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世界一美しい墓場?ラスベガスの進化を観光名所ととも振り返る旅

山下貴將
山下貴將
2019/04/10
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アメリカのネバダの雄大な砂漠地帯の中に、忽然と現れる街ラスベガス。古くは、カリフォルニアへ向かうための中継地点としての役割を果たしていただけの小さな街が、今ではアメリカを代表する一大観光都市として世界各国から人々が押し寄せるまでに。

世界有数のカジノの街として知られるラスベガスですが、実はカジノ以外にも私たちの発想を超えた街づくりに対する取り組みがありました。一体、この街はどのような歴史をたどってきたのでしょう。

「世界一美しい墓場」と言われる、ラスベガスのネオン博物館

煌びやかな「ネオン博物館」image by:Neon Museum

ラスベガスを代表する景色といえば、街中のいたるところで燦然と輝くネオンサイン

世界恐慌時の経済対策として建設されたフーバー・ダムにより豊富な電力を得ることになったこの街が、カジノやリゾートホテルの建設とともにエンタメ都市として発展していくなかで増えていった、ラスベガスの象徴的なアイテムとも言えるでしょう。

地域のクリーニング店の小さな物から、リゾートホテルの象徴だった大きな物まで200以上のコレクションを展示。image by:Neon Museum

そんなラスベガスの一時代を築いたネオンサインたちを集め、展示しているのが「Neon Museumネオン博物館)」。展示されているネオンサインの数は、実に200以上。

1930年代から現在までのコレクションが、屋外にズラリと並べられています。

非営利団体が運営しており、この博物館の広大な敷地はラスベガス市からわずか1ドルという破格の値段でレンタルしているのだそう。

現役時代は立ててあったであろう、モーテルのネオンサイン。光り輝いていた時代に、ついつい想いを馳せてしまう。

メインの展示スペース「Neon Boneyardネオン・ボンヤード)」は、直訳するとネオンの墓場という意味。役目を終えたネオンサインたちが眠る場所というわけです。

敷地内には、ネオンが古い時代から時系列順に展示してあり、歴史を追うようにぐるりと一周していきます。地面に横たわったモーテルの看板や、古くなり半分しか点灯しなくなったレストランの看板に哀愁を感じずにはいられません。

音楽と映像を用いた、夜限定のショー「ブリリアント!」image by:Neon Museum

ネオン・ボンヤードに隣接する「North Galleryノース・ギャラリー)」には、修復が加えられていない、ほぼ原型のままのコレクションが並びます。

夜限定で開催されるショー「Brilliant!ブリリアント!)」では、ネオンが点灯すると共に音楽や映像も用いて観客を古き良き時代に誘います。

予約制ではありますが、ガイドの解説付きツアーも実施されている。image by:Neon Museum

夜は、点灯可能なネオンサインが全面的にライトアップするため、昼間とはまた印象が変わります。

「ラスベガスらしい光っているネオンのコレクションを見たい!」という方は夜に、「哀愁漂うネオンの墓場を体感したい」という方は昼に訪れてみてください。

ネオン博物館を訪れた後に街の中心外に戻り、燦然と輝く現役のネオンを眺めた時、何か今までとは違う感情が浮かぶかもしれませんね。

人工物と大自然を融合させたパブリックアート「セブン・マジック・マウンテンズ」

ひとたび中心部を離れれば、雄大な自然が広がるラスベガス。周囲を車で走れば、この街がいかに人工的に作られた街であるかを再確認できるはず。現在のような形で発展を遂げる前は、砂漠地帯にある希少な水源ポイントとして、オアシスのような役割を果たしていたのだそう。

I-15と呼ばれるハイウェイ15号線をドライブしていると、かつて水源としての役割を果たしていた湖が干からび、Dry Lake(ドライ・レイク)の状態になっている姿を確認できます。

ラスベガスの中心街から車で30分ほど南下していくと、砂漠の中に突如現れるカラフルな岩のタワー「セブン・マジック・マウンテンズ」image by:Las Vegas News Bureau

そんなドライ・レイクのひとつJean Dry Lake(ジーン・ドライ・レイク)を背にしたパブリック・アートが、「SEVEN MAGIC MOUNTAINSセブン・マジック・マウンテンズ)」。

スイス出身のアーティスト、Ugo Rondinone(ウーゴ・ロンディノーネ)氏による大規模なパブリックアートです。

天気模様や視点によっても、ガラリと印象が変わる。7つのタワーを重ならないように写真に収めるのは、なかなか難しい。

人工的な配色が施された大きな岩と、周囲を囲む砂漠とのコントラストは何とも不思議な感覚。大自然をキャンバスにしているため、天気や気候、時間帯によってその印象が大きく変わるのも面白いポイント。空の色や太陽の光の加減、自身の立つ位置よっても全く別の作品に感じることでしょう。

自然の象徴(山脈・砂漠・ドライレイク)と、人工物の象徴であるハイウェイ15号線の間というロケーションにも意味があるのだという。

車がなければ訪れることができない場所にあるものの、今や多くの観光客が訪れる人気スポット。2016年5月から2年間の期間限定で公開される予定でしたが、あまりの反響ぶりに期間を延長。

