今後、どう変化する?コロナ禍前に中国人が買った日本商品ランキング
外国人観光客の受け入れ再開に向け、2022年6月1日より、一日の入国者数の上限が2万人に引き上げられました。およそ2年ぶりのインバウンドですが、コロナ禍以前のような盛り上がりに戻るには、まだまだ時間がかかりそうです。
そんな以前はたくさんの外国人観光客が訪れていた日本。なかでもトップクラスの訪日旅行者数を誇った中国からは、多くの観光客が来日し、さまざまな日本の商品が注目を集めていました。
そこで今回は、中国の消費者トレンド情報と中国SNSデータ(クチコミ)の分析ツールを提供するWebメディア「中国トレンドExpress」が、コロナ禍以前に発表した「中国消費者が『買った』日本商品ランキング」をご紹介していきます。
※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
「日本製だから売れる」時代は終わり?
2019年に中国のSNS上で日本商品を「買った」と投稿されたクチコミ件数の総数は、なんと1,019万1,624件にのぼり、前年(2018年)の734万7,227件から、250万件以上増加。
同年の11月11日「独身の日(ダブルイレブン)」の際も、日本商品の売上が国別1位となり、高い関心が続いていました。
しかし、同年に中国のSNS上で投稿された日本商品の総数は486アイテム(前年比約96%)。2017年の563アイテムから2018年には504アイテムと減少傾向に。
中国のWebやSNS上には、日本商品に関する情報があふれているため、昔のように分散するのではなく、情報を仕入れたり、消費者に認知されたものや話題になったものにクチコミが集中。そして商品数が減少している可能性がうかがえます。
「日本製だから売れる」という時代は終わり、SNSやオフライン広告など、中国消費者が日々の生活行動のなかで触れる情報で、知名度や話題性を高められた日系ブランドに人気が集まっていく、という流れができているとのこと。
欧米や韓国ブランドとの競争、高品質化で台頭する中国系ブランドなど、海外ブランドとの競争も激化。なおかつ市場もこれまでの北京・上海などの一線都市から、地方の省の中心都市である二線、三線都市へと広がっているようです。
実用性重視の商品が注目大!?
「買った」と投稿されたクチコミを商品カテゴリ別で集計したところ、クチコミ総数では「コスメ・美容」がトップに。
前年比で伸長率をみたところ、「ファッション」が前年比50%でトップ、次いで「食品類」42%に。特定カテゴリに偏ることなく、全体的に減少傾向となっていました。
「ファッション」については、日本でも人気の機能性ファッション、特にストッキングやタイツの機能性インナー商品のクチコミが伸長するなど、どちらかというと実用性重視の商品が上位を占めている印象です。
毎年変化する?日本商品の人気ランキング
2019年に最も多く「買った」とクチコミされた日本商品は、1位に「ピジョン 薬用ローション(ももの葉)」(ピジョン)が獲得。
続いて2位は「口内炎パッチ大正A」(大正製薬)、3位は「龍角散のどスッキリ飴」(龍角散)、4位には「サントリーシングルモルトウイスキー山崎」(ビームサントリー)に。
一方、5位には「TSUBAKI」(資生堂)がランクインし、中国消費者のヘアケアニーズの高まりを感じさせる結果となっていました。
ひとえに「中国消費者」といっても、地域や年代、その時代などによって嗜好性は異なります。SNS分析に加え、現地のマーケット調査分析も、それぞれの特性を掴むために必要となりそうですね。
インバウンド数が減少している現在、いままで以上に中国消費者の動向に注目が集まるなか、どんな日本製品が人気を集めていくのでしょうか。
- source:PR TIMES,NHK NEWS WEB
- image by:Unsplash
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