海外旅行って、地下鉄を乗りこなせると「旅の達人感」が増すよね

海外旅行先の移動手段として、ついついタクシーばかり使ってしまい、現地の方々が利用している交通機関を敬遠してしまうことってよくありますよね。

でも、事前に使い方を覚えて勇気を出していざ乗ってみると、新たな世界が拡がってくるはずです。世界中を旅しながら、メキシコ人の夫と大阪で暮らすライターのヒトミ☆クバーナさんが、メキシコやキューバの交通事情を紹介しつつ、日本人に大人気のお隣「韓国」を旅行する際に便利な「T-moneyカード」の使い方をわかりやすく紹介しています。

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海外旅行の醍醐味のひとつ、現地の人々と同じ交通機関を利用してみよう!

海外旅行したとき、地下鉄やバスの乗り方がわからず、タクシーばかり使ってしまう……なんてことはありませんか? 私は、あります。

メキシコキューバカナダなど、言葉も文化も違う国を旅してきた私が、初めての国でいつも不安なのが「現地の移動手段」です。目的地まで連れて行ってくれるタクシーは便利ですが、観光地では渋滞が多かったり、遠距離になるとそれなりに料金がかかったりします。

交通費を安く抑えるには、電車やバスなど、公共交通機関を使うのが一番。そう思って、私は今まで、できるだけその土地の乗り物に乗ってきました。実際に地下鉄やバスを使ってみると、観光地めぐりだけでは見えてこない、人々の生活がのぞけるんです。

例えば、メキシコの小型バスペセロは、数十円ほどの運賃で乗れるため、地元の人の足になっています。

ペセロに乗ると、知らない乗客同士が気軽におしゃべりを始めたり、赤ちゃん連れの女性にみんなが席を譲っていたり、その土地の人々がどう生活しているかがわかります。

私が住んでいたメキシコシティは、「車社会。ラッシュ時にタクシーに乗ると、ふだんは30分の道のりが、渋滞で3時間かかることも。


メキシコのタクシーは距離ではなく時間でメーターが上がっていくので、なかなか進まない列に余計イライラしていました(笑)。

大都会・メキシコシティは人口が多い

メキシコシティで、早く・安く移動するために、私はいつも地下鉄を利用していました。治安が悪いメキシコでは、夜に地下鉄に乗ることはおすすめできません。しかし、昼の移動なら、運賃100円以下で、女性専用車両もある地下鉄は便利です。ラッシュ時は東京並みの満員電車になるので、スリに注意が必要ですが……。

メキシコは貧富の差が大きく、文字を読めない人が多いため、地下鉄の各駅を表すイラストがあります。駅名を覚えていなくても、どんなイラストかがわかっていれば乗り降りできるので、外国人の私にも便利でした。

一方、キューバでは、観光客用と地元の人用で、移動手段がはっきり区別されています。

例えば、ハバナの主な観光地をめぐるツアーバスや……

古いアメリカ車をピカピカに磨いた、観光タクシー

さらにかわいいココナッツの形をしたココタクシーまで。

どれも、ハバナ市内の移動であれば1000円前後で乗れるので、時間の限られた短期旅行にはおすすめです。

しかし私は、4か月ほどハバナに住んでいたことがあり、そのときは節約のため地元の交通機関を利用していました。ハバナの人が利用している、主な交通手段は2つあります。

近距離料金が50円ほどのボロボロの乗合タクシーと、

時刻表も路線図もない、ほぼタダ同然の巨大バスグァグァ)です。

どちらも難易度が高いうえ、時間がかかるので短期旅行には不向き

でも思い切って乗ってみると、降りるところがわからなければ誰かが親切に教えてくれましたし、同じ場所で降りた人が目的地まで連れて行ってくれることも、一度や二度ではありませんでした。これは、ビジネスライクな観光タクシーではなかなかできない経験です。

また、キューバの人は、バスでなんでも運ぶことに驚きました。生きたニワトリをリュックに入れていたり(ときどき取り出して撫でている)、大きくて四角い誕生日ケーキをダンボール紙に乗せて、むき出しのまま運んでいたり。

キューバの地元の交通機関は、ただの移動手段というより、それだけでアドベンチャー。満員のバスに乗って、どこかへ行って、ただ帰ってくるだけでも、かなりの達成感があります(笑)。

超便利! 韓国の地下鉄・バス・コンビニの支払いにも使えるT-moneyカード

そんなサバイバルな交通機関を乗りこなしてきた私でも、今回初めて行った韓国では、色々と不安がありました。

  • 地下鉄やバスで移動したいけど、韓国語がまったくわからない
  • ハングルが読めなかったら、降りる駅がわからないかも
  • まわりの人に聞いても、答えが聞き取れなさそう
  • そもそも、切符の買い方がわからない……

不安にかられて、ネットで韓国 交通と検索したところ、どうやら韓国には「T-moneyカードという、PASMOやSuicaのようなプリペイド式交通カードがあることがわかりました。

LINEのキャラなど、デザインも豊富でかわいい

このT-moneyカードさえあれば、いちいち窓口で切符を買う必要なしで済むのです。

しかも、韓国のT-moneyは地下鉄バスタクシーに加え、コンビニでの支払いもできるオールマイティなカード。

そんなT-moneyのおかげで、私はソウル1週間の旅を快適に楽しむことができました。ソウルの地下鉄日本語表示があり、日本語の地図や路線図も空港で手に入るので、韓国語がわからなくても大丈夫です。

ソウル市内の駅には日本語表記があってわかりやすい

そこで、韓国旅行を前に不安を抱えている人のために、T-moneyカードの買い方やチャージ方法について、詳しく説明します。料金はすべて、私が旅行した2018年4月当時のものです。

T-moneyカードを使って、ぜひ韓国の旅を安く、さらに面白いものにしてください!

