都内にこんな絶景あったんだ。星降る「神津島」の美しき夜を歩く-PR-
東京タワーに銀座や新宿…東京の夜景と聞くと、街のネオンがギラギラときらめく光の世界を思い浮かべるかもしれません。
それもまた東京の素敵な一面でもありますが、自然が生み出す柔らかな輝きの星々が夜空いっぱいに広がる絶景も、都内にいながらにして心ゆくまで楽しむことができるのです。
知る人ぞ知る絶景の星空が待つその場所は、東京の離島のひとつである「神津島(こうづしま)」。神津島は東京都で初めて「星空保護区」に認定された、「東京の星降る島」なのです。
高層ビルや車通りが多い都心部で暮らしていると、なかなか触れることのできない美しい星空を、東京で。今回は、そんな神津島の心躍る絶景星空スポットをご紹介しましょう。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
東京の星降る島。心躍る絶景の「神津島」へ
東京から約180kmの位置にある「神津島」は伊豆諸島のひとつであり、年間を通じて温暖な気候と、四季折々の豊かな自然に恵まれています。
神津島の大きな特徴は、面積が小さく貯水が難しい傾向のある離島でありながらも、水資源が豊富なこと。伊豆諸島の神々が集まり水の配分について会議を行ったという「水配り伝説」があるほどで、漁業が盛んな「水に恵まれた島」なのです。
独特の文化と歴史、伝統を持つ神津島へは、東京・調布飛行場から小型機でわずか45分と好アクセス。東京・竹芝桟橋からは高速ジェット船で約3時間45分、大型夜行客船で約12時間で到着できます。
透明度が高くあざやかなエメラルドグリーンの海、神聖な場所として島民に語り継がれる天上山、高級魚として知られる金目鯛をはじめとした絶品グルメなど、宝物のような魅力がぎっしりと詰まっています。
なぜ、神津島の星空はそんなにも美しいのか?
「星空保護区」に認定。美しい星空を保護・保存する取り組み
神津島には豊かな自然がもたらす宝物は多々ありますが、季節を問わず多くの人を魅了するのが、美しい星空。東京の星降る島は、国内2例目となる「星空保護区」の認定を受けた「ダークスカイ・アイランド」でもあるのです。
この「星空保護区認定制度」とは、「国際ダークスカイ協会(IDA)」が2001年に始めた、過剰な照明がもたらす光害の影響がない、暗く美しい星空を保護・保存するための優れた取り組みを称える国際認定制度です。
神津島村では、光害に関する理解を深めるための「神津島星空公園条例」「神津島村の美しい星空を守る光害防止条例」といった条例整備や講演会の実施、島内の街灯・防犯灯の取り替え、神津島の星の魅力を発信する島民ガイドの育成をスタート。
東京の個性豊かな11島の魅力を発信するプロジェクト「東京宝島」事業の全面的なサポートを受けて、神津島のチャレンジが始まりました。
島内にある屋外照明の大規模な改修工事に取りかかり、2021年1月時点では島内の屋外照明のうち約9割が、上方への光の漏れと眩しさを抑えた光害対策型の街灯・防犯灯に取り替えられています。
島民の生活圏も含めた島全域で行われた光害対策は、持続可能な環境配慮型の新しい地域振興のモデルケースとして取り上げられることも多いよう。
また豊富な星の知識を備えた島民ガイドが開催する「星空観賞会」は、観光の目玉にもなっています。
こういった取り組みが進められ、2020年12月1日に東京都初、そして国内2例目として、神津島は見事「星空保護区」に認定されたのです。
星空観賞に適した地形であること
トレッキング人気の高い天上山を中心とした神津島はほどよい高低差があり、東西に開けた浜辺があることから、星空観賞に適した地形であるといわれています。
さらに式根島や三宅島など周辺の島とも距離があるため、星空観賞の妨げになるほど光の影響も受けることがなく、明かりの少ない海に囲まれていることから地理的にも恵まれています。
また、「神津島港」を中心に島民の多くが西側の集落に集中する「一村一集落」のため、少し集落を離れると街灯・防犯灯がまばらになり、星の輝きが際立つのも特徴です。
星空保護区の認定カテゴリは「ダークスカイ・パーク」ですが、神津島は生活圏も含めて行われた徹底した光害対策により、島全体がまるごと認定されたことから、特別に「ダークスカイ・アイランド」の呼称を使用することが認められるほど。
つまりは東京の星降る島というキャッチフレーズの通り、海から、山から、そして宿泊している施設の窓からでも…島のどこにいても息を呑むような美しい星空を、身近に感じることができるのです。
島全体で星空を堪能できる「神津島」で厳選!おすすめ星見スポット
島の中心地や宿泊地付近でも気軽に美しい星空を楽しめますが、少し足を伸ばして絶景スポットを訪れたい場合はレンタカーの利用が便利です。
今回は、宿泊施設が周辺に多い神津島港にあり、東海汽船の窓口と神津島観光協会がある「まっちゃーれセンター」を起点に、アクセス方法もご紹介します。
なお、星空観賞に出かける際は暗い道を進む場所もあるため、懐中電灯があると便利です。できれば、眩しさを感じにくい赤い光がでるものがベスト!
