近年、ようやく海外旅行のハードルが下がり、多くのかたが再び海外への旅を楽しむようになってきました。
KDDIが直近3年以内に海外旅行を経験した15歳~69歳の全国1,000名を対象に実施した『海外旅行に関する調査2025』では、旅行中の実態や意識、通信手段などについて詳細なデータを収集しました。
本記事では、その調査結果をもとに、旅行者の「リアルな声」を読み解きながら、これからの海外旅行をより快適にするヒントをご紹介します。
アジア人気は根強い!最新の渡航先ランキング

まず注目したいのは、直近で最も多くの旅行者が訪れた渡航先です。調査によると、最も人気が高かった地域は「アジア」(63.7%)で、続いて「北米・グアム・サイパン・ハワイ・南米」(19.1%)という結果になりました。
また国・地域別で見てみると、1位には「韓国」(19.2%)、そして2位に「台湾」(15.9%)3位に「ハワイ」(9.7%)が続いて上位に挙がっています。
韓国は30代女性からの支持が特に高く、ショッピングやグルメ、気軽さが人気の理由。台湾の「九份」や夜市は景観と食の魅力で注目を集め、ハワイではリゾート感あふれる「ワイキキ」や「ダイヤモンドヘッド」が高評価でした。
これらのスポットには、インスタ映えする風景や安心感、アクセスの良よさといった要素が共通しています。
海外旅行の醍醐味は「グルメ」と「リラックス」

旅先での楽しみ方として、「グルメを満喫した」(53.2%)という回答が最多となりました。特にシンガポールでは「屋台グルメ」や「多国籍料理」が評価されており、旅行者の食へのこだわりが垣間見えます。
また、「リラックス・リフレッシュ」(39.1%)も多くの支持を集め、ハワイなどでは美しい自然の中での癒し体験が旅の大きな魅力となっています。年代が上がるほど「自然」や「景観」への関心も高まっており、落ち着いた旅を求める傾向が見られます。
人気のエリアでおすすめの観光スポットは?
実際に訪れた中でおすすめの観光スポットを聞いてみると、人気の旅先である韓国では1位が「明洞」続いて「ソウル」「聖水」が挙がっています。
台湾では、上位から「九份」「夜市・屋台」「台北」と続き、人気リゾート地のハワイでは、「ワイキキ」「ダイヤモンドヘッド」「ノースショア」がランクインしています。
やはり定番のスポットが名を連ねていますが、ぜひ次回の旅プランの参考にしてみてくださいね。
渡航前の情報収集は“ネット検索”と“動画”が主流
旅行準備における情報源としては、「ネット検索」(37.1%)が最も多く、「旅行ガイドブック・専門誌」(28.6%)に加え「YouTube」(28.4%)を利用するかたが多いことが明らかになりました。
特に10代・20代では「Instagram」が情報源の1位となっており、写真や動画で現地の様子を確認できるビジュアル重視の傾向が顕著です。
海外旅行中の不安やトラブルも多数
旅は楽しいだけではありません。調査によれば、約半数(48.9%)の旅行者が何らかのトラブルを経験しており、最も多かったのは「言葉が通じなかった」(30.9%)、次いで「予算オーバー」(20.4%)、「交通機関の遅延・キャンセル」(18.4%)でした。
また、海外旅行で経験したことについて聞いた調査では、「必要な手続きの多さにうんざりする」(52.8%)や、「空港にギリギリで到着してしまう」(30.5%)といった点にも多くの共感が集まっています。
通信手段はどう選ぶ?旅行者の満足度は意外な結果に
海外でのインターネット利用は、今や旅の必須要素。主な利用目的は「地図・ルート検索」(51.0%)や「観光情報検索」(40.4%)で、SNS投稿(29.8%)も若年層では高くなっています。
通信手段としては、「海外Wi-Fiレンタル」(30.3%)が最も多く利用されており、次いで「海外ローミング」(18.9%)、「海外用SIMカード」(14.9%)と続きます。
満足度で見ると、「海外ローミング」利用者の40.2%が「非常に満足」と答えており、「手続きが簡単でそのまま使える」点が高く評価されています。
コストパフォーマンス面でも、ローミングの方が「通信費を高く感じた」とする割合が低く(28.6%)、賢い選択肢といえるでしょう。
通信手段に関する懸念とその実感
海外旅行時にデータ通信を利用する際の不安として、「充電切れに気を遣う」(50.8%)、「料金が高くならないか不安」(42.5%)、「紛失しないように気を遣う」(40.9%)といった声が多く挙がりました。
特に“海外Wi-Fiレンタル”は「持ち運びが重い」「紛失しやすい」などの理由から不安の声が多く、一方で“海外ローミング”はこうした懸念が相対的に低くなっています。
海外旅行での費用感と満足度は?
旅行費用に関しては、「航空券代が高く感じた」(54.7%)という声が最多で、次いで「食事代」(47.3%)、「宿泊代」(45.5%)が続きました。
通信費について「高く感じた」と回答した人は全体で31.8%と比較的少なめで、特に“海外ローミング”利用者ではさらに少なく28.6%にとどまっています。
これは、通信に関して「高額になりそう」という先入観が薄れつつあること、あるいはリーズナブルな料金設定が浸透してきた証といえるかもしれません。
次に行きたい旅先は「アジア」と「ヨーロッパ」が人気
次回の海外旅行先として最も人気が高かったのは「アジア」(68.3%)で、「台湾」「韓国」「シンガポール」が上位を占めています。
一方で、「ヨーロッパ」(42.2%)も根強い人気を誇り、「イタリア」「フランス」「スペイン」が注目されています。
これらの地域は、文化的魅力、美食、観光資源が豊富で、多様な旅の楽しみ方が可能です。
海外旅行に一緒に行きたい芸能人は?
ユニークな調査項目として、「一緒に海外旅行に行きたい芸能人」が挙げられました。楽しい旅ができそうな芸能人1位には「出川哲朗さん」が輝きました。「盛り上げてくれそう」「言葉が通じなくてもなんとかしてくれそう」といった安心感が人気の理由です。
また、旅行のノウハウを教えてほしい芸能人には「イモトアヤコさん」がトップに。旅慣れしており、どんな環境でも対応できそうという信頼感が背景にあります。
今回の調査からは、海外旅行者の多くがグルメやリラックスを求め、事前の情報収集や通信手段の選択に慎重であることがわかりました。特にスマートフォンの活用はもはや旅行の生命線といえる存在であり、通信環境の選び方が旅の快適さを大きく左右します。
費用や手間、安心感を総合的に考えると、「海外ローミング」のような手間がかからず使える通信サービスは、今後ますます注目を集めることでしょう。
旅は情報戦。そして準備の質が旅の満足度を左右します。次の海外旅行では、今回の調査結果を参考に、よりストレスフリーな旅プランを組んでみてはいかがでしょうか?