古き良き日本の原風景。美しすぎる筑前の小京都「秋月」めぐり
人気スポット「眼鏡橋」へ
続いて、秋月の入口付近にある「眼鏡橋」で観光を楽しみましょう。
眼鏡橋といえば、長崎県中島川にかかる眼鏡橋が有名ですが、同じ名称持つこちらの橋は、長崎の橋を模して作られたもの。区別をするために「秋月眼鏡橋」と呼ばれることもあります。
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この橋が架けられたのは1810年のこと。洪水に弱い木製の橋ではなく、強固な岩の橋を作ることを目的に長崎の石工たちの手によって作られました。
当時、石の橋の建築は難しく完成を目前に崩壊してしまったこともあるのだとか。そのこともあり一度は中止されそうになりましたが、開始から5年をかけて完成。それ以降200年、一度も流されることなくこの場にあるというのですから驚きです。
緩やかなアーチを描く秋月眼鏡橋は周辺の自然と調和し、年間を通して美しい秋月の自然にアクセントを加えています。福岡県指定の有形文化財にも指定されている人気スポットです。
「朝倉市秋月博物館」で歴史に触れる
秋月城跡のお隣にあるのが「朝倉市秋月博物館」です。
「秋月郷土館」という名で秋月から出土した品を展示していましたが、絵画などの美術品も多く寄贈されるようになったため規模を拡大、美術館も併設し2013年にリニューアルされました。
秋月の歴史に触れる上では欠かせない秋月藩初代藩主・黒田長興の甲冑や兜、島原の乱を描いた屏風など、歴史的に重要な展示品に加え、ルノワールなどの西洋絵画や朝倉市の芸術家たちの作品が展示されることも。
秋月の歴史と文化を学べる展示もあるので、城跡や街の散策の前に歴史を知るのも楽しむコツです。
「武家屋敷」でノスタルジーを楽しむ
城下町として栄えた秋月には「武家屋敷」も残されています。古い邸宅はちらほらありますが、観光できる武家屋敷としての代表が久野邸です。
「武家屋敷 久野邸」と掲げられた屋根付きの門をくぐるとそこは江戸時代!改修工事はされているものの、当時の姿がしっかりと再現されています。
622坪の大きな敷地の久野邸は、日本邸宅の良さをすべて詰め込んだかのような佇まいで、次から次へと趣のある部屋や景色が現れます。
縁側の外に見える緑豊かな日本庭園は、季節によって色を変え屋敷の雰囲気を一層盛り上げています。時代劇に登場しそうな邸宅でノスタルジックな一時を過ごしましょう。
秋月は「社寺めぐり」も楽しめる
古くから人の集まった場所には、人々の信仰を支える社寺が必ず存在しているもの。秋月にももちろん多くのお寺や神社がご鎮座しています。
秋月城跡のほど近くにある「秋月八幡宮」、黒門を超えた先にご鎮座している「垂裕神社」をはじめとし、「浄覚寺」や「古心寺」、「長生寺」など数え切れないほどの社寺めぐりを楽しめるのも魅力のひとつ。
写経や座禅ができるお寺もあるので、街歩きの間にふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。秋月は心と体を整えるのにピッタリの場所です。
ゆったり穏やかに散策を楽しもう
にぎやかに観光地化された城下町ももちろん素敵ですが、秋月のように昔の雰囲気を残したままの穏やかな城下町も味わい深いものです。ゆっくりと穏やかな時間が流れる秋月では、昔の景観を楽しみながらの散策がおすすめ。
地図にはのっていない小さな鳥居を見つけたり、古い小道へ進んでみたりといった楽しみ方はきっと秋月でしかできません。大人の旅にぴったりの城下町・秋月へ、ぜひ足を運んでみましょう。
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