移住して3年。この春、地域おこし協力隊を卒業する男性のこれから

移住して3年。この春、地域おこし協力隊を卒業する男性のこれから

ーーこれまで携わってきた活動について教えていただけますか?

私は大学で、地域活動に取り組む専攻、ゼミに所属していたのですが、授業の一環で味噌づくりをしていました。そのなかで道志村では醤油を自給しているという情報を耳にし、以前から興味を持っていたという経緯があります。

協力隊になってからは、地域に伝わる醤油作りの文化を発信するため、醤油絞りの実演イベント等を実施してきました。かつては、村内のほとんどの世帯で見られた醤油づくりなのですが、現在は器具の老朽化や担い手がいないなどの理由から、その文化が過去のものになりつつあるという現実があります。道志村の醤油づくりの文化を、絶やさず残していくための取り組みを、微力ながらも続けてきました。

醤油絞りの実演

あとは、年4回、道志村の歴史や文化、自然、食、人などを取材した「道志手帖」 という冊子の発行にも携わりました。外部の者から見た村の目新しいもの、村に伝わってきた文化などの情報をまとめ、それらの情報を積極的に発信するべく奔走しました。

ーーこの春、協力隊での活動は終了となりますが、中嶌さんの今後について教えてください。

私は、これからも引き続き道志村に住み続け、道志村で過ごすことのおもしろさを、もっと多くの方に伝えられたらと考えています。

地域の95%が森林とされる場所ですが、そこから流れる数多くの沢と道志川に囲まれ、四季ごとに釣りや川あそび、山登り、土いじりなど野外あそびがいつでも、すぐにできる環境が目の前にあります。

また実は、道志村は「横浜市」との深い関係があります。というのも、横浜市の水道源水は、この村を流れる道志川から取水されていまして、その歴史は明治30年から始まり、実に100年以上も続いています。

そこで、横浜市にある横浜ビール株式会社協力のもと、道志の食材を通じてお客様に道志のことを知ってもらう、伝え続けることを目的にしたイベントの開催と、道志村の食材の流通をはじめました。

道志川の水だけでなく、道志村の食材や文化も、国際港都「横浜」を経由し、より多くの人に知ってもらえるような取り組みを進めていきたいと考えています。

ーーこれからも引き続き、道志村の地域おこしに邁進されるとのこと、楽しみにしております。

昨年の国勢調査での結果の通り、この村でも人口減少がますます加速しています。一方、少しずつながらも道志村への移住希望者はいるのですが、移住者用の空き家の確保が進まず、それに応えられていないという状況がありました。

ですが、今後村ではまち・ひと・しごと創生総合戦略のもと、移住者向けの住居の取りまとめや移住相談窓口の設置を軸に移住・定住を強く推進していきます。

豊かな自然と、あったかい人間関係に囲まれた道志村での暮らしに興味をもたれた方は、ぜひお気軽にご連絡・ご相談いただければ嬉しいです。

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  • 記事提供:「地域移住計画」
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