日常生活でごく普通に見かける「道路」。しかし当たり前すぎる存在なので、意外に知らない点が多いものでもあります。
例えば、国道の番号の決まり方だったり、国道と県道の違いだったり、高速道路沿いに見かける非常電話がどのようになっているのかだったり。いわれてみると素朴な疑問が少なくないと思います。
そこで今回は、国土交通省の公式ホームページや各種の法令、参考書籍を基に「道路の素朴な疑問」についてまとめてみました。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
「国道」と「県道」の違いは?
遠出する際には高速道路や国道など広い道路を使って移動し、目的地周辺に着いたら県道や市町村道に入って目当ての場所に向かうケースが多いと思います。
もちろん道路は同じ道路なので、何の道路を自分がいま走っているのかは、高速道路以外は意識しないですよね。そもそもこの国道や県道とは何が違うのでしょう?
名前からも予想が付くように管理者や定義が違っていて、法律でもその詳細が決められています。法律で定義された「道路」は、4つに分けられていて管理者がそれぞれ違います。
- 高速自動車国道
- 一般国道(直轄国道・補助国道)
- 都道府県道
- 市町村道
国道と県道は、管理者がそれぞれ異なる
- 高速自動車国道…国土交通大臣
- 一般国道(直轄国道…国土交通大臣、補助国道…都府県〈政令市〉)
- 都道府県道…都道府県(政令市)
- 市町村道…市町村
旅の移動では国道を使うケースが多いため、道路全体における国道の占める割合は印象として大きく感じます。しかし実際には、全体の約1.9%しか直轄国道は存在しないと分かります。
補助国道も全体の約2.6%で都道府県道も約10.6%です。市町村道は一方で84.1%ほどあります。日本の道路のほとんどは市町村道であり、市町村の管理する道路が大半を占めているのですね。
ちなみに道路の管理者はパトロールしたり、点検・補修したり、大規模災害時の復旧作業にあたったり、清掃したりとさまざまな役割を負っています。
路面清掃車や汚泥吸引車などを旅の最中に見かけたら、その車体に何と書かれているのかチェックしてみるとおもしろいかもしれません。民間業者の名前が書いてあったら、どこが業務を発注しているのか調べてみると旅先の見方がちょっと深まるはずですよ。