現在、2021年まで延長が決まっているのだそうです。筆者が訪れた日も、あいにくの雨模様にもかかわらず、巨大な岩を背景に“インスタ映え“する写真を取っている方が大勢いました。

手付かずの大自然が広がる。ヴァレー・オブ・ファイアー州立公園

ラスベガスの中心街から車で約1時間ほどの場所に位置する「Valley of Fire State Parkヴァレー・オブ・ファイアー州立公園」。1935年に登録された、ネバダ州最古の州立公園であるこの場所には、ラスベガスが発展を遂げる前の姿が、手付かずの状態のまま残っています。

真っ赤なアステカ砂岩が露出する「ヴァレー・オブ・ファイアー州立公園」image by:Las Vegas News Bureau

Valley of Fire=火の谷。この名前は、真っ赤な岩肌が太陽の光を浴びることで、まるで炎ように燃え盛ってみえることから由来しているそう。

大規模な地殻変動、断層活動により生み出された壮大な景観に、激しく心揺さぶられます。ラスベガス中心街からさほど程遠くない地に、これほどまでの自然が残っていることに驚かざるを得ません。

あらゆる岩壁に刻まれている、先住民たちの暗号「ペトログラフ」。その範囲は、階段がないと登れないような高所にまでいたる。

ここでは、先住民達が生活をしていた形跡も垣間見ることができます。岩壁に刻まれているのは、「ペトログラフ」と呼ばれる、先住民達の暗号のようなもの。

電話もメールもない時代に、この暗号を使い、先住民達は狩りや居住に関する大切な意思疎通を図っていたのだそう。

象のような形をした岩「エレファントロック」。この他にも、自然侵食によって形成された数々の象徴的なスポットが点在。地球が生み出し奇跡の造形美に驚かされる。

また、地球とは思えないようなローケーションを活かし、ドラマや映画の撮影も頻繁に行なわれているヴァレー・オブ・ファイアー州立公園。

1994年の映画『スタートレック ジェネレーションズ』では主人公が異星で敵と対峙する物語の重要シーンにて、『オースティン・パワーズ』では映画のオープニングシーンとして使われるなど、日本人にも馴染みの深い作品でその風景を確認することができます。

公園内での詳細な解説に加え、道中には街の生い立ちやラスベガスの歴史に至るまでを詳しくガイドしてくれる「ピンクジープツアー」

レンタカーを借りて、広大な敷地を自由に走り回るのもいいですが、「Pink Jeep Tourピンクジープツアー)」に申し込み、熟練のガイドによる解説を聞きながら、その歴史に深く触れてみるのもオススメ。

滞在先のホテルへの送迎から、ランチの手配まで全てを請け負ってくれるので、身一つで気軽にラスベガスの大自然を満喫できます。

煌びやかな夜景を上空から一望できる「マーベリック・ヘリコプター」

大都市上空の飛行許可が降りることは少なく、このような体験をできる事自体が珍しいのだそう。image by:Maveric Helicopters

砂漠の中にあるオアシスから始まり、カジノによる発展を遂げ、今では世界有数の観光都市となったラスベガス。今もなお進化を続けるこの街が誇る、美しい夜景を一望できるヘリコプタークルージングが「Maverick Helicoptersマーベリック・ヘリコプターズ)」。

その安全性とホスピタリティーの高さから、150以上の賞を獲得した実績を持つ人気のクルージングツアーです。

クルージング時間は、12~15分ほど。搭乗は18歳以上となるため、写真付きのIDを忘れずに。image by:Maveric Helicopters

上空から眺めるラスベガス中心部は、明かりがついていない場所を探すほうが困難なほど美しく光り輝いていますが、その電力は太陽光地熱によるクリーンエネルギーで補われているのだそう。自然との共存を考える、実にラスベガスらしい取り組みですよね。

悠然とそびえるリゾートホテルの数々に、世界最大の観覧車「ハイ・ローラー」。目の前に広がる煌めく豪華絢爛な夜景は100万ドルの夜景という言葉さえも、チープに感じてしまうほど。

「これぞラスベガス!」というべき約15分間の非日常的な体験は、忘れられない思い出として胸に刻まれることでしょう。

自然と人間が美しく共存を果たす街、ラスベガス

ヴァレー・オブ・ファイアー州立公園をはじめとする、地球が生み出した大自然の絶景に、辺り一面を光が埋め尽くす中心街の現代的な美しさ。この両方を一気に楽しめるのも、ラスベガスの魅力のひとつではないでしょうか。世界的にみても、自然と人間がここまで見事に共存を果たしている街は希有な存在です。

ロサンゼルスへの渡航ついでに、ちょっとだけ足を伸ばすくらいではこの街の魅力は堪能しきれません!ぜひとも、旅の最終目的地としてラスベガスを訪れて、世界最大のエンタメシティと呼ばれる理由を、ご自身の目で確かめてみてください。

image by:山下貴將/ラスベガス観光局

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

野球とビールをこよなく愛する、フリーの編集/ライター。お酒・飲食分野を中心に、Web・書籍を問わず様々なジャンルコンテンツを手がける。ブログにて1日1本のクラフトビールを紹介する「1日1ビア」おじさん。ツイッター:@takamasa_y ブログ:https://pyamaweb.com/

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