都内にいながら無料で異国体験。美しきモスク「東京ジャーミィ」

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2019/04/30

なかなか気軽に行けない海外旅行。でも、日本にいながらにして異国情緒やその地の文化を体験し、プチトリップ気分を味わえる施設があります。

それが、東京都渋谷区の代々木上原にある日本最大のイスラム教寺院(モスク)、「東京ジャーミィ・トルコ文化センター(以下、東京ジャーミィ)」です。

入場無料でトルコ建築が楽しめる同施設には、イスラム教やトルコの文化を紹介する「トルコ文化センター」が併設されており、ショッピングに料理教室など、さまざまな体験が可能です。

今回は、そんな魅力あふれる「東京ジャーミィ」をご紹介します。

ロシア革命がきっかけで1938年に建設された「東京ジャーミィ」

image by:Manuel Ascanio/Shutterstock.com

東京ジャーミィの歴史は、なんと1917年のロシア革命までさかのぼります。この時、ロシア帝国に住んでいたイスラム教徒・トルコ民族の多くは国外に避難し、約600人が日本に移住してきました。

そのうち約200人が東京に居住し、彼らは「東京回教徒団」を結成。そして1938(昭和13)年、代々木富ヶ谷にサラセン式ドームを持つ礼拝堂を建設し、これが現在の東京ジャーミィのもとになったのです。

しかし、老朽化のため1984(昭和59)年にいったん閉鎖され、2000年に日本の宮大工によって現在の姿に建て替えられました。そして現在は1階にトルコ文化センター、2階がイスラム教徒の礼拝堂であるモスクになっています。

「ジャーミイ」とは「人の集まる場所」

トルコの重要なモスク「アヤソフィア」 image by:Mehmet Cetin/Shutterstock.com

「ジャーミイ」とは、トルコ語では金曜礼拝を含む1日5回の礼拝が行われる大規模なモスクをあらわし、「人の集まる場所」を意味するアラビア語を語源としているそうです。この言葉通り、ここは基本的に見学自由で開かれており、多くの人が集まってきます。

image by:Laboo Studio/Shutterstock.com

入口を入ってすぐのところには、トルコタイルを挟んで、日本とトルコの国旗が置いてあります。トルコの国旗は赤地に白い星と月が描かれていますが、イスラム教徒の多いトルコでは、礼拝をする際の方角を知る星はかけがえのない存在だそう。それが、国旗にも描かれているのです。


 

ちなみに「東京ジャーミィ無料ツアー」に申し込むと、広報担当者の方による説明を聞くことが可能です。5人以上での申し込みのため、友人と誘ってぜひ、より深くトルコの文化を学んでみてはいかがでしょうか。

荘厳で幻想的な美しさのモスクは圧巻!

1階の文化センターを満喫したら、いよいよ2階のモスク「東京ジャーミィ」へ。ここは非常に神聖な場所なので、男女ともに肌の露出はなるべく控えるのがマナーです。また女性は髪の毛をスカーフでカバーして入室しましょう。

image by:Manuel Ascanio/Shutterstock.com

厳かな門を開けると、まず天井から吊るされた巨大なシャンデリアに圧倒されます。そして広々とした空間が広がる中に、ブルーを基調としたステンドグラス。

巨大なシャンデリアと美しいステンドグラスから差し込む光が作り出す、幻想的な空間の美しさ。まさに息をのむ光景です。

image by:Manuel Ascanio/Shutterstock.com

天井にもアッラーやムハンマド、ウマルなどのカリグラフィの装飾がほどこされています。そして天井に書いてあるこの模様、実はアラビア語。

これはイスラムの普遍的なメッセージで、一番目立つ天井の中心にはイスラム教の聖典「クルアーン(コーラン)」のメッセージが書かれています。

image by:Abdul Aziz B Mohamed/Shutterstock.com

トルコ模様の入った赤いラインが特徴的な色鮮やかなこの絨毯ですが、この模様は礼拝のときに、この線にそって並ぶためにあるんだそうです。

さらに、細い螺旋状の階段を登って上がる二階礼拝堂もあり、ここに上がる途中の中二階からは全体を見渡すことができます。そして二階礼拝堂からの眺めはシャンデリアやステンドグラスが同じ高さに見えて大迫力です。

ここは礼拝中でなければ写真撮影も可能できますが、営利目的の撮影の場合は料金がかかるので、その場合は事前に問い合わせが必要です。


ショッピングに料理教室も。これであなたもトルコ通

センターにはトルコ雑貨を購入できる売店もあり、ショッピングを楽しむこともできます。人気の商品である絵皿(800円〜1,600円)は色合いがとても素敵で、エキゾチックな柄が入ったものばかり。そのほかにも、トルコの定番お菓子である牛皮できたロクム(1,500円)も評判です。

また、チューリップモチーフのクッションカバー(1,400円)も人気だそう。実はチューリップはトルコ原産で国花として認定されている花なんです。

そして極めつけは、トルコ人の先生が教えてくれる「アルペルシェフの料理教室」で、さまざまなトルコ料理のレシピが学べること。毎月第3土曜日の午後1時から開催されており、参加費は1,000円です。

美しく厳かな空間は、そこにいるだけでまさに現地・トルコの空気を感じることができます。入場は無料で、閑静な代々木上原エリアにあるため、まさに穴場ともいえる「東京ジャーミィ」。

ぜひ、トルコを学び、体験しに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

  • 東京ジャーミィ・トルコ文化センター
  • 東京都渋谷区大山町1−19
  • 03-5790-0760
  • 代々木上原
  • 定休日:なし
  • 10:00~18:00
  • https://tokyocamii.org/ja/info-ja/

image by:Manuel Ascanio/Shutterstock.com

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

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