各業界が賃上げに向けて動いている現在。これから社会人となる方は「平均年収」が高い業界を目指したい、という方も多いのではないでしょうか。快適な日常生活を支える多種多様な業界の中でも、どのような職種が高い年収を獲得しているのでしょうか。
国内の企業情報を完全に網羅した日本最大級のデータベース「SalesNow DB」が上場企業の各業界別で見た「平均年収」について調査しました。540万社の企業から判明した「業界別平均年収ランキングTOP10」を早速チェックしてみましょう。
新世代の高年収業界はどこ?ブルーからホワイトまで、年収で見る業界分布
第10位 工事・土木業界
10位にランクインしたのは、生活する上で欠かすことのできない「工事・土木業界」。「建設」にあたる建物工事以外の全ての工程を意味しており、土木工作物を作り出す上で最初から最後まで必須の業界です。
土木業界が手掛けているのは、ダム建設や水路、橋などの水関係をはじめとして、鉄道や道路、空港など、なくてはならない重要なものばかり。測量や設計といった部分も担当し、完成した建設物に発生した補修や改造・解体工事にも携わります。
最も従業員数が多いのは「住友重機械メカトロニクス株式会社」、続いて「積水ハウス株式会社」、「株式会社LIXIL」と並びます。
非常に知名度の高い会社が並んでいるものの、働くには高度な技術や専門資格が必要なものも多く、慢性的に人手不足となっています。
人手不足、今後は労働生産性の向上や業務の効率化、そしてコスト削減など、さまざまな面で改善が望まれています。
第9位 機械業界
10位に続き、日々の生活においてなくてはならない存在「機械業界」が9位に登場。電子レンジや冷蔵庫など毎日使う家電類を皮切りに、移動に欠かせない電車や車、オフィスに必須のOA機器類など、今や機械のない世界は考えられないほど身の回りに溢れています。
これら機械類を一手に引き受ける機械業界は、本体製造から小さな部品製造までメーカーだけでも大小さまざま。さらに、ロボットや宇宙進出まで機械が必要となるシーンはとにかく幅広く、業界自体の規模も比例して拡大しています。
従業員数1位は「三菱電機株式会社」。続いて「本田技研工業株式会社」「株式会社日立製作所」が並びます。
多種多様なロボットの進化や、車をはじめとしたさまざまな機会の自動化も進んでいることから、今後も機械業界は大きな発展が見込まれているため、年収の増加も期待できるといえます。
第8位 医療・製薬・福祉業界
8位は、人々の健やかな生活を維持するために必須の「医療・製薬・福祉業界」。診察や手術など医療行為を担う病院から、処方される薬を生み出す製薬会社、そして需要の高まりが止まらない介護・福祉までを含めた業界です。
医師や看護師、薬剤師や検査技師など、医療機関の職業は高度な専門知識や技術を必要とすることもあり、給与も高い傾向に。一方、製薬会社の仕事は事務やマーケティング、営業まで幅広く、専門知識が低めでも携わるチャンスがあります。
そして、少子高齢化による高齢者施設が右肩上がりで増加している今、ますます需要が増えている福祉業界。常に必要とされている職種であり、景気に左右されることも少なく、失職のリスクが少ないことも魅力です。
第7位 不動産業界
巨額が動く「不動産業界」が7位を獲得。不動産にまつわる業界を広範囲で指しており、一般の住宅ひとつに着目しても、建売から注文まで建設を手掛けるハウスメーカーや工務店から仲介を行う不動産業者、マンションの管理会社など多くの業種が関わっています。
住宅以外でも、ショッピングモールをはじめとする大小の商業施設や大規模なオフィスビルを開発するディベロッパーなど「不動産業界」と言っても職業はさまざま。金額が大きいこともあり、契約にまつわる法律など専門的な知識も必要とされます。
土地の売買や駐車場の運営などもこのカテゴリーに含まれ、最も従業員数が多いのは「太平ホールディングス株式会社」。続いてショッピングモールのイメージが強い「株式会社ドン・キホーテ」が並んでいます。
第6位 生活用品業界
6位に登場したのは、毎日の生活に潤いをもたらしてくれる「生活用品業界」。全体的な経済規模は小さめながら、商品を直接手に取る機会が多いことから認知度は非常に高く、グローバル展開も見られる分野です。
その内容は「インテリア」「ベビー用品」「スポーツ用品」「生活雑貨」「文具用品」「書籍」「ペット」「リサイクルショップ」など、およそ9つのカテゴリーに大きく分けられており、購入したことのない人はいないほどのラインアップ。
従業員数で見ても、トップ3は「花王株式会社」「株式会社良品計画」「日本たばこ産業株式会社」と、非常に知名度の高い3社が並んでいます。
しかし、少子高齢化社会へと向かう中で業界は縮小傾向になるという予測が。新ビジネスの創出が必要だと考えられています。
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