日本で「砂丘」と聞いて、真っ先に思い浮かべるのが鳥取砂丘。おそらく100人の日本人に聞いたら、101人が「砂丘=鳥取」と答えるのではないでしょうか。
でも、日本一の砂丘は鳥取ではなく青森にある「猿ヶ森砂丘」というのはご存じですか? 広さは鳥取砂丘のおよそ3倍。圧倒的な広さで日本一なのですが、あまり知られていません。なぜなのでしょうか。今回はその理由を解き明かします。
観光できる日本最大級の砂丘は鳥取砂丘
猿ヶ森砂丘は、青森県東通村の尻労から小田野沢までの太平洋沿岸に広がる、約1,500haの砂丘。鳥取砂丘の面積が約545haですから、ぶっちぎりの広さで堂々の日本1位です。
でも、「鳥取砂丘は日本最大級」というフレーズを聞いたことがある人も少なくないはず。確かに鳥取市の公式サイトなどには、「日本最大級の砂丘」と書かれています。
気が早い人は「騙された!」と思うかもしれませんが、実はこの表記に嘘はありません。より正確に表現すると言葉足らず。ウィキペディアで調べると「観光可能な砂丘としては日本最大」と書かれています。
つまり、猿ヶ森砂丘は観光ができない砂丘なのです。
日本一広い砂丘は、銃弾が飛び交う危険地帯
青森県は、陸上自衛隊 第9師団や航空自衛隊三沢基地、海上自衛隊八戸航空基地などが置かれる、国の自衛活動には欠かせない要所。猿ヶ森砂丘も防衛省の下北試験場(弾道試験場)の敷地になっているため、一般人の立ち入りが禁止されています。
しかも、訓練内容は弾道試験など、超がつくほど危険なことばかり。たとえ一般開放されていても、近寄りたくないですよね。戦車が砲撃訓練をしている横で、のんびり観光なんてできません。立ち入り禁止にするのも当然です。
つまり、一般の人は見ることができない、だから知名度が低いのかもしれませんね。
でも、見られないと思うと余計に見たくなるのが人の性。そこで、1枚だけ写真をご紹介します。
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