日本人は「謝らない」?海外と比べてわかったニッポンの不思議
日本人はまず謝る…のか?
日本の不思議、その1つが「ぶつかっても謝らない」ことです。例をあげると、混んでいる電車で後ろから押された時。
ヨーロッパの場合は一言「Sorry」だけでも、相手に必ず声を掛けます。一方、多くの日本人は無言でぶつかり、無言で去ります。ぶつかった先が赤ちゃんの乗るベビーカーであってもそれは同じ。
ちなみに、ベビーカーは海外だとまわりの見知らぬ人も率先して手伝いますが、日本人は無視することが多いよう。男性が女性に譲るレディーファーストもなく、昔も今もまず男性が女性の先を歩くのが日本です。
一方で、シーンによってはすぐに謝るのも日本。電車の運行が数分遅れただけで、駅で「列車の到着が遅れて申し訳ございません」と繰り返しアナウンスされます。
レジでお釣りを間違える、レストランで注文した食事がちょっと遅れると、とにかく「申し訳ございません」です。相手に非があっても、立場上で下だと「とりあえず謝る」のが日本での風習といえます。
日本は治安がいい、ゆえに海外で無防備さも目に付く
治安の良さも、日本が誇る点の1つ。海外ではそうは行きません。「失くしたモノは絶対に返ってこない」という覚悟が必要。もし財布を落としても中身が無事で届けられることもあるのが、日本の素晴らしさでしょう。
日本で、財布をズボンの後ろポケットに突っ込んでみていたり、カバンが開いたまま財布などが見えた状態で歩いていたりするのもよく見かけます。これらはヨーロッパではスリたちの格好の的。
「歩きスマホ」が今でこそ日本でも注意喚起されていますが、スマホに夢中になっているところでスマホをひったくって盗られてしまうこともあるのが海外です。ヨーロッパでは、電車の中などでも不用意にスマホを出しません。
パリの地下鉄で、駅のアナウンスで「お手荷物にお気を付けください」と日本語で流れた時には驚きました。しかしそれだけ、日本人を狙った犯罪が多いのです。
安全な日本の感覚で海外へ来ると「無防備」そのもの。スマホや財布しかり、高級ブランドで買った紙袋をそのまま持ち歩くこともあり得ないことです。
日本は英語の案内が少ない、小さい…変な翻訳も?
海外では「英語」を公用語や準公用語に定めている国が多くあります。近年は訪日人気もあり、日本で日英併記、さらに日英中韓の4カ国語表記も一気に増えました。
しかしその案内をよく見ると、日本語が最初なのはともかく、文字の大きさが日本語と英語で8:2ほどの差があり、英語が見づらい。ヨーロッパでは、現地語と英語のフォントを見比べるとほぼ同じ大きさということが多いのと対照的です。
しかも、「●●通り」という案内に「●●-Dori」となっていることも。Doriは和製英語であり、外国人には通じません。せめて「Street」や「Avenue」などと表記できないものでしょうか。
ただし最近は看板の上に正しい英語のシールが貼ってあるケースも見られ、徐々に改善されつつあります。
日本は海外から見ると「不思議」だらけ、だから近年人気も
海外から見えてくる、日本の「不思議」なあれこれ。日本は四方八方をすべて海に囲まれた島国。しかも、海外とのやり取りや行き来などを原則禁止する「鎖国」を300年近くもしていた歴史があります。意外にも、たった170年ほど前の出来事です。
日本には日本らしい良さもあり、一方で良くない点もある。これはどの国・地域も同じです。インターネットの発展で海外からの情報が得られやすくなったとはいえ、ずっと同じ国・地域の中にいるだけではなかなか気づけません。
海外旅行で現地の人とコミュニケーションを取ったりと、さまざまな「不思議」に直に触れることで、その国や日本の新たな世界をまた知ることができるでしょう。
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