ここ数年、爆発的な大ブームを巻き起こした「キャンプ」。大きなきっかけとなったのがコロナ禍で、感染の心配が少ない屋外でのアクティビティとして人気が上昇。次々とキャンプ場やグランピング施設もオープンしてきました。
そんなキャンプブームですが、ここのところ若干の陰りが見えてきているとのこと。報道では「終焉」という文字が躍ることもある中、アウトドアブランド PYKES PEAKが、全国108名のキャンパーを対象に「キャンプブームに関する調査」を実施しました。最新の動向について、早速チェックしてみましょう。
「キャンプはブームから文化になった」キャンパーが本音を赤裸々告白
まず行われた質問が「キャンプブームに関してどう思いますか?」という直球なもの。すると、ブーム関係なくキャンプに勤しむキャンパーたちからは「どうでもいい」という声と共に、8つの「どうでもいい」理由が浮き彫りになっています。
1つ目は、使わなくなった人がリサイクルショップなどに売ってしまうことで入手しやすくなるなど「ギアが安くなってラッキー」というもの。
「ブームでギアの選択肢が増えたのは嬉しい」「ギアが飽和しただけでキャンプ熱は冷めていない」という理由もあり、ポジティブに捉えられていることがわかります。
コメントでは「コールマンなど、有名メーカーのテントが大幅値下げしていたりで買いやすくなった」「ギアも安くなって、キャンプ場の予約も取りやすくなる」と喜びの声が寄せられています。
ギア関連のみで3つの理由が上がりましたが、続いて4つ目には「キャンプ場の予約がしやすくなった」、5つ目には「迷惑キャンパーが減ってきた」という理由が登場。ライトな層が淘汰されたことで、過ごしやすさは上昇しているようです。
コメントでも「マナーを理解していない“迷惑キャンパー”が減るのは非常に嬉しい」「ブームが去ったほうが、マナー悪い人も少なくなるしゆっくりできるし良いことしかない」と、過熱するブームに迷惑を覚えたキャンパーたちの安堵の声がチラホラ。
最後の2つは「ブームはまた巡ってくる」「ブームから文化になっただけ」というもの。キャンプの楽しさを知っているからこそ、過熱感のある盛り上がりが落ち着いた後もキャンプへの期待は消えないと確信している様子が垣間見えています。
コメントでも「ブームから文化に昇華したんだと思うから、逆に嬉しいとまで思ってる。まだまだなくならないし、終わらない」「ブームは終焉したかもしれませんが、 趣味、文化として逆に定着したのではと思います」と、キャンプが広く根付いたと感じる人が増加していることが伺えます。
そんな中「ギアが無くなるのは困る」「近くのキャンプ場がなくならないか心配」という、ブームの陰りが見えたことで、各種の関連事業が縮小していくことへの憂いも見え隠れしており、キャンパーの何とも言えない心情が伝わってくる結果となりました。
コメントでは「大好きなキャンプ場がこのブームの谷の時に閉場に追い込まれる可能性が上がるのがデメリットかなと思います」「保守的なキャンプ道具ばがり発売されそうでコアなギアが好きな身としては少し不安を覚えている」と、市場が縮小していくことへの懸念が現れていました。
続いて行われた質問が「ブーム終焉でキャンプをやめようと思いましたか?」というもの。こちらは「全く思わない」が95.4%、「あまり思わない」が3.7%と、ほぼ100%といえる数値の99.1%がブームに左右されない情熱を持ち続けている模様。
コメントでも「ブームに乗ってはじめたが、コレからもハマり続けて行くと思うしブームの終焉はあまり関係しない」「そんなの関係なく楽しめば良いと思う」と、ブームだからという理由ではなく、キャンプそのものに魅了されたことがわかる声が。
そもそも、キャンプが好きで始めたキャンパーたちにとって盛り上がりや陰りといったブームの動きはさほど重要ではなく、たとえ終焉しても「キャンプは続ける」という揺らがない意志が感じられます。
「キャンプブーム終焉で、あなたのキャンプに行く回数が減ると思いますか?」という質問でも、最も多いものが「変わらない」で74%、続いてが「増える」で24.1%、「減る」に至っては1.9%と、キャンパーには何の影響もないことが判明。
これまで通りキャンプへと出かけていくのはもちろん、ブームが終わることで逆にキャンプへ行くモチベーションが高まる人も存在することが明らかに。ブームでマナーを守らない人や、混雑していることが増えたキャンプ場に嫌気がさしていたことが感じられます。
また「ブーム終焉によって、最近キャンプ場のマナーが良くなったと感じますか?」という質問では「あまり思わない」が最多でありつつも、「やや思う」「そう思う」も合わせて4割以上に達しており、若干の良い影響が出ているようにも見受けられます。
「ブーム終焉によって、キャンプ場の予約が取りやすくなったと感じますか?」という質問も行われており、こちらでも「取りやすくなった」と感じる人が約4割ほど存在。キャンパーにとっては、ブームの終焉が比較的ポジティブに働いているようです。
それが現れているのが、続いて行われた「キャンプブーム終焉を好意的に捉えましたか?」という質問の結果です。「そう思う」「やや思う」の合計は7割に達しており、ブームの終わりはキャンパーにとって歓迎できる傾向だということが浮き彫りになりました。
「キャンプブーム終焉後、他のレジャーにお金を使うため、キャンプ用品は安価なものを買うことになりますか?」という質問では、86%がNOと回答。高価なアイテムも多いキャンプ用品に対してのこだわりは変わらないことがわかりました。
「キャンプブームへの意識」を探ることで見えてきた、キャンパーたちの本音の数々。拡大・縮小共にメリットとデメリットがあることが感じられる結果となりました。アウトドアにぴったりの季節を迎える今日このごろ、今年のキャンプブームはどう変化していくのでしょうか。
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