「晴明神社」は京都だけじゃない。北陸のレトロな港町・敦賀を行く
フィギュアスケート・羽生結弦選手の人気過熱とともに、再び注目を集めている安倍晴明。彼を祀った寺社といえば、以前にも取り上げた京都市の「晴明神社」が超有名ですが、実は赤レンガ建築物で有名な福井県敦賀市にも、同じく「晴明神社」と呼ばれるスポットがあり、地域住民の信仰を集めているんだそうです。
知られざる晴明ゆかりの地・福井県敦賀市
晴明神社は京都のほかにもあるという話は聞いていましたが、なんとその1つが北陸に! 晴明フリークには聞き捨てならない、その神社は福井県敦賀市に存在していました。
敦賀市立博物館の前からのびる小さな路地を進むと、「晴明神社」と書かれた幟が。京都の晴明神社に比べるとかなりコンパクトな境内です。
安倍晴明と敦賀の組み合わせは意外な気もしますが、晴明はこの神社で天文、地文の研究に励んだと伝えられています。
御由緒によると御祭神は保食神(食物を守護する神)、 安倍晴明、 春玉稲荷。
この神社は古来から保食神を祀り、晴明は正暦年間(990年~994年)、 敦賀で研究に没頭し、この神祠に参詣したそうです。ただし謎の多い晴明のこと、言い伝えのみで正確なことはわかっていません。
本殿には晴明がその研究を究めた証が残っています。それが「祈念石」。今でも本殿の下に鎮座しています。
ところで、晴明神社のある相生町は敦賀における市場発祥の地。
博物館通りでは毎月第3日曜日に「晴明の朝市」が開催されています。新鮮な地元の野菜や果物、日本海で獲れた魚介類などの市が通りに立ち、賑わっています。
この付近は明治から戦前にかけて、銀行や郵便局、公設朝市場、百貨店などが立ち並んでいました。
通りの名称であり、通りの顔ともいえる「敦賀市立博物館」ですが、もともとここは昭和2年に建てられた大和田銀行でした。大和田銀行の創始者で、敦賀を国際港にするため尽力した大和田荘七が「国際港に恥じない建物」として建造したものです。
また、この博物館通りはレトロモダンな雰囲気を漂わせているエリア。
町家をリノベートした「気になる」オーラを発するショップが点在しているので、訪れた人はそのどこかに立ち寄ってみたくなるはず。
通りに沿って、野菜たっぷりのランチやデザートプレートも楽しめるカフェ「キトテノワ」やお茶を飲みながら雑貨や陶芸、絵本を楽しめるショップ、和と洋が調和した空間が気持ちの良いヘアサロンなどがあります。
晴明神社参拝の後はぜひ、博物館通りを散策してみてください。
- 晴明神社
- 福井県敦賀市相生町8</li
- http://www.turuga.org/places/seimeijinja/seimeijinja.html
- キトテノワ
- 福井県敦賀市相生町14-29</li
- http://www.kitotenowa.com/
取材協力:敦賀市
- image by:敦賀市,御田けいこ
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