日本人はまだ知らない?食通も認める絶品「シンガポールグルメ」とは-PR-
中国系、インド系、マレー系などさまざまな人種で構成される、多民族国家・シンガポール。街を歩けば各民族のコミュニティーが根付いたエリアが散見されるため、複数の国を旅行しているかのような気分も体験できます。
そしてそんな多民族国家だからこそ、フードカルチャーの裾野が広いこともシンガポールの特長のひとつです。
各国で嗜まれている食文化をそのまま取り入れたものから、互いをリスペクトし合うことから生まれる“ミクスチャーフード”まで、実に多種多様なシンガポール料理がたくさんあります。
前回に引き続き、今回も日本国内でシンガポール料理にいち早く目をつけトレンドを牽引したスーパーマーケット「成城石井」の原昭彦(はら・あきひこ)社長と共に、現地の絶品レストランを食べ歩き!
日本人がまだまだ知らない、奥深きシンガポールのフードカルチャーを紐解いていきます。
ローカルシンガポールを象徴する味!「Keng Eng Kee Seafood」で体験する「ズーチャ」
シンガポール人の大多数を占めるといわれているのが、中国系シンガポール人です。そのなかでも福建省がルーツの人々から広がった料理が「ズーチャ」。
福建語で煮る・炒めるという意味を持つ通り、中華の影響を大きく受けたシンガポール風中華といった料理であり、国内のいたるところで提供されています。大皿を頼んで複数人でシェアするという文化も、中国から受け継いでいるポイントです。
そんなズーチャの名店が「Keng Eng Kee Seafood(ケン・エン・キー・シーフード)」。1970年代にホーカーとして始まった創業50年を超える老舗店です。家族経営で代替わりしており、現在は3代目が店を切り盛りしています。
ズーチャと一言でいっても、料理の種類は無限大。限りなく中華に近いものから、マレー料理に近い味付けのものまで本当に幅広くあります。
例えば「SWRRT&SOUR PORK」は文字通り、中華の定番である「酢豚」。辛味と甘みに特徴のあるシンガポール料理の中では珍しい、酸味際立つ爽やかな1品です。
一方、同じ豚料理でも「COFFEE PORK RIBS」は、甘いコーヒーの味付けを衣にまとわせた、中華とはかけ離れたものです。
このほかにも、シンガポールでは料理に使われることが多い辛味・サンバルソースをメインの味付けに使った辛いチャーハン「SAMBAL FRIED RICE」など、シンガポールらしいテイストの入った料理も。
さらには芳醇な甘みと風味をもつバターシリアルをたっぷりとまぶした海老のフリット「BUTTER CEREAL PRAWNS」や、リング状にカリッと揚げた里芋の器に、炒めた肉・野菜・シーフードを乗せた同店のシグニチャー的な1皿「YAM BASKET」などズーチャとして独自に進化した料理の数々に、食のプロである原社長も興味津々のよう。
「中華から派生した料理ということで、比較的チャイニーズテイストが残ったものが多いと思ったのですが、オリジナリティーのある料理が多くて驚きました。中華ではほとんど使われないであろう、コーヒーやバターシリアルなど甘みにフォーカスしたものがある点なんかも、ココナッツミルクを味付けのベースに使うことの多いマレー系の料理のテイストを組み込んだ進化を感じますよね」と原社長。
ズーチャは店ごと、ご家庭ごとに個性がある料理ジャンル。現地でさまざまなレストランで食べ比べれば、この奥深いズーチャの世界をより一層楽しめそうですね。
- Keng Eng Kee Seafood(ケン・エン・キー・シーフード)
- BLK 124 Bukit Merah Lane 1 #01-136, Singapore
- +65 6272 1038
- Queenstown
- 公式サイト
ムスリムの方々に大人気のレストラン「ZAM ZAM」で「ムルタバ」を味わう
中国系のほか、インド系やマレー系にルーツを持つ人も多く見られるシンガポール。街を歩くだけでリトルインディアやチャイナタウンなど、各民族の生活に根付いたエリアやカルチャーが垣間見えます。
そんなカルチャーが根付くエリアとして観光でも訪れたいのが、カンポン・ギラムと呼ばれるアラブストリート周辺の地区。食文化に関しても、いわゆるシンガポールの定番とは一味違う料理が楽しめます。
このなかでもおすすめしたいのが、インドイスラム系料理を提供するレストラン「ZAM ZAM(ザムザム)」です。ムスリムは食事に関して制限があるため食べられない料理が多くありますが、同店ではその点も配慮しているため、安心してオーダーが可能です。
同店でぜひ食べてほしいのが、主にマレーシアやインドネシアなどで食されることの多い「ムルタバ」。小麦粉からできた生地を焼く際に卵や野菜、肉などを加える甘くないパンケーキのようなもので、同店ではチキン・ビーフ・マトンがセレクト可能のほか、サーディン(イワシ)のムルタバも提供しています。
スパイスの効いた具がたっぷり入っているのでそのまま食べても美味しいのですが、ムルタバはカレーソースをつけて食べるのが定番。辛味の強いフィッシュカレーをつけていただきましょう。
原社長は「シンガポールではあまりない、手で食べる文化を体験するということでとてもワクワクしますね。ムルタバは、具材のパンチがあって非常に美味しい!スパイスの旨味が効いていて、インド風のお好み焼きのようなニュアンスを感じました。生地がモチモチしているのがポイントで、食べごたえもありますね」と絶賛。
さらに「この独特の食感、ニュアンスを成城石井で再現するのは難しいだろうなと思います。というのも、セントラルキッチンで1枚ずつ焼くのは、なかなかできない。この食感、味わいは現地で手間暇をかけるからこそ食べられるものなので、ぜひ旅行に来た際に楽しんでほしいお店のひとつですね」と話してくれました。
同店ではムルタバのほかにも日本でもジワジワと人気が出てきた、たっぷりのスパイスで炒めたライス料理「ビリヤニ」や、大きな魚の頭がまるごと入ったインド系シンガポール料理を代表する1品「フィッシュヘッドカレー」なども楽しめます。
また多数用意されているソフトドリンクにも注目。「Teh Tarik (テタレ)」と呼ばれる、泡立つミルクティーや、日本では幼少期に飲むことも多い「Milo(ミロ)」もラインアップ。ちなみにMiloは、お酒がのめないムスリムの方がビール代わりに飲むのが一般的なのだそう。
なお、現地では「C」と書かれているのが甘くない牛乳(無糖練乳)入り、「O」と書かれているのがミルクなしの砂糖のみという意味なので、オーダーの際の参考にしてみてください。
- ZAM ZAM(ザムザム)
- 697-699 North Bridge Road Kampong Glam, Singapore
- +65 6298 6320
- Bugis
- 定休日:なし
- 7:00〜23:00
- 公式サイト
濃厚なエビ出汁の旨味!「Beach Road Prawn Noodle House」で味わう「プロウンヌードル」は日本人好みの1品
現地フードコートやホーカー(屋台)などでも、親しまれている国民的な麺料理が「プロウンヌードル」です。
あまり日本では馴染み深くないかもしれませんが、こちらの料理は日本人の口に合うこと請け合い!というのも、日本人が大好きな食材である「エビ」の出汁をたっぷり使っているからなんです。
今回、原社長が訪れたのはブロウンヌードルの名店としてローカルでも大人気の「Beach Road Prawn Noodle House(ビーチ・ロード・プロウン・ヌードル・ハウス)」。1920年創業と100年以上続いている老舗で、現在は4代目の店主がお店を任されています。
同店が名店といわれるゆえんは、こだわりの食材とその製法にあります。プロウンヌードルを作る上で、エビのセレクトはとても重要。
薄い皮でミソがたっぷり入っているエビが最も美味しく作れるので、時期によって仕入先や産地を変えてベストな海老を仕入れているのだそう。
メニューは汁ありor汁なしをセレクトできるほか、ポークリブやブタのしっぽがトッピングされたボリュームたっぷりなものも。
じっくりと炊かれた豚骨スープに、オーダーごとに足されるエビの出汁をあわせた濃厚なスープは出汁感が非常に強いながらも、決して濃くない優しい味わい。大ぶりなエビは皮が薄いので、するりと剥いてかぶりつけちゃいます!
