天草は長崎県ではなかった…天草に行くまで知らなかった感動のスポット【後編】

Array
2024/03/13

潜伏キリシタン史跡、絶景ドライブ、イルカウォッチングとドラマティックな感動ポイントが目白押しの「天草」。前編に引き続き、天草観光の見どころ&楽しみ方をまだまだ紹介します。

フォトジェニックなカフェで、ココでしかない時間を過ごす

建物や内装まですべて手作りが素敵な「山の口食堂」  image by:小林繭

旅の楽しみ方は人それぞれにあると思いますが、個人的に旅先での素敵なカフェとの出会いは私にとって密かなお楽しみ。

ふと一休みしたいなというタイミングで美味しいコーヒーにありつけて、しかもそれが魅惑的な空間で、その店を営む店主の人柄が伝わるような場所だったりする偶然の出会いはその旅にグンと鮮やかな記憶を添えてくれると思うんです。

空間はもちろん、そこで働く人々の手によってしか供されることができない温かい飲み物や、一皿の食事との出会い、それが旅を彩るカフェ時間。

天草にもここでしか出会えない、それぞれに個性豊かなカフェが点在するので、カフェ好きにとってはそれだけで旅に出かける理由になります。

小窓から覗く景色を楽しめるカウンター席。他にテーブル席もあり、あちこちに作品が飾られています image by:小林繭

天草で絶品カフェランチを目当てに訪れたいのが「山の口食堂」。実は、こちらは「山の口焼」という窯元が営む食堂で、トレーラーを改造したギャラリーと食堂が併設されています。

古いバスの窓が使われるなど店内には遊び心が満載で、カフェ空間はこぢんまりと居心地よく、窓の外に映る緑をアクセントにくつろぎの時間が流れます。

ちなみに、ギャラリーに並ぶ器を作るのは山の口焼き二代目となるご主人で、食堂を切り盛りするのは奥様という二人三脚で営まれるお店です。

ボリュームたっぷりのメイン。器の使い方も気になります  image by:小林繭

2つのメニューから選べるランチは、前菜の盛り合わせ、スープ、ミニパスタ、メインにデザート&コーヒーまでついてなんと1,200円のお値打ち価格!


食器はすべて山の口焼きを使っているので、てのひらに馴染みのよい器の質感を愛でながら美味しいお料理をいただけます。

この日のデザートはケーキにアイスクリームとシャーベット。しっかりとした味のコーヒーも美味でした! image by:小林繭

この食器のコーディネイトを見るのが楽しく、器好きにはそこも大きな楽しみ。ひとつひとつ丁寧に盛り付けられたお料理はどの皿も本当に美味しくて、ボリュームもたっぷり。リピーターに人気なのも頷けます。

食後はコーヒーを飲みながらのんびりしたり、ギャラリーに展示された器を手に取ったり、いつまでも長居したくなる居心地のよさなのもとっても気に入りました。天草に行くたびに立ち寄りたいお店です。

  • 山の口食堂/山の口焼
  • 熊本県天草市本渡町本渡1755-3
  • 0969-24-2072
  • 定休日:山の口食堂 月曜・日曜/山の口焼 不定休
  • 山の口食堂 11:30~14:00/山の口焼 10:00~18:00
  • Instagram

海を眺めるロケーションカフェなら、白鶴浜海岸にある海の家をリノベした「SUNSET CAFE」がおすすめです。その名前の通り海に沈むサンセットを眺める、ザ・夕陽カフェ。

オーナー夫妻がセルフリノベしたという空間は古い校舎を思わせるようなどこかほっこりとした空間で、本格的なドリップコーヒーやスイーツ、ランチなどをいただくことができます。こちらはキャンプ場も併設されているので、キャンプ利用で訪ねるのもありです。

  • SUNSET CAFE
  • 熊本県天草市天草町高浜北897-1
  • 0969-42-0407
  • オープン日はカレンダーを参照
  • ホームページInstagram

緑いっぱいの田園風景を楽しみたいなら「小豆カフェ」へ。田んぼの真ん中にポツンと佇む農家の一軒家を改装したお店で、ここがカフェと知らなければ絶対に通り過ぎてしまいます。

