千葉県の九十九里海岸沿いにあり、温泉地としても知られる白子町。この町にある「白子神社」は別名“イケメン神社”と呼ばれ、内外から厚い信仰を集めているのだとか。なぜイケメンと呼ばれるようになったのか、その謎に迫りました。
神レベルのイケメンが坐する「白子神社」
みなさんは千葉県長生郡白子町に“イケメン神社”と呼ばれる神社が存在するのをご存知でしょうか。
イケメン神社ということは、もしかすると宮司さんが超絶イケメン? あるいはイケてるメンズしか入ることを許されない神社だったりするとか……。真相を確かめるべく、現場に向かってみました。
到着した“イケメン神社”こと白子神社は、大国主神(おおくにぬしのかみ)を主祭神とする、きちんと整備された立派な佇まいの神社でした。
さっそく中に入り、社務所を覗いてみたところ、宮司さんらしき人を発見! しかし、見たところ普通の年配のおじさん……。失礼を承知で申し上げるならば、少なくとも超絶イケメンというほどでは無いと感じました(あくまで個人的な見解です)。
辺りを見回してみたところ、特にイケメンと思える人もいなく、そもそも誰でも自由に出入りできるようです。どうやら私が最初に立てた2つの仮説は、ともに間違いのようでした。ちょっとだけガッカリしつつも、本殿を参拝して、境内を散策してみたところ……本殿の傍に小さな社(やしろ)が見えました。
面足神社? 近くにあった説明書きを見てみると……
面足神社(イケメンさま)
御祭主面足尊は神世六世の孫にて満足りた面の持ち主で今日でいうイケメンであった。
御利益は美男美女になれるということで「御守」は社務所に用意してあります。
なるほど。この面足神社の御祭主がイケメンだったのですね! まさに“神レベル”のイケメンというわけです。
ところで、説明書きにあった「神世六世(かみよろくせ)」とはどういった神様で、「面足尊(おもだるのみこと)」とは、どんな神様だったのでしょうか?
少し調べてみると、日本神話において天地開闢(てんちかいびゃく)のときに生まれた7代の神として、「神世七代(かみよななよ)」という神様が知られており、その6代目の神様がここでいう「神世六世」のようです。
その6代目の神様というのが、「淤母陀琉神(おもだるのかみ)」と「阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)」という夫婦の神様であることから、その孫が同じ「おもだる」の読みを持つ「面足尊」となったのでしょうか。
ちなみに、7代目の神様というのが、有名な「伊邪那岐神(いざなぎのかみ)」と「伊邪那美神(いざなみのかみ)」とのことですから、この面足神社の「面足尊」は「伊邪那岐神」と「伊邪那美神」の子供といっても良いわけですね。
ちなみに一般的な「面足尊」は、先に述べた「淤母陀琉神」の事を指す場合が多く、「面足尊」が祀られている神社の事を「第六天神社」と呼ぶ事も多いようです(6代目の神様に由来)。
そうしてみると面足神社の御祭主である「面足尊」は、他の「面足尊」とは一線を画す正統派のイケメン様であると言えそうですね。
と、いうことは……美男美女になれるという御利益のある「御守」を是非とも手に入れなくてはなりません!
さっそく社務所にダッシュして、見た目が普通なおじさん(あくまで個人的な見解)から、御守をいただきました。その名も「美男美女御守」。こころなしか、この御守を持っていれば、私もイケメンになれそうな予感がしてきました。
美男美女になりたい、そこのキミ! 一度イケメン様こと、面足神社の参拝に訪れてみなよ。 ユーも早く行っちゃいな(気分だけイケメン)
- 白子神社
- 千葉県長生郡白子町関5364
- 茂原駅からバスで25分