海外旅行でのスマホ通信、どうしてる?旅のプロが教えるオトクな方法

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旅行で欠かせないツールとなっているスマートフォン。情報を検索したり、地図で位置を確かめたり、航空券や鉄道のチケットなど、国内旅行だけでなく海外旅行でも、いまや「ないと、困る」のがスマートフォンです。

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一昔前であれば、スマートフォンを海外へ持参しても、現地での通信料が高いのが気になり、あまり使っていなかった人も多かったでしょう。しかし今では通信料がかなり安くなり、日本とほぼ同じ感覚で、海外でも使えるようになっています。

実際、海外旅行でスマートフォンをどう使っているのか。現地で長年、ネット接続を駆使する筆者が、海外でのリアルな「スマホ事情」を紹介します。

昔は海外に出たら音信不通になる人も

空港の無料Wi-Fiはいまや定着 image by:Vladeep/Shutterstock.com

まず、海外でスマートフォンを使ってネットに接続するには、以下の方法があります。

  • 【1】Wi-Fiルーターをレンタルする
  • 【2】現地で「SIM」を買う
  • 【3】海外ローミングを利用する
  • 【4】ホテルやカフェなどで公衆Wi-Fiを利用する

10年ほど前の海外旅行であれば、海外でのネット通信は【4】のホテルなどのWi-Fiのみで、日中はオフラインだった人も多かったのではないでしょうか。うっかり現地でずっとネット接続し、帰国後に携帯電話会社から高額請求が来る「パケ死」という言葉もありました。

空港にあるWi-Fiルーターの貸出・返却ボックス image by:mokjc/Shutterstock.com

続いて一般的になったのが、【1】のWi-Fiルーターのレンタルです。日本の空港でレンタル一式を受け取り、現地で電源を入れてネット接続。

しかし、ルーター自体のバッテリーの持ちも気になり、貴重品が増えると面倒でもありました。当初のルーターはやや大型で重かったのが、最近はずいぶん軽くなりました。

SIMの現地購入が安い、手間がないeSIMも普及

シンガポール・チャンギ空港の到着口に並ぶSIMショップ image by:Sing Studio/Shutterstock.com

現在、海外でのネット接続で主流なのは、【2】と【3】です。現地で「SIM」を買うのは、筆者は7、8年前からコロナ禍に入るまで、この方法を実践していました。

SIMは現地に着いた直後の空港内で購入することが多かった一方、空港でSIMを売っていない国もありました。例えば、アメリカ・ハワイなどは空港で売ってなく、近くのショッピングモールにある携帯電話ショップへ走りました。


その後、日本の「Amazon」で出発前にSIMを購入することも。その販売価格は現地より少し割高ではあったものの、手間などを考えると先に入手するほうが気楽でした。

eSIMはスマホの操作だけで完結して便利 image by:Hadrian/Shutterstock.com

現在では「eSIM」も普及しています。SIMと違ってスマートフォン本体でSIMの抜き差しをする必要がなく、先に購入しておけば、現地ですぐ使えるメリットは大きいです。

海外ローミングは「ahamo」おすすめ、他社も要チェック

「ahamo」はNTTドコモが提供する格安プラン image by:beeboys/Shutterstock.com

そして現在、筆者は【3】の海外ローミング、「ahamo」を日本そして海外でも利用しています。国内利用分と含めて月20GBまで利用でき、データ通信のみであれば追加料金はありません。大半の国・地域で対応しています。

「ahamo」は、接続が4Gだったり、国によっては接続状況が悪かったりということはあるものの、今まで多くの国・地域で3年ほど利用してきた結果、インド以外は問題ありません。SIMの抜き差しなども当然不要で、現地に着くとすぐ海外ローミング先をスマートフォンが自動で探してくれます。

海外ローミングは携帯電話会社ごとにサービス内容が異なる image by:Koshiro K/Shutterstock.com

他社にも似たようなサービスはあり、ソフトバンクの「アメリカ放題」などもお得ではあるものの、海外どこでも、しかも割安なのは、今は「ahamo」の独り勝ちといっても過言ではありません。

頻繁に海外旅行へ行く、しかも短期間であれば、「ahamo」で十分です。滞在15日以上だと通信制限がかかる点のみ注意。


海外旅行でスマホに入れておくと便利なアプリ

「GoogleMap」が重宝するのは海外も同じ image by:AngieYeoh/Shutterstock.com

スマートフォンを海外旅行で、どういった時に使うのか。まずよく使うのは「Google Map」です。現在地がどこか、行き先までのルートを調べる、カフェやショップなどのレビューを参考にするなど、国内同様、海外でもリアルタイムで情報を調べて得られるのは、とても貴重です。

また、利用する航空会社や鉄道、ホテルのアプリケーションも、スマートフォンにダウンロード済み。いまや「スマホで搭乗券」が主流です。電源切れや接続できない場合も想定し、紙のeチケット、ホテルバウチャーも念のため持参しています。

Uberなどライドシェアは現地移動にとても便利 image by:Maksim Safaniuk/Shutterstock.com

現地での移動に欠かせない「Uber」「Grab」などライドシェアのアプリもダウンロードし、現地でよく利用しています。クレジットカードを登録しておけば、運転手と支払いのやり取りも不要。車の待ち合わせ時など、運転手からメッセージが現地語で来ても、タップするだけの翻訳機能もあって便利です。

「LINE」「X」「Instagram」「Gmail」などのアプリも、海外でそのまま使えます。日本と同じ感覚で、リアルタイムでやり取りできるのは数年前では考えられなかったことが今、現実になっています。

海外でスマホを使う際の注意点、治安でも警戒を

インドにもSIMはあるがインドの電話番号が必要など旅行者にはハードルやや高め image by:Stock Mark/Shutterstock.com

海外ローミングやSIM/eSIMが安価になったとはいえ、海外での利用に気をつけなければいけない点もあります。例えば、国・地域ごとに、通信が不安定になる場合があること。先進国かつ都市部ならほぼ問題はありませんが、地方へ行くと通信できないことも。

先に「インド以外」と記載しましたが、インドでは都市の中心部ではほぼ問題ないものの、少し郊外へ出た途端に電波ゼロになりました。次にインドへ行く際はSIMを調達したいところですが、SIMでの接続もかなり面倒と聞きます。

中国本土は独自のアプリが普及している image by:Tada Images/Shutterstock.com

また、中国本土はネット社会ではあるものの、LINEやInstagram、Google全般など、普段よく使うSNSなどは、現地で接続すると遮断されます。どうしても使いたい場合、「ahamo」など海外ローミングを使うか、「VPN」を介して通信すると使うことができます。

中国政府が実施するネット監視・検閲システム「金盾(グレートファイアウォール)」のためです。地図や検索などは、中国本土で普及するアプリケーションをダウンロードしましょう。

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現地での盗難も、くれぐれも要注意。スマートフォンは高級品です。海外では、日本のように鉄道やバスなどでスマートフォンをずっと眺めている、歩きながらスマートフォンに夢中になっているなどする人たちは皆無。カフェなどで場所取りのためにスマートフォンを置いて離れると、盗られて終わりです。海外では、絶対に必要な場合以外、スマートフォンに触らないようにしてください。

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