いつか絶対に行きたい。「トルコ」の冬、知られざる9つの魅力
夏のバケーションだけでなく、冬はスキーリゾートとして人気を博しているトルコ。歴史建造物やハマム(トルコ式風呂)、グルメはもちろんのこと、アートやエンターテイメントも充実しています。
そこで今回は、新型コロナウイルスが収束したらぜひ行きたい、トルコの新たな見どころや、知られざる「冬」の魅力をご紹介します。
※2020年10月末時点、外務省よりトルコへの渡航中止勧告が出ています。最新情報は外務省ホームページより必ずご確認ください。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
約4000万人もの観光客が訪れる、多様な気候と文化交流の中心地
地中海に位置し、ボスポラス海峡が隔てるアジアとヨーロッパを結ぶトルコ。多様な気候と文化交流の中心地で、何世紀にも渡り多様な文明が反映された歴史、自然や美食を有しています。
各国の文化が交差するトルコは、伝統とモダンが融合した芸術やファッションに寛容で、ダイナミックなショッピングやエンターテイメントライフが世界中から訪れる人々を魅了。2018年には約4,000万人の観光客を迎えています。
そんなトルコには標高3,000mを超える山が100以上もあり、たくさんのスキー場があります。
なかでも人気があるのは、マルマラ海の南部・標高約2,000mに位置する「ウルダースキー場」、そして「約10kmにわたりまっすぐ続くスキーコース」としてヨーロッパの屈指の人気を誇る「パランドケン」です。
スキーだけでなく、地中海に臨むトルコがギリシャの影響を受けたローマ帝国時代の遺跡を訪問するのにも、冬は最高のタイミング。
熱さや雲がなく落ち着いた雰囲気となり、壮観な遺跡の光景を落ち着いて眺めることができます。
特におすすめなのが、アンタルヤ市の北に位置する白く美しい「パムッカレ」をはじめ、紀元前333年にアレクサンダー大王によって征服された「ピシディア」の2都市である「テルメッソス」「サガラッソス」めぐりです。
テルメッソスでは「サルコファガス」と呼ばれる彫刻などが施された石棺、サガラッソスでは白い大理石の上に佇む手つかずの円形劇場を、いつもよりゆったりと散策することができます。
そして、サンタクロースのモデルとなった5世紀のビザンチン司教「聖ニコラス」ゆかりの地を訪れるのも、ぜひトルコの冬旅行で計画したいことのひとつ。
聖ニコラスは、実際は北極ではなく、遠く離れたトルコ地中海沿岸の古代の町・ムュラで宣教活動を行っていたと言われているのです。
現在のムュラは「デムレ」と呼ばれ、毎年聖ニコラスの日である12月6日には、ギリシャ正教徒たちが聖ニコラスに敬意を表し、築1,500年のバシリカ教会に集います。
聖ニコラスは、この地では丸みのある赤服姿ではなく、海の神ポセイドンに近いイメージで黒服をまとい、ひょろりとした人物像。煙突からプレゼントを配ったという聖ニコラスの寛大な人柄が「サンタクロース伝説」の由来といわれています。
寒い冬に訪れた際、観光のあとにぜひ入りたいのがトルコ式風呂。イスタンブル周辺には、「ハマム」と呼ばれる歴史的なトルコ風呂が多くあります。
一番美しいものは、セルバンテスの有名な小説『ドン・キホーテ』にインスピレーションを与えたクルチ=アリ・パシャのために建てられた「クルチ・アリ・パシャ ハマム」。
オスマン帝国時代の伝説的な建築家、ミマル・シナンが設計した56の浴場のうちの1つで、16世紀の光景が数百万ドルをかけて復元されています。
自然をさらに感じたいかたは「アワント湖」へ。ボル県の小さな湖水として知られ、冬は雪に覆われたモミとブナの森に囲まれる、7kmにおよぶ豪華な湖です。
周りを馬車やジョギングで一周すれば、澄んだ空気で心も体もリフレッシュできます。
湖といえば、トルコ南東部のワン地域には、国内最大の湖「ワン湖(ヴァン湖)」があります。標高が高く野生的で、荒涼とした北部と西部の海岸にそびえる火山は、国内最高峰。
湖には小さな島が点在し、湖岸には古代の城、教会、モスク、墓所がある素晴らしいスポットです。
湖は塩分が強く、冬はほとんど凍らないので、1月中旬でもフェリーに乗って「アクダマル島」に渡ることができます。10世紀、アルメニアのヴァスプラカン王国時代に建立された聖十字架教会の外壁に施された美しいレリーフは、一見の価値ありですよ。