かつて世界の中心だった、世界遺産「河港都市グリニッジ」の歴史

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2019/06/13

世界遺産「河港都市グリニッジ」の代表的建造物

1.グリニッジ天文台

image by:Lukasz Pajor/Shutterstock.com

グリニッジ天文台」の正式名称は「王立グリニッジ天文台」といいます。

ロンドン中心部から、東に約5kmの地点にある小高い丘の上に建てられたこの天文台を基準として、世界の経度が定められ、かつては基準時間も採用されていました。

現在グリニッジにあるこの建物では天体観測は行われておらず、もっぱら史跡として公開されています。

グリニッジ天文台に経度0度線が設定されたのは、1851年。グリニッジ基準時(平均時)と呼ばれる、世界共通の基準時間を定めていました。ある意味、世界の中心だったともいえますね。

現在ではこのときの子午線から少しだけ移動してしまい、本初子午線は厳密にはグリニッジ天文台を走っていない状態です。

2.ミレニアム・ドーム

image by:r.nagy/Shutterstock.com

ミレニアム・ドーム」は、グリニッジ半島にある世界最大級のドームです。現在では複合商業施設「THE O2」という名前に変わりました。

このドームは単一の屋根を持つ建物として世界最大級のもので、100mの高さのマストに吊られた巨大なサーカスのような外見をしています。

天上を吊っているマストは、真円を12分割した時計と同じような配置になっており、また円の直径は365mで、1年の日数を意識した大きさとなっています。

グリニッジが世界の基準時間を示していることを意識したデザインなので、ぜひその見ておきたい建物です。


3.旧王立海軍大学

image by:maziarz/Shutterstock.com

旧王立海軍大学」の建物は、もともと1703年に船乗りのための病院として造られ、その後1873から1998年までは王立海軍学校として使用されていました。

世界遺産の構成資産のなかで、ちょうど中央に位置するこの建物のうちの一部をグリニッジ大学が使用していますが、そのほとんどは無料で公開されています。

宮殿、病院、そして海軍大学として使用されていたこの建物では、イギリスの命運を分けるような決断が行われたこともあり、また海上帝国としての海軍力を育成する場であったこともあり、常に大英帝国の歴史を見つめてきた場所といっても過言ではないでしょう。

この大学がイギリス海軍の航海技術向上に果たした役割は、非常に大きいといわれています。

グリニッジへ、ロンドン中心部からのアクセス

image by:ESB Professional/Shutterstock.com

ロンドン中心部からのグリニッジへのアクセスは、大きく3つに分けることができます。

中心部から5kmほどの距離なので歩いても構いませんが、グリニッジ全体を見て回るのには丸1日かかります。移動時間はなるべく短くした方がおすすめです。

水上バス

初めてのロンドンという方に最もおすすめなのは、テムズ川を走っている水上バスで行くことです。グリニッジ到着までに、ほかのいろいろなスポットを川の上から見ることができるのが、水上バスの醍醐味ですね!

地下鉄・DLR

地下鉄とDLRで訪れる方法です。DLRは、ドックランド・ライト・レイルウェイの略で、無人運転の電車のこと。

こちらはカナリーワーフ、またはバンクでDLRのレイシャム行きに乗れば、グリニッジに行くことができますよ。

バス

時間はかかってもいいから、とにかくロンドンの街並みをゆっくり見ながら行きたい方は、ロンドン市内を走っている2階建てのバスに乗るのもいいでしょう。

ラッセルスクエアからルート188番のバスに乗ればグリニッジに行くことができますよ。

ただし、このバスを利用した場合は1時間以上かかるので、時間に余裕を持って行動したいところです。

image by:Aerial-motion/Shutterstock.com

グリニッジに行くためにロンドンを訪れるという方は少ないとは思いますが、せっかくロンドンに旅行するのなら、ウェストミンスター地区や大英博物館、ピカデリーサーカスなどの有名な観光スポットとともに、グリニッジへも足を伸ばすのもおすすめです。

ロンドン中心部から直行すれば10分程度ですし、交通の便もよいので気軽に訪れることができますよ。ロンドン旅行の際には、ぜひグリニッジへも足を運んでみて下さいね!

  • image by:Lukasz Pajor/Shutterstock.com
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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現在は都内の旅行会社で働きつつ、週末をからめた弾丸トラベラーとして世界各国を旅するアラサー女子。

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