窓の外に広がる田園風景を眺めながらいただけるのは自家製スイーツや、“地球ごはん”と呼ばれる多国籍料理。山カフェの魅力にあふれた落ち着ける空間はそこにいるだけで癒しの時間。

  • 小豆カフェ(KOMAMEcafe)
  • 熊本県天草市新和町大宮地4780
  • 0969-46-1011

そして、イルカウォッチングで有名な五和町の港にあるのがcafé「ニジノフネ」。ガラス工房カリヒロ併設のカフェで、手作りの美しいガラスの器に盛られた冷たいスイーツが実にフォトジェニック。

カフェの2階にはハンモックのあるデッキ席もあり、ゆるりとした時間を過ごしに立ち寄りたい場所。ホットサンドやピタサンドの軽食も人気です。

  • cafeニジノフネ ガラス工房カリヒロ併設のカフェ
  • 熊本県天草市五和町御領6850-1
  • 0969-32-0044
  • 定休日:水曜
  • 10:00~17:00
  • Instagram

陶芸の里、天草を歩いてみよう!

普段使いにピッタリな素敵な器が並ぶ「山の口焼」ギャラリースペース image by:小林繭

あまり知られていませんが、実は、天草は陶芸の里でもあります。天草海岸一帯は陶磁器の原料となる天草陶石の産地で、今日、有田焼きでは原料のほとんどが天草産陶石。全国的に見ても天草陶石を使う窯元は少なくないのだとか。

当然、天草にもたくさんの窯元があり、近年はその数がさらに充実。平成15年に天草陶磁器は伝統工芸品としての国の指定を受け、窯元めぐりも天草観光の人気トピックとなっています。

先にカフェとして紹介した「山の口焼」をはじめ、島にはなんと23もの窯元が点在。とても1日で周ることはできない数ですが、せっかくなのでいくつか訪ねてみてはいかがでしょう。こちらのサイトでは窯元一覧がチェックできます。

小皿や湯呑みなど、あれこれコーディネイトして使う楽しみも!
image by:小林繭

シンプルでほどよいほっこり感が魅力の「山の口焼」では、それぞれにサイズや形が異なる皿やボウル、カップなどが豊富にそろうので、お気に入りの日常使いの器を探したくなります。ピッチャーや箸置き、多用使いできそうな角皿など、かゆいところに手が届くアイテムのラインアップも魅力。

  • 山の口焼
  • 熊本県天草市本渡町本渡1755-3
  • 0969-24-2072
  • Instagram

丸尾焼」は、江戸時代から続く天草でも歴史の古い蔵元。個人経営の多い天草では珍しくギャラリーは年中無休で作品数もとにかく豊富な工房です。昔ながらの焼き物から、現代ものまでレンジの幅が広いのでお土産を買い求めるのにおすすめです。

  • 丸尾焼
  • 熊本県天草市北原町3-10
  • 0969-23-9522
  • 定休日:なし
  • 10:00〜17:00
  • ホームページ

緑を眺める古民家を改造した「工房樹機」は、その空間を覗き見に訪ねたくなるギャラリー。カフェも兼ねた空間には、女性窯元が作り出す“やわらかくふわっとして温かい”器が並び、里山の風景によく馴染みます。

  • 工房 樹機
  • 熊本県天草市枦宇土町1672
  • 090-2502-3547
  • 定休日:不定休
  • 10:00~17:30
  • ホームページ
 

他にも古くから続く窯元や、若い作家さんが営む窯元など、特色に富んだ窯元が点在するので、器好きな人にとっては魅惑的過ぎます。器との出会いは一期一会。素敵な出会いが待っているかもしれません。

海の幸だけじゃない、全方位で楽しめる天草グルメ

天草ありあけタコ街道 image by:photoAC

さてさて、ここらでみなさんお待ちかねの旅の基本の「き」である食情報を。海と山の自然に恵まれた天草は食の宝庫!美味しいものには事欠きませんが、その中でもイチオシとしてまずは新鮮な海鮮をあげましょう。

海鮮料理店や寿司屋が充実しているので、種類豊富な地魚やアワビ・ウニなどのご馳走を刺身や海鮮丼でいただいてほしいです。車海老の養殖が行われる地でもあるので、車海老料理も人気。

