復興の象徴。全国でも珍しい「ランナーズポート」併設の仙台空港で旅ラン

昨年の2017年4月に、全国でも珍しい「ランナーズポート」が仙台空港にオープンしました。空港周辺を散策できるともあって、飛行機を間近で見ることができます。今回は“走る”フリーライター・三河賢文さんが「ランナーズポート」を利用して旅ランをレポートしてきました。

出張や旅行で空き時間があった際、「ちょっと周辺を散歩するか」なんて考える方はいないでしょうか。そんなとき“旅ラン”なら、より広い範囲を見て回ることができます。

今回私は、出張で宮城県仙台市を訪れました。飛行機を利用して仙台空港に到着! もちろん荷物がありますが、仙台空港なら問題なし。なんと空港内に、荷物を預けて走りに出掛けられる「ランナーズポート」という施設があるんです。

飛行機を降りて、そのまま“旅ラン”へ…そんな素敵体験を、周辺を走りながら見てきた風景を一緒にご紹介します。

「ランナーズポート」に荷物を預け、いざ“旅ラン”!

仙台空港は東日本大震災による大きな被害を受けました。周辺の現況は後ほどご覧いただきますが、空港はキレイな姿で復旧しています。そんな仙台空港を拠点に走れるとは、ランナーなら走りたくてウズウズしてしまうのではないでしょうか。

国内線で空港に到着すると、目の前にインフォメーションがあります。このインフォメーションに近寄ってみると…

「ランナーズポート受付」と書かれています。そう、こちらの空港のインフォメーションが「ランナーズポート」の受付も兼ねているのです。

「ランナーズポートを利用したいんですけど」

と声を掛けると、係の方がナイススマイルで応対してくれました。なお、利用は登録など不要で1回800円タオル類は有料レンタルできます。


インフォメーションに向かって右奥に進むと、「ランナーズポート」の入口がありました。扉は施錠されており、受付時に伝えられる暗証番号で開けて入るシステムです。この暗証番号、走った後も必要なので、忘れないようにしましょう。それでは準備を整え、いざ周辺の“旅ラン”に出発! 空港到着から10分もあれば走り出せます。

東日本大震災が残した傷跡を目に焼き付ける“旅ラン”

東日本大震災から7年が過ぎましたが、被害を受けた地域はまだ復興作業の途中。テレビ等でも現地の様子が取り上げられる機会が減り、その現状を意外と知らない方が多いのではないでしょうか。

今回は、まさにその現状を目にしながら走る“旅ラン”でした。

空港周辺のエリアには、津波によって壊れたグレーチング(側溝の蓋)や電柱がそのまま残っている場所がありました。これだけで、津波の凄まじさを感じ取ることができます。海に近いため、かなりの高波が押し寄せたようです。

一方で、もちろん復興作業によって新たに作られたり、整えられたりした場所もあります。その中の一つが、仙台空港からすぐ近くにある「千年希望の丘復興のシンボルとして設けられ、万が一の際には避難所としての役割も果たします。

登ってみると、上からは付近が一望できました。しかしご覧の通り、仙台空港以外にはほとんど建物がありません。周辺は津波によって人が住めなくなったため、公園や更地となっているようです。

空港から海とは反対側に向かうと、新たに整備された走りやすい道路。どこまでも続く広い青空は、眺めているだけで清々しい気持ちになれます。そんな空で出会えるのが…

頭上を行き交う飛行機

仙台空港は宮城県のみならず、空路における東北の玄関口。国内外共に多くの飛行機が離着陸するので、かなり頻繁に飛行機が見られました。飛行機は航空会社等によってデザインや大きさなど違うので、見ているだけで意外と面白いものです。でも、よそ見して転ばないように注意しましょう。

こちらは、なんと滑走路の下を通るトンネル。緩やかに下って上る形状となっており、震災時にはかなりの冠水があった場所です。多くの車が通りますが、ちゃんと歩道には柵があります。このトンネルを通ると、周辺の景色は一変しました。

トンネルをくぐった反対側には、たくさんの工場や倉庫などが建ち並んでいました。運輸や航空、あるいは工業系など。しかし、歩道にはほとんど人の姿がありません。

よく周辺を見ながら走ると、“仙台っぽい”ものに出会いました。写真右側の電灯…七夕飾りの形です。仙台といえば七夕まつり。ぜひ、皆さんも探してみてください。

仙台空港を拠点とした“旅ラン”。こうして走りながら現状を知ることができたのは、私にとって貴重な経験となりました。今もなお復興作業が進められている周辺エリアは、きっと1年後に訪れれば、また違った光景に変わっていることでしょう。

飛行機で仙台を訪れた際には、ぜひ「ランナーズポート」に荷物を預け、走りに出かけてみてください。

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