1.T-moneyカードとは

T-moneyカードは、ソウルと釜山の地下鉄・バスで使える交通カードです。T-moneyのロゴがあるタクシーやコンビニでも使用可能です。

チャージはコンビニで可能なほか、各駅日本語対応の自動チャージ機があるので、韓国語がわからなくても大丈夫ですよ。

T-moneyカードの主な特徴をまとめてみました。

・日本のSuicaやPASMOのように、事前にチャージして使う
・地下鉄とバスの初乗り料金が100ウォン割引になる
・地下鉄-バス間で30分以内に乗り換えると割引料金になる(21:00-7:00までは60分以内)
・18歳までの青少年料金カード、12歳までの子ども料金カードがある(生年月日の登録が必要)
・余ったら払い戻しできる(手数料500ウォンが必要)

T-moneyカードは、コンビニや駅の自販機などで販売しています。お店によっては、韓流スターやキャラクターのデザインが選べることも。値段はデザインによって、2,500ウォン~10,000ウォンほどです。

また、このようなキーホルダー型のT-moneyもあります。

カード型と同じようにチャージし、使うことができる

韓国ではほかに、観光客向けの乗り放題交通券M-Pass」(1日券10,000ウォン)や、ツアーバスも乗れる「ソウルシティーパス」(1日券15,000ウォン)などがあります。

しかし、交通費をできるだけ安く抑えたいなら、韓国に住んでいる人も多く利用している、T-moneyカードがおすすめです。


2.T-moneyカードを空港で買う方法

T-moneyカードは、空港内のコンビニでも買えますが、おすすめは自動販売機。自動販売機は、空港出口から空港鉄道の乗り場に行く途中にあります。

買い方は、とっても簡単。お金を入れて、ほしいデザインの数字ボタンを押すだけです。

現金のみ利用できる
欲しいデザインの数字を押し、緑のボタンを押す

キーホルダー型も購入可能です。

カード型より値段は高め

購入後は、空港鉄道の駅のチャージ機で入金し、そのままソウル市内まで移動できます。チャージ機も現金のみなので、空港でカード代+交通費分のウォンを両替しておいてください。

ちなみに、仁川空港~ソウル駅までの空港鉄道の料金をT-moneyで払うと、第1ターミナル発が4,150ウォン、第2ターミナル発が4,750ウォンとなります。(ソウルまで直通列車の場合は9,000ウォン)

地下鉄の路線図やソウル市内の地図は、空港のインフォメーションで日本語のものが手に入ります。

3.駅でのチャージ方法

ソウル市内の駅には、自動のチャージ機が設置されています。

使い方を説明します。

・画面下の方の「日本語」をタッチする
・「交通カードのチャージ」を選択する
・カードを機械下のカード口に置く
・チャージしたい金額を選ぶ(1,000ウォンから可能)
・お金を入れる(クレカ不可)
・「チャージ完了」と画面に出てからカードを取る

カードを置くと画面に残金が表示されます。残金確認はコンビニでもできますが、韓国語がわからない場合は、自動チャージ機が便利です。

また、改札の中にもチャージ機があります。

改札内の機械も日本語に対応している

4.T-moneyカードで地下鉄・バスに乗る方法

T-moneyカードの使い方は、日本の交通カードと同じです。駅の改札では、端末にカードを「ピッ」と鳴るまで当てます。

このとき、カードの残金も表示されます。

バスの場合は、乗車時に端末にカードを当てます。

乗り換えをおこなうときは、必ず降車時もカードを当てるのを忘れないでください。タクシーの場合は、降車時だけカードを端末に当てればOKです。

コンビニの支払いは、レジで店員にカードを渡します。T-moneyと現金の併用はできないので、残金に注意してください。

5.T-moneyカードの払い戻し方法

T-moneyカードは、チャージすればいつでも使えるので、次回の韓国旅行まで持っておくことをおすすめします。しかし、どうしても余り過ぎてしまった場合は、3万ウォン未満なら「T-money」マークがあるコンビニで払い戻しができます。

その際の韓国語は、「返金してください」という意味の「환불해주세요(ファンブル ヘジュセヨ)」

心配なら、紙に書いて見せると確実です(ソウルでも英語は通じる場合と通じない場合があります)。

払い戻し後もT-moneyカードは手元に残るので、旅の思い出にできますよ。

残金が3万ウォン以上になると、払い戻しには地下鉄のサービスセンターに行く必要があるので、少額ずつチャージすることをおすすめします。


便利なT-moneyを使ってお得に旅しよう

ソウルと釜山を旅行するなら、いちいち切符を買う手間が省けて、割引もあるT-moneyカードがかなりおすすめです。使い方は、日本の交通カードとほぼ同じで、難しくありません。

一度カードを購入すれば、次回以降の韓国旅行でもチャージして使用できます。少しでも安く旅行を楽しみたい人は、ぜひT-moneyカードを使ってみてくださいね!

  • image by:ヒトミ☆クバーナ
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