温泉宿として至極まっとう、星三つ!女性が選んだ必ずリピートしたくなる宿9選

気がついたらいつの間にか、どっぷりと温泉の魅力につかっています。

仕事柄、取材で国内のあちこちに出かけることが多いのですが、そのほとんどが日帰りスケジュール。新幹線と在来線を乗り継いでの移動疲れがなかなかハードなため、調整がつく場合は自費でも一泊してくるようにしています。

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その際に「どうせ泊まるなら温泉があったら嬉しい」ということから始まった、私の温泉ライフ

すっかり温泉のテロワールに魅せられ、いまではふらりとプライベートで一人でも温泉に泊まりに行くようになり、立ち寄り湯も含め燻銀のような温泉を常に探しています。

湯が素晴らしい宿が必ずしも宿泊施設として素晴らしいというわけではないので(その逆もあり)、温泉宿選びには頭を悩ます人もいることでしょう。

ということで、今回は数多の温泉を巡ってきた私が、これまで訪ねた中で気に入り、「何度もリピートしている宿」を紹介します。

目次

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ちなみに、私の宿選びの基準は以下の通り。

  • ・大型施設よりも小さな宿が好み
  • ・温泉は、源泉掛け流しであることはもちろん、泉質や量、管理などもふまえお湯のよさが伝わってくる内容であること。できれば24時間入浴できることが好ましい
  • ・施設が古いか新しいかはあまり問わないが、清潔感は絶対重視
  • ・食事やホスピタリティ全体に心配りが感じられること

高い宿に泊まったら部屋も素敵で食事が美味しいのはある意味当たり前なので、全体的な評価として価格に合ったコンテンツであるかどうかを重視しています。

乳頭温泉郷 黒湯温泉/秋田県

黒湯温泉入り口!image by:小林繭

秋田の秘湯、乳頭温泉郷のひとつである「黒湯温泉」は、雪深い場所にあるため、毎年4月中旬から11月中旬のみ※営業している温泉宿です(※冬季クローズ)。


黒湯温泉のシンボルとも言える「上の湯」は混浴の露天。一応、脱衣所は男女別ですが、女性にはなかなかハードルが高い露天かも。image by:小林繭

山奥の一軒宿よろしく、あたりには見えるのは自然だけ。沸出量では乳頭温泉イチといわれる硫黄泉のにごり湯を自然と共に満喫できるこの宿は、敷地内に源泉が湧き出でる河原があり、地球からあふれ出る温泉のエネルギーに浄化される時間が過ごせる場所。湯治場時代の面影が色濃く残るのでひなびた雰囲気も魅力です。

そんな泉質のよさに胡座をかくことなく、訪れた旅人をあたたかくもてなすホスピタリィの高さが、この宿を一段と居心地のいい宿にしていると思います。

食事は夕朝食ともに食事処でいただきます。ミズ、ギバサ、きりたんぼなど秋田ならではのおかずに舌鼓み!image by:小林繭

決して華美ではありませんが、新鮮な地の食材を使い丁寧にこしらえてくれたことがわかる食事も美味しく、売店の品揃えも充実。こんな山奥の宿にも関わらず、喫茶スペースや食堂も併設され、湧水には冷たい飲み物が冷やされています。

スタッフの方々の気持ちのいい対応には、毎回実家に帰ってきたような気分に。鶴の湯と比べて予約が取りやすいこともリピートの理由です。

  • 黒湯温泉
  • 秋田県仙北市田沢湖生保内2-1
  • 0187-46-2214
  • JR田沢湖駅より黒湯温泉までタクシーで約40分
  • 1泊1室(2名利用)1名あたり1万3750円(税込)〜 /自炊部4,550円(税込)〜
  • 営業期間:4月中旬~11月上旬
  • 2023年最終営業日:最終宿泊日/11月11日(土)日帰り入浴最終日11月12日(日)9:00~16:00
  • 公式サイト
  • 1名利用可/24時間入浴可

高湯温泉 安達屋/福島県

J R福島駅から車でたったの30分というアクセスのよさにも関わらず、青みを帯びた乳白色のなめらかな硫黄泉が楽しめる「高湯温泉」。お湯の素晴らしさは満点以上!の極上温泉です。

THE LOUNGE ” 灯 – TOMOSHIBI -” ラウンジ image by:安達屋

毎回訪れるタイミングで運よく予約が取れたことも含め、ご縁がありリピートしているのが「安達屋」。全18室のこぢんまりとした温泉宿ですが、この宿のサイズ感に対して何しろ温泉の充実っぷりが素晴らしいんです。

image by:安達屋

男女別の内湯と女性用露天、混浴露天に加え、貸切風呂が3つ(露天2、内湯1)もあり、チェックイン後に予約をして利用することができます※(※夜間一部フリー時間帯有)。