また、タコが名産であることから「天草ありあけタコ街道」と呼ばれる区域があり、地ダコを使ったタコ料理も天草グルメにおいてははずせません。

魚介だけでなく、良質な肉も充実しているのが天草の素晴らしいところで、地産の黒毛和牛や幻の地鶏「天草大王」も自慢の食材なので、焼き肉や鶏料理も天草のマストグルメ。

魚や肉に飽きたら天草ちゃんぽんで、ほっと胃袋を一息させてあげてください。美味しい天草をぜひご堪能くださいね。


もちろんあります、天然温泉!旅にリフレッシュをプラスする温泉タイム

下田温泉 image by:photoAC

ここは温泉天国の熊本ですから日本人の心を癒す旅の必需トピック、温泉もちゃんとそろっています。

宿泊に温泉宿を選ぶなら西海岸に位置する下田温泉がおすすめです。東シナ海に沈む夕陽を眺める抜群のスポットで、温泉も楽しみながらのんびりと過ごせるなんて最高でしかありません!

  • 下田温泉旅館組合 下田温泉
  • 熊本県天草市天草町下田北1310-3
  • 0969-42-3239
  • ホームページ

島ということでリゾート気分も味わいたい人はスパリゾートへどうぞ。上天草、下天草ともに日帰り温泉施設が点在するのも嬉しく、「スパ・タラソ天草」では天然温泉と共にタラソテラピーも体験できます。リラックスとリセット、美容に特化した天草旅も叶います。

  • スパ・タラソ天草
  • 熊本県上天草市大矢野町上732-14
  • 0964-56-1126
  • 定休日:第2・第4火曜(祝日の場合は営業)
  • スパ:10:00〜22:00(受付21:30まで)/タラソ:10:00〜22:00(受付21:00まで)/レストラン:11:30〜21:00
  • ホームページ

恐竜の島で、もっと、もっと天草発見!

 

ここまででもなかなかトピックいっぱいの天草ですが、まだまだ天草の楽しみ方はつきません。ダイビングで海の中の天草を散策するもあり、数多ある天草の山歩きを攻めるのもあり。

そしてマニアにとって興奮を隠せないないのが天草に眠る恐竜の化石です。天草の離島の町である御所浦は白亜紀の恐竜の化石があることで知られ、島をまるごと博物館に見立てたエコミュージアムが充実しています。

化石採集体験ができたり、アンモナイトの展示や恐竜の足跡化石を見たり体験できる観光が人気で、天草は他では出会うことのないオンリーワンの出会いの宝庫。子どもはもちろん大人も自由研究のテーマ探しで迷ったら、迷わず天草を訪ねたいもの。

来年3月には現「御所浦白亜紀資料館」が「御所浦恐竜の島博物館」としてリニューアルオープン。天草1億年の台地の記録の詳細を紐解きに訪れてはいかがでしょう。

  • 御所浦恐竜の島博物館
  • 熊本県天草市御所浦町御所浦4310-5
  • 0969-67-2325
  • 無料
  • 定休日:年末年始(12月29日~1月3日)
  • 8:30~17:00
  • ホームページ

自然をベースにさまざまな体験ができる天草は、訪れるたびに新たな発見が楽しみな場所。思いのほか広いので、一回ですべてを見ることはなかなか難しく、何度もリピートしながら天草の土地に馴染み、少しずつ自分好みの天草時間を見つけていくのがいいと思います。

夏は海遊びを目的に、秋は山歩きやキャンプをベース、冬は温泉で身体の芯まで温まり天草グルメを満喫など、季節に応じてメイントピックが変えられる懐の深さも魅力。まずは一度天草まで足を伸ばしてみてはいかがでしょう。

  • image by:photoAC
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
いま読まれてます

東京生まれ、湘南生息中のフリー編集ライター。インテリア、旅モノ、湘南情報を中心にお仕事しています。All About沖縄ガイド。目下、踊れる編集ライター目指し趣味のフラメンコに取り組む日々。趣味は温泉。

Instagram

エアトリインターナショナル コスパが高いLCC「ジェットスター」直行便でラクラク!ケアンズで大自然の癒やしを満喫しませんか?
天草は長崎県ではなかった…天草に行くまで知らなかった感動のスポット【後編】
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます