日本の利用者はアジア&フランスが多。最新「ホステル」トレンド

旅行において宿泊する際、宿にはさまざまなタイプがありますが、世界的に見て「ホステル」の予約者は、定番の観光地を旅する予定であることが多くなっています。

しかし、最近は知名度がそれほど高くない旅先を訪れる「穴場旅」が人気を集めはじめ、ホステルを予約するユーザーの間でも同様にトレンドになりつつあるようです。

この度、「ブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社」が、ホステルの人気が継続して高いことを受け、ユーザーはどの目的地への旅行を計画し、滞在中どんなことがしたいのかなど、共同宿泊施設(他の旅行者とシェアするタイプの宿)に関するトレンドを調査・分析しました。その内容を、早速ご紹介します。

『バックパッカーが泊まるための二段ベッド』だけじゃない、ユニークな魅力

大きなホテルと違い、ホステルは国内であっても国外であっても、その暖かい雰囲気が何よりの特長です。その暖かさに惹かれるように、多くの人が滞在先にホステルを選んでいます。

ホステルの予約者が選ぶ人気の旅先は、世界的ではスペインや日本、ロシア、イギリス、タイなどで、日本の旅行者は日本国内での予約が最も多く、そのほか韓国、タイ、台湾、アメリカなどが人気となっています。

2018年にホステルの予約者数がもっとも大きい伸び率を見せた目的地は、コロンビア・ボゴダの西側にあるアンデスの町サレント、3つの火山に囲まれたペルーのアレキパ、日本の札幌、ベトナムの港町ダナン、サンゴ礁や白い砂浜で有名なフィリピンのエル・ニドなどでした。

旅行熱を満たすため、そして予算や休日を有効活用するためなど理由はさまざまですが、ホステルの予約者は休暇を最大限に楽しむため、一度の旅行で複数の目的地を訪れることも多く、都市を組み合わせて予約を取ることも。

予約者にもっとも人気だった組み合わせは、「京都、大阪、東京」「ブダペスト、プラハ、ウィーン」「リガ、タリン、ビルニュス」「バンコク、チェンマイ、パーイ」「クスコ、リマ、マチュピチュ」でした。どれも、その国を代表する人気都市となっています。

また、世界中の旅行者の33%、日本では12%が「旅行中に少なくとも1回はホステルに宿泊したい」と回答しました。


その理由は「旅行に社会的な側面を持たせるため」というもので、ホステル側もそのニーズに応えるべく、多くがウォーキングツアーやハッピーアワー、現地の文化体験、ムービーナイト、ライブ演奏など幅広いアクティビティを提供し、旅行者がコミュニケーションの場を楽しめるよう尽力を続けています。

カクテル作りのレッスンでほかの旅行者とグラスを傾けたり、自転車のツアーで市内を回ったりなど、ホステルに泊まるだけでさまざまな体験ができるのはとても魅力ですね。

2019年のホステル予約者の実に53%が「新しい人との出会い」や「体験のシェア」などを求めるひとり旅の旅行者が占めており、この充実したアクティビティがホステル人気の理由かもしれません。

日本のホステルをもっとも多く予約しているのは日本各地、台湾、中国、韓国、フランスからの旅行者で、旅慣れた人が特別な体験を求めるのはもちろん、比較的リーズナブルなところも多いホステルだけに人気を集めているといえそうです。

「バックパッカーが泊まるための二段ベッド」というイメージだったホステル業界は、いまさまざまな方向に大きな進化を遂げています。今後も世界各地の提携ホステルが、そのユニークな特長を伸ばし、旅をもっとドラマチックなものにしてくれそうです。

  • source:Booking.com Japan
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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平成生まれ、神奈川県川崎市出身、浅草在住。雑誌・Webの編集者です。ライターとしてフリーランスでも活動しています。ホテル宿泊マニアで、お酒とカメラとドライブが趣味。

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