リラックスしたいときは「接客」が重要?心理学的に見た、宿泊先を決める基準
都心から離れた旅館でゆったり過ごしたり、都心部のホテルをアクティブな旅の拠点にしたりと、目的によって選ぶ宿も変わります。でも、実際にその宿を決める時の決定打は、何なのでしょうか。
今回、宿泊施設専門の集客パートナー「株式会社宿泊予約経営研究」が、慶應義塾大学文学部・川畑秀明教授との共同研究『泊まりたい宿は何によって決まるか?~宿泊イメージ印象と宿泊ニーズの背景となる心理的構造の検討~』についてのポスター発表を、日本心理学会第82回大会にて行いました。
旅行者は、一体何をもって宿を決めているのか。研究結果を心理学的な角度から覗いてみましょう。
宿泊先を決める際に、実は重要視していること
この研究は、旅行者が宿泊先を決める時の心理構造を明確化することで、そこから読みとれる宿の魅力をどのように伝えたら集客につながるのか、旅行者と宿の良いマッチングを見出すために、男女1,400を対象にアンケート調査を行いました。
アンケートの内容は、宿に対する『宿泊イメージ(上品・癒しなど)35項目』、『宿泊ニーズ(露天風呂があるなど)43項目』、今の心理『観光動機(自然体感など)25項目』、『心理的ストレス(疲労感など)12項目』の合計4つの尺度です。
その結果、宿泊先に求めるイメージやニーズは、以下のように観光の動機や心理状況に大きく影響を受ける可能性があることが読み取れました。
旅の動機が「緊張解消」「自然体感」=宿泊先に対し「温泉」や「接客」を求める傾向がある
旅の動機が「文化見聞」や「自己拡大」=宿泊先に対し「利便性」や「品格」を求める傾向がある
心理的ストレス反応「疲労感」が高い=現実世界と離れた地を求める傾向がある(利便性に負の影響)
このような結果から、旅行者は動機や心理状況を元にした目的によって、選ぶ宿を変えるということがわかります。旅行客の心理的状況を研究した結果を集客につなげる手掛かりにした今回の研究は、旅行客や宿泊先を探すユーザーにとっても、自分の状況にマッチした宿を見つけられるというメリットにつながります。
また、今回の調査結果を受けて、改めて旅行に出る「動機」や「心理状況」を考えると、自分がより望んでいる宿泊先が見つかるかもしれませんね。
- 株式会社宿泊予約経営研究所
- https://www.yadoken.net/
source:PR TIMES
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