このほかにも、季節に合わせて防寒具や虫除けスプレーなど、星空観賞を快適に楽しむための準備をお忘れなく。
1.三浦湾展望台
まっちゃーれセンターから車で約10分の位置にある「三浦湾展望台」。南の水平線が一望できるため、星空観賞に最適で人気の高いスポットのひとつです。
特に明るい星が多い冬の星空観賞なら、こちらがベスト!12月のふたご座流星群の時期には1分間に1、2個の流星が出現し、まさに星が降る感覚を体験できるはず。
本土ではなかなか見つけることのできない恒星「カノープス」も、南の水平線を眺められる三浦湾展望台でなら、見つけることができるかもしれません。
カノープスは、見つけることの困難さから「見つけると寿命が伸びる」ともいわれています。神津島では例年2月の20時ごろに南の空の低い位置に上がってくることが確認されています。
冬の時期を狙ってじっと目を凝らして探せば、そんな星を見ることができるかも?
日中の「三浦湾展望台」も、奇岩に囲われた絶壁と透けて輝くような海のコントラストが美しい、絶景展望スポット。
天気が良ければ三宅島や御蔵島、そして八丈島までを見渡すことができます。神津島空港から島中心地に向かう道沿いに設けられている展望台なので、神津島に空の便で到着したらすぐに立ち寄っておきたいスポットです。
- 三浦湾展望台
- 東京都神津島村三浦
- 詳細ページ-神津島観光協会
2.ありま展望台
まっちゃーれセンターから車で約12分の場所にある「ありま展望台」は、前浜海岸と天上山を一度に望める贅沢なスポットです。
同所には、神津島へ遠島になった徳川家康の側室付きの侍女である「おたあ・ジュリア」を偲んで建てられた、高さ約10mの真っ白な「ジュリアの十字架」があり、神秘的な雰囲気が漂います。
下からジュリアの十字架を見上げるように星空を眺めると、夜空をバックに白い十字架がうっすらと浮かび上がり、ロマンチックな星空を楽しむことができます。
もし写真を撮るのであれば、少し離れた位置からジュリアの十字架を全体に収める構図がおすすめ。月齢によっては星空の撮影が難しい日だとしても、月明かりに照らされるジュリアの十字架はとても美しく、思わず見惚れるほど。
天気に恵まれた日中には富士山まで望める「ありま展望台」。
太陽の光が差し込んで透明度を増す前浜海岸の、エメラルドグリーンからコバルトブルーへと移りゆくグラデーションは、1度は見ておきたいもの。青空に映える清らかなジュリアの十字架も必見です。
- ありま展望台
- 東京都神津島村鴎穴
- 詳細ページ-神津島観光協会
3.ヘリポート
まっちゃーれセンターから車で約10分の位置にある「ヘリポート」。徒歩でも約30分ほどの距離ですが、途中に暗い道のりを進むので、車で訪れるのがおすすめ。
1992(平成4)年に神津島空港ができてから同所はヘリポートとしては災害時などの緊急時以外の利用はありませんが、空港ができるまでは急患等緊急輸送を担い、島民の日常生活に安心感を与えていた歴史のあるスポットです。
現在はほとんど使われていないため、周辺はまっさらに開けているのが特徴。その広さは数人で訪れても距離をしっかり取り、ゆったりと思うがままに夜空と対面できるほど。
ほかの観光客とはちあわせしても、気にせずしっとり星空観賞の時間が楽しめます。
- ヘリポート
- 東京都神津島村鴎穴
4.赤崎遊歩道
まっちゃーれセンターから車で約15分ほどの場所にある「赤崎遊歩道」。自然にできた複雑な入江に沿って作られた木製の遊歩道を歩くと、海の上を渡っているかのような不思議な気分が味わえます。
夜、遊歩道の展望台から見えるのは一面漆黒の海。海と空の境界線が分からないような視界いっぱいの夜空に降り注ぐ満天の星はまさに圧巻です。
展望台へ続く階段を上る様子を下から撮影すると、星空バックにフォトジェニックな1枚を撮影することができます。ぜひ星空との1枚を記念に撮ってみてください。
なお、遊歩道には飛び込み台の設置もあるため、懐中電灯を持参の上、足元に注意しながら楽しんでください。また風が強い日は少し危険なので、波の高さを確認した上で訪れてくださいね。
日中の「赤崎遊歩道」は、夏はシュノーケルにダイビング、飛び込み台を楽しむ島の子どもたちや観光客でにぎわいます。
海水浴ができない時期でも遊歩道の上から海底までのぞく透き通った海を眺めることができ、すぐそばで美しい神津島の海を感じることが可能です。
どの季節に訪れても、透明度の高い海の上を渡る感覚は、ここにしかないもの。冒険気分で絶景を堪能してみてください。
