどのトレッキングコースです。

比較的短い上に歩きやすいので、トレッキングが初めてという方にもとてもおすすめ。初めてのトレッキングに五色沼を選べば、自然の美しさに魅了されてしまうこと間違いありません。

個性豊かな「8つの湖沼」に会いに行く

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五色沼を楽しむための五色沼自然探勝路では、主に8つの特徴的な沼を見ることができます。

遊歩道をおおよそ10分歩くと次の沼が現れるというペースで進んで行けるので、飽きることなくトレッキングが楽しめます。

歩くだけであれば1時間半ほどですが、ついうっとりと眺めてしまうので全部で2時間半ほどは時間を取っておくと良いでしょう。あまりにも美しく色が変わっていくため、ついつい写真撮影に励んでしまいます。

遊歩道は木道の部分があったり、砂利道があったりしますがしっかりと整備されているので歩きやすいですが、サンダルやヒールはやめましょう。

歩きやすいスニーカーにリュック、帽子、上着、飲み物や軽食があれば十分楽しめます。

五色沼自然探勝路への入り口は「裏磐梯ビジターセンター側」と「裏磐梯物産館側」の2カ所があります。どちらも駐車場は完備、お手洗いや売店などもあるので、準備を整えて散策を開始しましょう。

1.最初に見えてくる大きな「毘沙門沼」

「毘沙門沼」image by:photoAC

今回は情報収集がしたかったので、裏磐梯ビジターセンター側から遊歩道へ入ります。ビジターセンターで地図を頂いたり、登山道の状態を確認したりした後にいざ散策へ!

ビジターセンターを出てわずか5分ほどで見えてくるのが「毘沙門沼(びしゃもんぬま)」です。

深い緑色の水面を持つ毘沙門沼は五色沼の中では最大の沼で、手漕ぎボートを楽しむ方がたくさん!

絶景の中、とても気持ちよさそうです。駐車場からすぐ到着することもあり、毘沙門沼だけに訪れる人も多いのだとか。磐梯山もよく見えるので、手軽に絶景を楽しめます。

2.赤色の差し色が特徴的な「赤沼」

「赤沼」image by:photoAC

毘沙門沼から約30分ほど歩くとひっそりと佇む、「赤沼」が現れます。ここから先は小さな沼が続くので、見落としてしまわないように気をつけましょう。

赤沼は中央が緑、沼の周辺を縁取るような赤の差し色が特徴的な沼です。赤い縁取りの理由はその水質。

水に多くの鉄分が含まれるため、植物が赤色に染まり沼を縁取っているように見えるのだとか。

3.赤沼と竜沼のあいだにある「みどろ沼」

「みどろ沼」image by:photoAC

赤沼のすぐ側にあるのが「みどろ沼」です。みどろ沼の湖面は見る角度によって色がかなり変わる不思議な沼。

湖面は深緑色と青色のグラデーションに見えたり、角度を変えると全体が深緑に見えたりとはっきりと色が分かりません。青、緑、そして赤色が交じる3色の沼と呼ばれることも。

4.一休みにおすすめな「竜沼」

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次は、とても小さな「竜沼(たつぬま)」です。木々の間に隠れるように存在する竜沼は、五色沼自然探勝路のちょうど中央付近にある沼です。

新緑の時期がもっとも美しい竜沼。というのも、夏になると木々に覆われて姿が見えにくくなってしまいます。

小さい沼であること、草木に覆われていることなどから見逃してしまう人が多いのか、静かなのでここで一休みするのもおすすめ。少し黄色がかった湖面の色が特徴的です。

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