「ラーメン文化が根づいている日本では、確実に受ける料理だと思いましたね。具材・製法共にシンプルで食材の味わいを活かしているのも日本人好み!同店のプロウンヌードルはシンプルではあるのだけど、しっかりと手が込んでいるのが伝わってきて凄く美味しいです」
街の中心地から離れているのにもかかわらず人気を集める理由がよくわかると話す、原社長。素材や製法にこだわった一品は、まさに現地でしか食べられない味だといえますね。
- Beach Road Prawn Noodle House(ビーチ・ロード・プロウン・ヌードル・ハウス)
- 370 East Coast Road, Singapore
- +65 6345 7196
- Eunos
- 定休日:火曜
- 7:00〜16:00
ジャンル唯一のミシュラン獲得!「Hjh Maimunah Restaurant」でナシパダンを体験
インドネシアのスマトラ州が発祥とされる料理文化「ナシパダン」。たっぷりと使用される香辛料に、味付けとしてココナッツミルクを使うことが多く、ご飯と一緒に食べるのが一般的です。いくつかのお惣菜を選んでお米を食べる、日本でいう定食のようなスタイルでしょうか。
シンガポールでも定番のナシパダンの名店として名高いのが「Hjh Maimunah Restaurant(ハジャ・マイムナ・レストラン)」です。
ナシパダンを提供するレストランとしては唯一、ミシュランのビブグルマンを獲得するほど。
また正式なハラル認証を受けているということもあり、イスラム系の方々も贔屓(ひいき)にしているのだそう。お昼のオープン時には、店の前に長蛇の列ができるほどの大人気。
デリバリーサービスも行っているのですが、配達員の方がひっきりなしに入ってくるなど地元でも定着している様子が伺えます。
お惣菜は複数ありますが、ぜひ食べてほしい一品が、大きな「TAHU TELOR JAKARTA」、通称「トウフゴレン」と呼ばれる料理です。
厚切りの豆腐の上に、キュウリ・ニンジン・クランチしたピーナッツを添え、エビをペーストしたソースでいただきます。ソースに少し癖がありますが、揚げ出し豆腐に近く、日本人向きの料理です。
また、こちらの名物「MEE DAGING」は、ダイスカットされた牛肉にイモなどの野菜がゴロゴロはいった麺料理。
ビーフンと黄色い麺、異なる2つの食感が楽しめます。スープは牛肉の旨みたっぷりながら、こってりとしておらず胃に優しそうな味わいです。
海貝(Sea nail)をスパイシーなココナッツグレイビーソースで炒めた強烈なビジュアルの「LEMAK SIPUT SEDUT」も外せません。
グリーンチリの青々とした香りと、後にひく辛さとほのかに甘みを感じるココナッツミルクのフレーバーは、日本ではなかなかないような味付けです。
そのほか、日本で定番の惣菜「なすのお浸し」のような料理や、シンプルなフライドチキンがあったりと、日本人にも目馴染みがある料理も並びますが、やはり味付けに一癖あるのがナシパダン。
シンガポールを何度も訪れている原社長も、ナシパダン×ハラルは初体験とのこと。
「ハラルということで、使えない食材などがある中の創意工夫が昇華されてできた料理には脱帽です。少し日本人には刺激が強い辛味や癖のあるソースなどもありますが、これこそまさに現地でしか体験できない味!多民族がリスペクトしあいながら成り立っているこの国を感じるにはふさわしいお店ですね」
また「デリバリーサービスの『Grab』がここまで盛んなことにもびっくりしました。東南アジアなどではかなり主流になっているということで、現地ならではのビジネスなんだなと感じました」と、食のプロとしてだけでなく、経営者としての視点での驚きも教えてくれました。
- Hjh Maimunah Restaurant(ハジャ・マイムナ・レストラン)
- 11 Jalan Pisang 15, Singapore
- +65 6297 4294
- Bugis
- 定休日:日曜
- 7:30〜18:30
- 公式サイト
現地だからこそ楽しめる味の数々。「グルメ旅行」ならシンガポールへ
今回紹介した料理は、奥深きシンガポール料理のほんの一部分。この国には、私たち日本人が知らない個性的な料理がまだまだたくさんあります。
一カ国を訪れるだけで、ここまで多種多様な料理を味わえるのは世界中を見渡してもシンガポールだけかもしれません。
歴史的観光名所にBAR巡りなどのナイトライフなど、いろいろな遊び方ができるシンガポール旅行の楽しみのひとつに「食(グルメ)」を加えて、シンガポール旅行をより有意義なものにしてみてはいかがでしょうか。
- 取材協力:成城石井
- PR:シンガポール政府観光局
- image by:シカマアキ
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