宿の看板とも言える露天風呂は、細長く奥へと続く形で、途中には打たせ湯や洞窟風呂もあり、混浴露天ながら様々な居場所が確保できることから、女性でも実に居心地よく過ごすことができるのがポイントです。

image by:安達屋

完璧なにごり湯なので、湯に浸かってしまえば気にする必要もなく、かなり自由度が高い混浴と言えます。

風情のある内風呂の風景も素敵だし、混浴露天の手前には女性専用の露天もあり、風呂数が多いので何時でものんびりできるポジションを見つけられるのも◎。

食事も美味しく、囲炉裏端でいただく夕食はボリュームも満点。

image by:安達屋

以前お伺いした時はビュッフェ形式の朝食でしたが、コロナ禍を経て1人用のメニューに変更されたとのこと。

image by:安達屋

大きな囲炉裏のあるラウンジの雰囲気もよく、ここでコーヒーをいただいたり、アルコール類を楽しむのも素敵なリラックスタイム。

現在ラウンジはリニューアル作業中。2024年の2月頃には、THE LOUNGE ” 灯 – TOMOSHIBI -“と階段で繋がる新しいラウンジが完成予定だそうです。

チェックアウトが11時なのも嬉しく、毎回チェックアウトギリギリまで温泉を楽しみます。

  • 安達屋旅館
  • 福島県福島市町庭坂字高湯21
  • 024-591-1155
  • 東北新幹線福島駅から福島交通高湯温泉行バスで約40分、高湯バス停下車すぐ
  • 1泊1室(2名利用)1名あたり19,350円(税込)〜 素泊まり、朝食のみプランあり
  • 日帰り入浴定休日:毎週火曜・金曜日
  • 日帰り入浴時間:10:30〜13:00
  • 公式サイト
  • 宿泊者24時間入浴可

奥鬼怒温泉 八丁の湯/栃木県

マイカー乗入れが禁止される関東の秘境温泉、奥鬼怒温泉郷には毎年のように足を運んでいますが、いつも満点のホスピタリティで迎えてくれるのが「八丁の湯」。

宿があるのは奥鬼怒温泉の玄関口で、女夫渕の駐車場からだと歩いて1時間半の距離。

いつ訪れても心から気持ちよく迎えてくれるご主人と女将。いくたびに新たな憩いの空間が増えているのもすごい!image by:小林繭

ほのかに硫黄の香りがただよう透明の優しい湯が特徴で、豪快に滝を眺める露天風呂の素晴らしさは奥鬼怒No.1!

「滝見の湯」混浴には3つの湯船があり「滝見の湯」からは飛沫をあげて流れ落ちる滝を間近に眺めることができます。image by:八丁の湯

その昔、電気がなかった時代に“ランプの宿”としてスタートした歴史の古い温泉で、現在は当時の面影をところどころに残しつつも施設をリニューアル(もちろん電気は使えます!)。

湯屋と母屋をつなぐ渡り廊下。夕暮れときになるとランプが灯って幻想的。image by:小林繭

上質な湯をゆっくりと楽しめる心地よい温泉宿となっています。陽が落ちる頃には廊下に並んだランプに火が灯り、風情たっぷりなのもお気に入りの理由。

男女別の内湯もあり。image by:八丁の湯

露天は混浴ですが、タオル巻きOKな上に、かなり広く湯船もいくつもあるので、女性ひとりでも気をつかうことなく楽しめます。もちろん、女性用露天も別にあり、混浴にも女性専用時間帯も設けられているのは嬉しいポイント。

バスタオルが濡れても気にならない茶色であることや、脱衣所に濡れたタオルの脱水機が用意されるなど、細かな部分にまで気遣いが感じられることも素晴らしく(おそらく美人女将の采配に違いないと思っています!)、お湯はもちろんすべてに心遣いが行き届いた宿。

お正月に宿泊した際の朝食膳 image by:小林繭

女夫渕駐車場から送迎もあるので、歩きに自信がない人でも気軽に秘湯が味わえます!

宿泊者以外も利用可能なカフェがオープンしていたり、宿の目の前に川を眺める憩いのスポットが造られていたり、行くたびにどんどん自由に変化を遂げる素敵な宿です。

  • 八丁の湯
  • 栃木県日光市川俣876
  • 0288-96-0306
  • 鬼怒川温泉駅よりバス「女夫渕無料駐車場」下車、無料送迎バス約30分(送迎バスは要事前予約)
  • 1泊1室(2名利用)1名あたり13,310円(税込)〜
  • 休館日:不定休(公式サイトにて「休館日のご案内」をご確認ください)
  • 日帰り温泉:9:00~15:00
  • 公式サイト
  • 1名利用可/※日光国立公園内にあるため自家用車等での入場ができません。必ず「女夫渕無料駐車場」を利用してください。

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