沖縄の新しいテーマパークはミニチュアがいっぱいで、雨の日でも楽しめる観光スポットに

image by:Little Universe OKINAWA

沖縄本島に、ミニチュアの世界やデジタル空間演出などで、子どもから大人まで楽しめるエンターテインメント施設「Little Universe OKINAWA(リトルユニバースオキナワ)」が、2024年4月29日にオープンしました。場所は、那覇空港から車で約20分、大型商業施設「イーアス沖縄豊崎」内です。

遊び方、無限大」が施設のテーマ。デジタルを駆使しつつもアナログ感もあり、しかも、自らミニチュアの世界を体験できるコンテンツもそろうなど、いろいろな遊び方で沖縄やその他について知る、学ぶ、楽しめる施設です。

しかも、全館で「写真撮影OK」もうれしい点。屋内施設のため、年中雨が多い沖縄で、旅行で訪れた際にもおすすめです。今回、現地を訪れて取材、体験した「Little Universe OKINAWA」の主な見どころやその魅力などについてご紹介します。

超大型ビジョンの迫力映像にまず圧倒。龍の意味は…

「Little Universe OKINAWA」はイーアス沖縄豊崎にある。image by:Little Universe OKINAWA

イーアス沖縄豊崎の3階に、「Little Universe OKINAWA」の入口があります。館内は1フロアで、約3,300平方メートルの広さがあります。

琉球では龍は王家の象徴。首里城などでも多く見られた。image by:シカマアキ

チケット売り場の横にある、高さ約3m×横幅約11mの超大型ビジョン。ここで、大きな龍、沖縄の波、沖縄本島北部「やんばる」の森、この3つの迫力あふれる映像が流れます。

中には、沖縄の精霊で知られる「キジムナー」が画面上のどこかを通り過ぎる瞬間も。これを見つけるという楽しみも、実は隠されています。

続いて、この施設を存分に楽しむための注意事項などを紹介する映像(約3分)を見ます。子どもにもわかりやすい内容かつ英語併記で、外国人の入場者にも対応しています。

光のトンネルや通路で異次元の世界が体験できる

光のトンネルをくぐって不思議な世界へと向かう。image by:シカマアキ

いよいよ館内の奥へ。「∞(無限大)トンネル」は、まるで異世界に迷い込むかのような光に包まれたトンネルです。しかも、前に進むにつれ、天井がどんどん低くなっていきます。自分がまさに「小人」となる気分が味わえます。

かがみのこみち。鏡と光の世界で今までにない体験ができる。image by:シカマアキ

トンネルを抜けると、左手に「かがみのこみち」が現れます。鏡張りの通路で、丸・三角・直線のライトがランダムに輝き、どこまでが通路か鏡なのかが分からない造りで楽しめます。


ここは館内にある人気の映えスポットの1つ。カメラやスマホで思わずいろいろ撮りたくなる場所です。

古き良き琉球王朝時代のミニチュア、QRコードからさらに知る

首里城の正殿と御庭(うなー)のミニチュア。image by:Little Universe OKINAWA

いよいよ施設メイン、ミニチュアの世界が現れます。まずは、18世紀ごろの琉球王朝から。18世紀といえば、日本では江戸時代半ばに当たります。

琉球王朝のミニチュアは、幅8m×奥行4mの大きさ。首里城をはじめ、世界遺産である守礼門、御庭(うなー)などが、精巧に再現されています。このエリアは「首里那覇泊全景図」をはじめいくつかの屏風を参考に作られたとのこと。

15世紀から19世紀まで栄えた琉球王朝。特に、琉球の黄金の道と呼ばれた「綾門大道」に、中国皇帝の使節団「冊封使」の行列がゆっくりと動く様子がミニチュアで見られます。首里城へ向かう行列は動きだけでなく人々の細いところなども見事に再現されていて、当時の様子などが伝わってきます。

また、現在のような陸続きとなる以前、浮島だった那覇の様子も再現されています。海の多さに驚く一方、今もある「波の上」という地名が昔はまさに海の上にあるような場所だったことなどを知ることができます。

自分のスマートフォンでQRコードを読み込むと情報が表示される。image by:シカマアキ

ミニチュアのそばにあるQRコードを、自分のスマートフォンで読み込むとARが立ち上がり、当時の地名などが表示されて分かるようになっています。さらに、自分のフィギュアを作って展示内に設置できる「住民権」(有料)もあり、タイムスリップする気分が味わえます。


ちょっと懐かしい「東京」をミニチュアで再現、リアル駄菓子屋も

1980年代の東京・麻布十番を再現したミニチュアは懐かしい光景が広がる。image by:シカマアキ

館内の展示エリアで最も広いのが、「レトロ東京」のエリアです。1980年代の東京・麻布十番が再現されています。

麻布十番は、バブル時代の象徴とされていた場所。今でこそ高級住宅街、そして今も下町の雰囲気が残っています。1980年当時、麻布十番商店街を中心に、現在とはまた違う賑やかさがありました。

ビルやマンションが立ち並ぶ一方で、駄菓子屋や食堂、ラーメン屋、庶民的なスーパーがあるなど、見れば見るほど「ちょっと、懐かしい」と思えるこの時代。ミニチュアのそばにあるボタンを押すと、何かが動く仕組みで、それを見つける楽しさも。

このエリアのBGMは1980年代のヒット曲、壁には当時の看板なども掲げられています。

駄菓子屋は実物大。昔懐かしいお菓子やラムネなどが買える。image by:Little Universe OKINAWA

展示そばに、リアルサイズの駄菓子屋、水ヨーヨー釣りなどもあります。子どもはもちろん、大人も子どもだった時に楽しんだ「お祭り気分」をここで楽しむことができ、懐かしい気分になるでしょう。

施設によると、レトロブームがある中、親世代の街並みを子どもたちに見てもらいたい、子どもたちに駄菓子屋を楽しんでもらい、昭和世界へ没入できるエリアになっている、とのことです。

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