「旅行へ行こう」と思った時、必要になってくるのが準備や予定を立てること。交通手段から宿泊施設やレストランの手配など、その内容は多岐に渡ります。そんな時、ひとつひとつを自分で決めていくのが大変…という方の救世主となるのが「ツアー」ではないでしょうか。
申し込むだけで全てが整う便利なツアー旅行ですが、実は今の若者たちこと「Z世代」には「オワコン」として捉えられているという噂も。
そこで今回は、Z世代のリサーチを行う「サークルアップ」が調べた「大学生の旅行方法」より、最新のZ世代の本音をお届けします。
「パッケージツアー」そのものを知らないZ世代が存在しているという衝撃の事実
1990~2010年代の中ごろまでに生まれ、現在11~28歳となっている年代を指す「Z世代」。スマホの存在が当然の世代でもあり「デジタルネイティブ」と呼ばれていることを耳にしたことがある方も多いかもしれません。
最も上の年齢は「アラサー」と呼ばれる年齢に差し掛かっているものの、30代以降の人に比べたらまだまだ若者。スマホの登場に衝撃を受けた世代にとって「情報を調査する」といえばテレビや雑誌などのメディア媒体だったのではないでしょうか。
スマホの登場によって、どのようなジャンルの情報も自分で入手できるようになったZ世代。旅行も例外ではなく、SNSをはじめさまざまなウェブサイトで自ら情報を仕入れることができるようになったことで「ツアー」そのものへの認知度が下がっているのかもしれません。
今回の調査で対象となっているのは、Z世代の中でも中核を成している「大学生」たち。その旅行方法について聞いてみると、なんと83%が「パッケージツアーを申し込んだことがない」に投票するという衝撃の結果が生まれました。
8割超えの支持率となっている、2024年のパッケージツアー未体験者。もはや100%と言っても過言ではない数値ですが、なぜパッケージツアーはここまで体験者を減らしてしまったのでしょうか。
そこで「パッケージツアーを申し込まない理由」を聞いてみたところ、最も多数となったのは「一日の動きが制限されることが嫌」というもので、その数値は49%に。大学生のおよそ半分が、旅行において「縛られたくない」という気持ちを持っているようです。
とはいえ、パッケージツアーの中には交通手段やホテルの手配だけが済んでおり、行動内容に関しては全て自由となっているものも存在。ツアー体験者が激減している世代にとって「ツアー」から受ける印象だけがひとり歩きしている可能性があるかもしれません。
次に多数となったのは、34%で「SNSで自分で調べることができる」でした。気になったことはすぐにスマホで調べる、という行動が生まれながらに当然となっているZ世代の大学生は、旅行において知らないことは全て調べることができることがわかります。
情報のみならず、スマホの普及によって大小さまざまな旅行会社なども増加。情報サイトだけでなく、航空券や宿泊施設が簡単に検索&予約できるアプリなども登場し「ツアーを利用しよう」という発想そのものが浮かばなくなるほど、旅行手配へのハードルが下がっています。
そんなバックグラウンドも重なったせいか、「プランが自分に適していないと感じる」という項目も13%の支持率に。1人で手配を完遂できる状況が非常に充実しているため、プラン内容を見て不満を覚える頻度も上がっていることが考えられます。
また、15%となった「その他」の項目を見てみると「そもそもパッケージツアーを知らない」というコメントも。Z世代の中には、パッケージツアーという存在そのものを認知していない人がいるという、衝撃の事実が浮き彫りとなっています。
その他の項目には「自分で予約したことがない」という回答もあったことから、「ホテルと航空券のパックを予約したことはありますか?」という質問も行われました。すると、驚異の71%が「ホテルと航空券のパックを予約したことがない」と回答する結果に。
その理由を見てみると「まとめると安くなるのか疑問に感じる」というものが。LCCなどの格安航空券や「Airbnb」などの民泊施設など、航空券もホテルも価格や選択肢の幅が広がったため、価格を重視する人はパック予約以外にも検討を重ねていると考えられます。
一方「予約する」理由として「安いから」というものがあるのもポイント。価格は重視しつつも、徹底的に節約旅行をするほどではないZ世代には、パックでお得になっている旅行も選択肢として選ばれている可能性があります。
続いて「ホテルのみ・航空券のみで予約したことがありますか?」という質問を見ると、「ある」が61%と高数値に。その理由を見ると「ホテルは自分の好みのものを取りたいから」というものがありました。
パックとして完成しているツアーは、ホテルの選択肢も数カ所に限られていることがほとんど。他の理由にも「自由に組み合わせられるから」といったものがあり、好きなホテルに泊まりたい人ほど、自分自身で全ての手配を行っていると推測できます。
Z世代の「パッケージツアー」認知度について、驚きの現状がハッキリとした今回の調査。航空券やホテル予約をはじめとした旅行のハードルが下がったことで、自力で手配してしまうZ世代が続出している今、今後のパッケージツアーの在り方には変化が求められているといえそうです。
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