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旅人が愛す観光大国「スペイン」、知っておきたい基本を徹底ガイド

Haru
Haru
2019/07/08

筆者は世界30カ国を旅してきましたが、その地である旅行者たちが口をそろえて素晴らしい!と絶賛していた国が、スペインです。

ヨーロッパの最南端、イベリア半島にあるこの国は、ほかのヨーロッパの国とは文化も人もまったく違うように感じる、いわば「我が道を行く」国です。

独自の文化を失わず、かつ多くの観光客を受け入れる。そんな魅力あふれる、世界観光ランキングでも毎年上位に食い込むスペインへ、出かける計画を立ててみませんか?

今回は初めてのスペイン旅行に欠かせない、アクセスや通貨に物価、おすすめ地方情報まで、「知りたい基本」を盛りだくさんでご紹介して行きます。

日本からの行き方(アクセス)は?

所要時間は約約14時間。成田からの直行便アリ

image by:A G Baxter/Shutterstock.com

日本からスペインへは長らく直行便がありませんでしたが、2016年の10月に成田からマドリッドへの直行便が復活しています。

所要時間は約14時間。ヨーロッパ各都市で乗り換える場合は平均18時間ほどかかっていたので、大幅に短縮されていますね。

直行便にはこだわらない方は、ヨーロッパの主要都市からスペイン各都市へ行く飛行機に乗り換えます。LCCの本場のヨーロッパなので、信じられないほど安い値段でスペインに入国できる場合も多いのです。

フランスやイタリアに到着して、バスでスペインを目指すルートもあります。時間に余裕のある方は、ヨーロッパ周遊の最終地をスペインにしてもいいですね。

スペインの気になる通貨・為替

通貨はユーロ。1ユーロは約121円

image by:Shutterstock.com

スペインは欧州連合(EU)加盟国なので、通貨はユーロです。ユーロになる以前はペソが使われており、実は意外にも物価の安い国でもありました。


スペインのユーロに描かれているのは、サンティアゴ巡礼の最終地として知られるサンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂、ドン・キホーテなどで知られるセルバンテス、そして国王フアンカルロス1世です。

2019年7月6日時点で、1ユーロは121.82 円。空港や現地の銀行などでも両替ができます。星付きの上位ホテルでも両替はできますが、レートはあまりよくないので、なるべく事前の両替をおすすめします。

服装どうする?気候は地方によって異なるので注意

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情熱の国・スペインともいわれて、なんとなく暑い国のイメージがありますが、わずかな期間ですが春と秋もありますし、冬は日本より少し短いくらいで、きちんと四季が存在します。

ただし南部で雪が降ることはほとんどなく、1月から3月でも比較的温暖で過ごしやすい日々が続きます。また夏場は暑く、雨も少ないことから乾燥した大地が広がっています。

対して北部の冬は雪こそ降らないもののしっかりと寒く、また雨の多い地方でもあります。この雨の影響で緑が多く、北部は「緑のスペイン」「雨のスペイン」と呼ばれているのです。

6月後半ごろから本格的に夏が始まり、10月に入るまで半袖で過ごせます。真夏のスペインは信じられないほど暑く、危険なくらい。

特に内陸部のマドリードやセビージャは風もなく、街のあちこちにある気温計が49度を表示している衝撃的な光景も珍しくありません。

10月に入ると昼間は汗が流れるほど暑いのに、日が沈むと急に気温が下がります。この時期に訪れる際は、脱ぎ着できる長袖のパーカーなどを持っていくことをおすすめします。


言語に移動手段、物価も。知っておきたいスペインの豆知識

英語は通じる?

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スペインで話されている言葉は、スペイン語だけではありません。公用語はスペイン語なので確かにほぼ全員話せますが、地方都市に行くとその地方独自の言語が存在します。

バスク語、カタルーニャ語など、その地方に住む人にとってはとても大切な文化の一部で、誇りでもあるのです。これらはスペイン語とは大きく異なるので、公共の場所ではスペイン、地方の言語、英語で表示されていることが多いですね。

ちなみに一人旅や個人旅行では心配な言葉ですが、残念ながらスペインはかなり英語の通じにくい国といえます。

観光地のホテルの従業員であれば話すには話しますがクセが強く、聞き取りが困難。バルめぐりやサッカー観戦などを満喫したい方は、簡単なスペイン語を覚えて行くことをおすすめします。

お昼にお店が閉まるって本当?

image by:Liukov/Shutterstock.com

スペインにはいまでもシエスタという、お昼休みがとても長い生活のリズムが残っています。バルセロナやマドリッドの都市部なら「どこも開いていない」なんてことはありませんが、地方都市では午後2時から午後5時まで、周辺のお店がクローズしていることが珍しくありません。

個人旅行の場合はこのリズムを上手に掴んでおかないと、水も買えない、食べ物も買えないなんてことも…。

スペインの人たちは午前9時ごろから働き、午後2時に家に帰って昼食を取り、お昼寝をしたりとのんびり過ごした後、午後5時、6時に再スタートし、午後10時ごろまで働く姿をよく見かけます。