- 赤崎遊歩道
- 東京都神津島村神戸山1
- 詳細ページ-神津島観光協会
5.よたね広場
まっちゃーれセンターから徒歩で約20分、車の場合は約5分の場所にある「よたね広場」は、島内のほとんどの宿泊施設からさほど離れていないので、夜間でも徒歩で気軽に星空観賞へ出かけることができます。
綺麗なトイレや自動販売機の設置もあるため、ゆったりと落ち着いて星空を楽しめるのも嬉しいポイントですね。
公園だけあって開けたつくりなので、ぜひレジャーシートを持参し、じっくり星空と対面してみてください。「星降る島」を体感できるような流れ星を見つけることができるはず。
なお、「よたね広場」では、島民ガイドによる「星空観賞会」が年間を通して開かれています(参加費3,300円、要事前申し込み)。
解説を聞きながらの星空観賞は、まさに天然のプラネタリウム!星のお話はもちろん、島のくらしについてもリアルなお話を伺うことができ、より神津島を身近に感じられます。
広場内にはテーブルとベンチが設置された休憩スペースもあり、日中の「よねた広場」は穏やかな空気が流れる島民憩いの場です。
限られた滞在時間のなかでも神津島の人々の暮らしに溶け込むことができるスポットです。
- よたね広場
- 東京都神津島村
- 星空観賞会
- よたね広場(東京都神津島村)
- 04992-8-0321(神津島観光協会)
- 参加費:3,300円
- 開催時間:20:15〜
- オンライン予約
6.前浜海岸
まっちゃーれセンターから徒歩で約4分、多くの宿泊先が集まる中心地にある「前浜海岸」。真っ白で柔らかい砂浜と穏やかな海が望める同所でも、空から降り注ぐような満天の星を楽しむことができます。
ぜひレジャーシートを持参し、柔らかな砂浜にごろんと横に寝転んで、海岸線を眺めてみてください。迫る波、遠くまで続く海岸線、そこに降るような星々の輝き…。
見上げることが多い星空観賞ですが、めずらしい目線で見てみると、また違った魅力に気づくはずです。
都内の慌ただしい夜から離れ、打ち寄せる波の音を静かに聞きながらの星空観賞は、心が穏やかになる至福の時間。温かい飲み物を持参して星空カフェを開いてみるのもいいですね。
真っ白な砂浜が約800m続く、コンパクトでありながら美しい「前浜海岸」。透明度が高く明るい海は南国のリゾートビーチを思わせ、バカンスムードを盛り上げてくれます。
島の西側に位置する同所は、星空だけでなく水平線に沈む夕日を眺めるのにも最適。夕日が沈んだ後も明るさがほんのり残るマジックアワーまで幻想的で、心も体も癒されること間違いなし。
また、満月の前後数日だけしか見ることができない水平線への月の入りも、ぜひとも見ておきたい神秘的な瞬間です。
水平線から砂浜まで一直線に月明かりが伸びる「ムーンロード」の美しさは、思わず言葉を失うほど。限られた日にしか歩けないそんな月明かりの道も、神津島ならではの絶景です。
- 前浜海岸
- 東京都神津島村前浜
- 詳細ページ-神津島観光協会
この大切な美しい星空を守り、伝えていくために
太陽が昇る時間帯と月が浮かぶ時間帯で、同じ場所でもまったく違う表情を楽しめるのが、神津島の魅力のひとつ。
また特定のスポットだけでなく、お店から、宿泊施設からと、どこにいてもその美しい星空を堪能できるのも神津島ならではです。
島の暮らしに溶け込むように当たり前にあった、「きれいな星空」。神津島村ではこの星空を守り、大切な未来への遺産として語り継いでいくために取組を続けています。
今回紹介した星空スポット以外にも、清らかな絶景が広がる天上山トレッキングや、豊かな水が育む絶品グルメ、「水配り伝説」をはじめとする神話など、ここにしかない宝物がたくさん集う神津島。
陽の当たる時間帯に絶景やグルメ、伝説を辿ってみれば、より神津島についての見識が深まり、星空の美しさと尊さを強く感じられるかもしれません。
日中に思い切り楽しんで、夜の時間帯を心待ちにゆったり過ごす…そんな胸が高鳴りっぱなしの神津島旅行は、きっとあなたの心を満たしてくれるはずです。
- 神津島まるごとプラネタリウム
- 公式サイト
- Full Earth(自然ガイド/取材協力)
- 公式サイト
PR:東京都
- image by:Full Earth
- ※取材時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
- ※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。