イルカの泳ぐ海を目の前に。能登で楽しむ「手ぶら浜焼き」のススメ
魚介類を浜辺で焼いて食べる浜焼きは、最高に楽しいものです。ただ、自分で新鮮な魚介類を調達し、焼く道具を用意して、浜辺で食べるとなると手間が大変。
キャンプなど特別な機会を除いては、旅先で本格的な浜焼きを楽しもうと思っても至難の業です。
しかし全国各地でにぎわっている観光漁港なら、本当の浜辺とまではいかないかもしれませんが、手ぶらで訪れても海辺で浜焼きを楽しませてくれる場所が多くあります。
そこで今回は石川県にある『七尾フィッシャーマンズ・ワーフ 能登 食祭市場』の浜焼きをご紹介します。まだまだ暑い日が続き、ビールが美味しいこの季節。
ビール片手に能登で浜焼きを楽しみたいと思ったら、ぜひとも訪れてみてくださいね。
能登の港町を救った観光の拠点
そもそも七尾フィッシャーマンズ・ワーフとは、どういった場所なのでしょうか。七尾は能登半島の海に面した人口約6万人のまちの名前、フィッシャーマンとは漁師、ワーフとは「wharf」と書いて意味は波止場です。
七尾は能登半島の東側、七尾南湾の穏やかな海に面した、造船と水産加工が盛んなまちです。1970年代の衰退をきっかけに、地元の有志が港町を盛り上げようと起死回生のアイデアを求めて海外の視察を繰り返しました。
その末にアメリカ西海岸のサンフランシスコやサン・ノゼ近く、モントレーにあるクラムチャウダーが有名なフィッシャーマンズワーフと出会ったのだとか。
「同じような場所を能登の七尾に作ろう」と、官民が協力して立ち上げた観光拠点が、七尾フィッシャーマンズワーフ 能登食祭市場なのです。
『統計からみた石川県の観光』(2017年)を見ると、来場者が年間78万人ほどが訪れる観光地となっています。
能登食祭市場からJR七尾駅に向かう直線の道沿いには、七尾を東西に分ける御祓川(みそぎ)が流れていて、その通り沿いもいい雰囲気に整備されています。
能登食祭市場と御祓川の周辺を含めて、人の流れを生んでいる観光地と考えるとわかりやすいですね。