彼らにとっての午後10時は、日本人の午後7時ごろの感覚です。レストランやバルがにぎわいだすのも、午後7時以降です。

交通機関はわりと時間通り

image by:Shutterstock.com

ダイヤ通りに電車が到着することが当たり前の日本人にとって、海外の電車やバスは時間にルーズなイメージがあるかもしれません。しかし、意外にもスペインの交通機関は時間通りに動きます。

確かに渋滞などの影響でバスの到着時間が遅れることはありますが、それは日本でも起こりますよね。許容の範囲内です。

また、スペイン国内を網羅している電車はほぼほぼ時間通りに運行しています。遅れたら乗客に何%か料金を返金するシステムまであるんですよ。

スペイン国内でおすすめの移動手段は?

スペイン国内での移動手段を自分で決める個人旅行なら、時間はかかりますが安いバスがおすすめ。スペイン国内の街を繋ぐバスがとても発達しており、夜行バスも安全です。

時間がない方は高速鉄道AVEがおすすめです。こちらは本当に大きな都市にしか停車しませんが、観光を楽しむには十分といえますね。

近年なら、LCCでの移動を視野に入れてもいいですね。スペイン北部から一気に南に移動したいときなどに、とても便利です。

ちなみに、レンタカーはおすすめしません。なかなか運転が荒い上に路上駐車が普通なので、とっても運転しにくいのです。

高速道路などは問題ありませんが、ホテル周辺でどこに駐車すればいいか分からず、さまようことになってしまうかも。

スペインの治安は?

image by:Lestertair/Shutterstock.com

スペインの治安は、正直な感覚でいうと、道に寝ても大丈夫なぐらいな日本と比べると悪い、といったところでしょうか。どこの街の駅にも必ず警察官はいますし、大都市の街中には日本とは比べものにならない数の警察官が巡回しています。

そのため大きな事件に巻き込まれる可能性は少なく、比較的安全に観光スポットを見て回れますが、置き引きやスリなどの持ち物に関する犯罪は多いですね。

特に最近はスマホが狙われているらしく、日本のようにテーブルの上にiPhoneなどを出しておくことはとても危険です。バッグも必ず口が閉まるタイプを持って行きましょう。

スペインのチップ文化はあやふや…

スペインには、そのほかヨーロッパと同様にチップの文化があります。しかし、アメリカほど盛んな訳でもないので、本当に感謝したいときに渡せばOK。

タクシーの運転手さんに重い荷物を積んでもらったときや、ホテルで道案内をしてもらったときなどが中心でしょうか。

バルなどのカジュアルな飲食店でチップを渡す必要はありません。レストランでも本当に良いサービスだった!と感じた際に、少しの金額を渡せば大丈夫。

相場は会計の10%ほど。厳密な決まりではないので、サービスを受けた人数一人あたり1ユーロ硬貨を渡せれば十分です。

よりカジュアルなお店であれば、3.6ユーロのところ4ユーロ渡すなど、端数を切り上げるのもいいですね。

スペインで忘れてはいけないマナー

image by:Shutterstock.com

スペインを訪れた際、日本と明らかに違うマナーがひとつあります。それはお店に入るとき、スーパーで買い物をしてレジに行くとき、ホテルに入るときなどに、必ず挨拶が必要なこと。

どんなに小さな個人のお店に入る時であっても、最初に必ず「Hola(オラ)」「buenas tardes(ブエナス タルデス)」などの挨拶をして入らないと、マナーを知らない失礼な人と思われてしまいます。

人と人との繋がりをとても重要視するスペインの人々らしい文化かもしれませんね。ちなみに「オラ」は24時間365日使用可能なので、ぜひ覚えておきましょう。相手の目を見てはっきりと、オラ!と挨拶すればOKです。

スペインの物価は高い?安い?

image by:Shutterstock.com

ヨーロッパは物価が高いイメージでがありますが、スペインは驚くほど高いという訳ではありません。

宿泊費や交通費は、日本と同じくらいと考えて問題ないでしょう。外食費は嬉しいことに、日本と比べると安く抑えられます。

食費を抑えるためには、地元の人が行くバルやレストランをチョイスすることがとても重要。観光客向けのお店は割高ですよ。

もっと食費を抑えたいなら、ぜひ地元のスーパーに出かけましょう。お水は2L入りのボトルでなんと1ユーロ以下、パンも1ユーロ以下で購入できます。

スペインは甘いパンの種類が豊富なので、ぜひスーパーに立ち寄って探してみてくださいね。

スペインのホテル事情は?まさかのお城に泊まることも!

image by:Shutterstock.com

スペインの「Hotel(オテル)」と呼ばれるものは、一つ星から五つ星までしっかりとランク分けがされています。一つ星のホテルは個室ではあるものの当たり外れがあるのが現実。よい一つ星ホテルであればバス・トイレも広々としています。

