京丹後市網野町に惹かれて移住を決意―老舗提灯屋「小嶋庵」の挑戦

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2021/11/29

人が集まる場所に

工房オープンの日、来てくれた方にメッセ―ジやイラストを提灯に入れてもらった

― 小嶋庵を今後、どのようなところにしていきたいですか?

俊さん:人が集まる楽しいところにしたいですね。近所の子供たちが「何してるんだろう」「今日もおっちゃん提灯作ってるな」という感じで、パッと入ってこられるようなオープンな場所にしたいと思っています。

提灯作り体験。数種類ある和紙の中から好みのものを選んで貼ることができます

― 人が集まるといえば、小嶋庵さんでは提灯作り体験もされていますね。

俊さん:妻が担当をしています。子供から年配のかたまで気軽にできますよ。今日も午前中、体験のかたが来てくださいました。

それから今後、世界中から小嶋商店に来る注文の中でも、ここは決めたい!と思う時に一緒に提灯を作れる人を育成したいなと思っているんです。

例えば赤ちゃんがいるかたなら赤ちゃん連れで通ってきてもらい、抱っこしながら仕事を覚えてもらう。子供がぐずったら今日はおしまいにしましょうとか、そんなやり方で仕事を覚えてもらっていけたらなと。

左から職人さんの田中実希さん、奥さんの小嶋宏美さん、小嶋俊さん、職人さんの奥井晴奈さん

― 網野町で新たに職人さんを育てようと?

俊さん:そうなんです。そう思っていたら早速、引っ越し2日目に近所に住む赤ちゃん連れの女性がスイカを持って訪ねてきてくださって。すごく良い方で、初めて会ったのに思わず「仕事を一緒にやってもらうことってできませんか?」と声をかけてしまったんです(笑)。

そうしたらちょうど近所に同じような友達がいますといって2人で来てくださることになりました。今では妻が彼女たちに技術を教えたりして、みんなでやっています。人にも恵まれて、良いスタートが切れたなと思っています。


提灯から漏れる灯りが美しいランプシェードと花瓶。「いろいろなものを作ってきたいですね」と俊さん

そういえば夏に網野町ではお祭りがあるんです。新しく来てくださっている職人さんは子供のころからこのまちで育った人ですし、僕ら夫婦は網野町が大好きで移住してきたので「お祭りの提灯を作りたいね」と、みんなで話しているんです。いつか作れるようになったらいいなと思っています。

これから起こる京丹後発のムーブメントに注目

小嶋庵は今、スタートしたばかり。ですが、小嶋さんご夫婦の人柄も相まって、1年後にはきっとたくさんの人が集い、面白いムーブメントが網野町から誕生する予感がしています。京丹後市における小嶋庵の展開をぜひ、KYOTOSIDEでは今後も注目したいと思います。

■■INFORMATION■■

小嶋庵 
住所:京都府京丹後市網野町浅茂川266
TEL:080-3801-3546

提灯作り体験教室の予約、詳細は電話かHPからお問合せを

  • source:KYOTO SIDE
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