解明されてないナゾばかり。京都・清水寺に隠された「七不思議」

4. 三重塔

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そして、日本最大級を誇る清水寺の三重塔にも七不思議のひとつが隠されています。

通常は塔の四隅に鬼瓦が施されていますが、東南の角だけは「龍」が飾られています。鬼瓦は厄払いの意味を持ちますが、龍は水神であることからこの瓦は火除けとして用いられているのです。

京都の西北に位置する愛宕山には、都を火災から守る火伏の神が鎮座しています。

しかし、正反対の東南には守り神がいないので、清水寺の三重塔の東南の角に龍を配し、火除けとしたようです。よく見て見つけてみてください。

5. 八方睨みの虎

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清水寺の西門の石段を下がったところに灯篭があります。正面に虎が彫られていて、どこから見てもその虎と目が合う「八方睨みの虎」です。

この虎が夜な夜なこの灯篭から抜け出し、池の水を飲みにいくという伝承が…。近くで見るとその眼光の鋭さに驚かされます。

6. 朝倉堂の前にある石

朝倉堂の前にある一尺七寸(約50cm)もある大きな足型が刻まれた石があるのをご存じですか?

こちらは弁慶のものとする説が有力でしたが、平景清(たいらのかげきよ)のものとする説があります。しかしこれは、お釈迦様の両足をかたどったもので、仏足石とのこと。

拝むことでどんな大罪や穢れも水に流してくれるといわれています。また、足腰に不自由のあるかたは、足形をなでた手で足腰の痛い箇所をさすると治るという言い伝えがあるのだとか。


7. 大舞台の地獄組み

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最後は、樹齢400年のケヤキの木を釘を使わずに組み立て造られた清水の大舞台です。1度組んだら外れないこの手法を「地獄組み」といい、舞台部分は雨ざらしになっているのが特徴。

屋根のような役割もあるので、水はけをよくするために傾斜がつけられています。釘が使われなかったのは、錆による腐食を防ぐため。

当時の知恵と工夫が凝らされ、高い技術力が感じられます。しかしこの舞台、何のために造られたのか明確な理由は分かっていないそうです。

かつては飛び降りて命があれば願いが叶うという庶民信仰や、若い女性が傘を開いて飛び降りて成功すれば恋愛が成就するなどともいわれてきました。

また、失敗しても極楽浄土が待っている、という言い伝えがあり、昔は多くの人が実際に飛び降りたのだそう。まさに不思議な場所です。

七不思議を詳しく見ていくと、昔生きていた人の神仏との関わりかた、日常の習慣などが垣間見えてきます。そこには、昔の人が未来に伝えたかった知恵や思いを感じ取ることができることでしょう。

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