イギリス人が「日本人と似ている」と感じた、意外な共通点と国民性
そこは似てない?イギリス人が思う日本のいいところ
性格や考え方は似ていても、環境や食生活を知るとやはり別の国。日本を訪れたイギリス人はどのような点に違いを感じたのでしょうか。
「イギリスは、食べ物が美味しくないとよくいわれます(笑)個人的には普通だと思うけど…。イギリス料理といえばジャガイモが入っている単調なレシピで、お店によっては見た目もよくないところもあるし、味付けも日本みたいに繊細ではないと思います。
それに比べて日本は多彩な食材を活かし、おいしくて見た目にも美しい料理がたくさんありますよね」(イギリス出身・男性)
昔から手の込んだ料理をする習慣がなかったイギリス人。下味をつけなかったり、味付けが薄かったりするのが普通で、結果周囲の国から「イギリス人は食に興味がない」とまでいわれてしまっているようです。
ゴミ箱がないのになぜ道がきれいなの?
食文化だけでなく、街を歩いているだけでお互いの国のちょっとした違いを発見したイギリス人もいました。
「日本は街中にゴミ箱がないのに、どうして道がきれいなのかとても気になります。イギリスは街中が汚い。とくにロンドンの繁華街周辺は、ゴミや酒のボトルなどが散乱して、歩きにくいレベルで汚いときもあります」(イギリス出身・男性)
日本では市民団体や企業、行政などが参加者を募り日常的にゴミ拾いを実施しているほか、日頃から自主的に清掃活動をしてくださっている方もいます。
もちろん全ての街が美化された状態を保てているわけではないかもしれません。それでもキレイな街が当たり前になっているからこそ、日本では汚そうとする人が少ないのかもしれませんね。また、行政の取り組みといえば、イギリスにも素敵な制度があるそうです。
イギリスが誇る公的保健医療制度「NHS」
「日本にも充実した国民健康保険制度がありますよね。イギリスには『NHS(National Health Service)』という、国民保健サービスがあって、そのおかげで留学生なども含めてみんなが原則無料で医師の診療を受けることができます。
そのほか、アフターピルが安価に手に入るという点は、日本より優れていると思いますね」(イギリス出身・女性)
すべての国民にフェアな医療を提供してもらえるのはありがたいですね。この「NHS」は税金で賄われていますが、例外もあり、視力検査などは対象外です。
また外務省の公式ページによると、「NHS」の歯科診療はとても予約が取りにくく、治療内容に制約もあるそう。
ただ、コロナ禍以前からオンライン診察が充実していたため、昨今の状況でも大変ありがたいサービスですよね。
さらに、6カ月以上の滞在歴があれば外国人でも加入できるのが「NHS」のすごいところ。
「イギリスは、さまざまな民族や人種が共生しています。ただ、残念ながらいまでも人種差別や移民差別、難民への非難などが存在するけど、そもそも移民や難民を受け入れていること自体、他国と比べると進んでいるのかもしれません」(イギリス出身・男性)
イギリスへ移民した難民は、義務教育を無償で受けられるのも利点。移住先にイギリスを選ぶ難民が多いのは、立場の隔てなく生活保障が充実している点が大きな理由のひとつかもしれません。
今回は、日本人とイギリス人の意外な共通点や、イギリス人が思うそれぞれの国のいいところについて紹介しました。
性格が似ていても、環境次第で習慣や思考は大きく変わります。これからも似た者同士お互いを尊重し合い、違いを楽しんでいきたいですね。
- 参考:外務省
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