道端でタクシーを止めるときに手をあげたり、友人を別れる際にバイバイと手を振ったりする行為は、日本では日常的に当たり前のように行われていますよね。
しかし、このようなジェスチャーのなかには、海外の国によって失礼にあたることも少なくありません。そこで今回は、日本人が気づかぬ間にしがちな海外での「NG行動」についてご紹介していきます。
2020年5月現在は新型コロナウイルスの影響で海外旅行できない状況が続いていますが、いつか行きたかった国を訪れる際の予習として、ジェスチャーの文化的な意味の違いを見ていきましょう。
「こんにちは」の意味で片手を上げるのはNG?
車で日本の狭い道を走っていて、向こう側からも車が近づいてきたとします。相手が停まってくれたので、自分が先にすり抜けて、すれ違いざまに「お礼の意味」で片手を上げる。日本人なら誰もが平気でやる行動ですよね。
しかし、この動作は、ある国だと怒りを表現するジェスチャーと似ているため控えた方がいいと、筆者が大学生のころに受けた特別講義で、その国出身の有名タレントに学んだ経験があります。
その国とはイタリア。イタリアでは何か怒りをジェスチャーで表現する際、右腕を下から上に放り投げるような動作をするといいます。この動作が大きいほど、その怒りも大きくなるのだとか。
その意味で「ありがとう」と気前よく右腕を振り上げると、かえって「ふざけるな」といった意味に誤解される恐れがあるのですね(実際は表情など他の手がかりもあるので、それほどトラブルにはならないみたいですが)。
確かに、ヨーロッパのサッカーを見ていても、決定的なチャンスの場面でシュートを外した選手に対し、観客が右腕を空中に放り投げるような動作を見せて、怒っている姿を見かけます。
実際にイタリア人が「イタリア人のジェスチャー」について解説したホームページにも、怒りを表す動作として紹介されていました。
もちろん、日本人と同じ意味で片手を上げて(手の甲を相手に見せる形で)、「ありがとう」を示す国もあると、医療従事者の海外インターン情報を扱うイギリスのウェブサイト『Work the World』にも書かれています。例えば、メキシコですね。
それでも国によってはネガティブな意味として誤解を招く恐れもあると、念のため頭に入れておいた方がいいかもしれません。
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