しかしハズレの一つ星ホテルであれば、アメニティ類はまったく置いておらず、場合によっては清潔とはいい難いところもあります。

私たちが日本では想像するビジネスホテルくらいのレベルの部屋は、概ね三つ星くらいからと思っておくといいかもしれません。

三つ星になるとアメニティもほぼ必ず揃っています。4つ星、5つ星になると、ホテル内にレストランやバルなどもあり、十分に広くステキな内装の部屋で過ごせます。

もうひとつ、スペインで忘れてはいけない宿泊施設の種類が「Hostal(オスタル)」「ペンション」と呼ばれるもの。ホテルと違って家族経営の場合が多い、小さな宿泊施設です。

オスタルのランクは最高で三つ星までと決められていますが、なかには十分設備を整えたものも多くあります。オーナーの趣味が存分に発揮されたかわいいオスタルも多いので、ぜひオスタルも視野に入れてみましょう。

image by:Ana del Castillo/Shutterstock.com

スペイン国内で最高の宿泊場所といえば、半官半民運営の「パラドール」です。パラドールは、かつて王の住んでいた住居や古く豪華な文化財を活かして宿泊施設として利用しているもの。

ゴージャスで歴史を感じさせるとてもスペシャルな宿泊施設です。スペインを訪れたならぜひ一度は奮発してパラドールに宿泊してみましょう。

金額はまちまちですが、アルハンブラ宮殿内にあるパラドールであれば一泊5万円くらいから。首都マドリッドからほど近い古都トレドのパラドールはなんと3万円前後で宿泊できます。

3〜5万円で素晴らしい世界遺産などに宿泊できると考えれば、安く感じますよねと。

おすすめはココ。スペインの地方を知ろう

スペインはヨーロッパの国々のなかでは大きく、それぞれの地方で文化や言葉が異なります。大きく分けると4つのエリアに分かれ、それぞれ特徴があるので、ひとつずつご紹介しましょう。

首都マドリッドがあるカスティージャ・イ・レオン地方

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まずは首都・マドリッドを中心とするカスティージャ・イ・レオン地方。学生都市サラマンカや古都トレド、水道橋が世界遺産に登録されているセゴビア、城壁都市のアビラなど見どころの多いエリアです。

おすすめの都市は、やはり何といってもバルセロナ。スペインのそのほかの都市とはまったく違う、洗練された雰囲気の素晴らしい街です。ガウディ建築やサルバドール・ダリ美術館などアートのあふれる街は、何日居ても飽きません。

バルセロナを堪能した後は、昔ながらの雰囲気の残るマドリッド周辺の田舎町に行くのはいかがでしょう。

古都・トレドはマドリッドからバスで1時間ほどの場所にある、世界遺産の街。ゲームの世界に迷い込んだかのようなレンガ造りの街並みは必見です。

スペインに一日しかいられないなら、トレドに行け」という格言があるほど、スペインを代表する美しい街です。

アートの街・バルセロナを中心とするカタルーニャ地方

image by:Shutterstock.com

スペイン観光で人気が高い、アートの街・バルセロナを中心とするカタルーニャ地方。

世界的な超人気フットボールチーム、FCバルセロナは、その名の通りバルセロナをホームタウンとしています。海外サッカーファンにとっては聖地といっても過言ではない場所です。

陽気な人々が暮らす、建築物が魅力のアンダルシア地方

世界遺産・アルハンブラ宮殿 image by:Shutterstock.com

私たちがイメージする、明るく陽気なスペインの雰囲気を味わいたいなら、間違いなくアンダルシア地方がおすすめです。

その温暖な気候のせいか、アンダルシアの人々は、とっても陽気で人懐っこいのです。バルで飲んでいれば、必ずといっていいほど話しかけられます。

海が近いので魚介類がとっても美味しい「マラガ」は、ぜひ立ち寄ってほしいエリアです。

また、キリスト教文化とイスラム文化が混じりあったグラナダのアルハンブラ宮殿やコルドバのメスキータなど、独特な様式の美しい建築物も多数あります。

こだわり派におすすめしたいバスク地方

image by:alfernec/Shutterstock.com

スペイン北部に位置するバスク地方。美食の街として名高いサンセバスチャン(サン・セバスティアン)、巡礼の聖地であるサンティアゴ・デ・コンポステラなど、こだわりの旅におすすめのエリアです。

ミシュランの3つ星レストランが多いことで知られているサンセバスチャンはバルのレベルもスペイン一。スペイン料理を堪能したいならサンセバスチャンは外せません。

ただ、サンセバスチャンはほかの観光都市に比べても物価が高く、ホテル探しには苦労するかもしれません。スペイン国内を周遊する場合、サンセバスチャンは最初から予算を多めに割いておくといいですね。

初めてのスペイン旅行は、何を楽しみたいのかによって訪れる場所を選ぶことをおすすめします。地方によって街並みや気候も異なるスペインは、何度でも訪れたくなる国。

絶対に見たい世界遺産や味わいたい料理などを見つけて、ぜひ楽しい旅の計画を立ててみてくださいね。

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  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。

現在は都内の旅行会社で働きつつ、週末をからめた弾丸トラベラーとして世界各国を旅するアラサー女子

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