恐ろしくも美しい。50年間燃え続けるトルクメニスタン「地獄の門」
中央アジアのトルクメニスタンにある「地獄の門」というスポットをご存じでしょうか。
ここはなんと50年間も燃え続けているという、信じがたい秘境なのです。今回は、この「地獄の門」についてご紹介します。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
トルクメニスタンってどんな国?
「地獄の門」のあるトルクメニスタンという国、あまり馴染みのないかたも多いかもしれません。
トルクメニスタンは中央アジアの南西部に位置する国です。面積は約48万8,000平方kmで日本の約1.3倍、人口は約610万人で、カラクム砂漠が国土の約85%を占めています。豊富な石油や天然ガスを埋蔵しており、かつては旧ソビエト連邦の構成国でしたが、1991年に独立しました。
また、トルクメニスタンはあまり国情を発表していない「謎の国」でもあります。犯罪統計を一切公表していないために、実際の犯罪発生状況を正確に把握することが難しく、危険と判断されるレベルで捉えられていることが多い国でもあります。
外務省の海外安全ホームページによると、アフガニスタンとの国境付近の危険度はレベル2で「不要不急の渡航は止めてください」。また、首都アシガバットを含むその他の地域の危険度はレベル1で、「十分注意してください」です。
「地獄の門」は、なぜ燃え続けているのか?
そんなトルクメニスタンにある「地獄の門」は、同国のダルヴァザ村にあります。ダルヴァザ村から砂漠のなかを約1時間半ほど歩かなければ辿り着かない、まさに秘境に位置しているのです。
もともとこの村付近の地下には豊富な天然ガスが埋蔵されており、1971年に当時のソ連の地質学者がボーリング調査をしました。
その際、ガスを発見することができたものの、その過程で落盤事故が起き、採掘作業用の装置が置かれていた場所もろとも直径50~100mもの大きな穴が開いてしまったのです。
そして、この穴から有毒ガスの放出され始め、それを食い止めるために火をつけることになりました。ところが、可燃性ガスが地下から絶え間なく吹き出るため延々と燃え続けることとなり、以来50年間燃え続けているのです。
ちなみに天然ガスの埋蔵量自体が不明なため、今後いつまで燃え続けるのかもよくわかっていないのだとか。
このように世界でも珍しい「地獄の門」ですが、夜になると写真のように暗闇中に大きな穴が燃えさかる光景は、まさに絶景。この炎は数マイル先からもみえるそうです。
まさに地獄への入り口を彷彿とさせほどの迫力ですが、それが大きな魅力でもあるのですね。
- image by:Shutterstock.com
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