かつて隣が丸見えだった…中国人が日本の「トイレ」でショックを受けた理由
海外での異文化のひとつとして、その国の「トイレ」に驚くことも珍しくありませんよね。
過去に筆者がフランス旅行で現地を訪れた際、マクドナルドで借りたお手洗いに便座がなかったことを覚えています。使い方に戸惑って諦め、急いで滞在していたホテルまで戻ったのですが、移動途中は必死すぎて記憶がありません。
トイレは生活に欠かせませんが、国によってその環境は大きく異なります。海外旅行の際は、滞在先のトイレ環境について、事前チェックをおすすめします。
そこで今回は、日本からも距離的に近い中国のトイレ事情についてご紹介。お話を伺った訪日中国人のなかには、母国と日本とトイレの違いに驚いたという人も少なくありませんでした。
中国のトイレと日本のトイレはここが違う
国が違えば、言語も食文化も異なるものですが、その国のトイレを訪れてカルチャーショックを受けることもあります。
例えば、お隣の韓国では水圧の関係で一部ではトイレットペーパーをそのまま流せない場所があったり、アメリカでは犯罪防止のためにトイレの個室上下に隙間が開いていたりと、日本とは違ったトイレ事情を垣間見ることができます。
中国も例外ではなく、都市部と地方でトイレ事情に違いがある様子。例えば、上海や北京といった大都市では、当たり前のように水洗トイレが主流です。
しかし、地方の場所によってはまだまだ水洗トイレではないところも存在するのだとか。さらにトイレットペーパーが流せないことが当たり前だったりするのです。
中国の一部のトイレでは、紙が流せないことも
日本と中国のトイレの大きな違いに「トイレットペーパーを流せるか、流せないか」という問題があります。
中国では基本的にトイレットペーパーを流しません。流さないかわりに、備え付けのボックス(ゴミ箱)に入れる必要があります。これは韓国も同じような環境です。
さらに場所によってはトイレットペーパーが付属していないお手洗いもあるため、自分で用意しておく必要があります。
日本では基本的にどこでもトイレットペーパーが付属されているので、「紙がない!」と焦ることは少ないですが、中国では万が一に備えて、なるべく拭くものを持ち歩いた方がいいですね。
「中国は場所によってトイレが非常に汚いことや、紙をそのまま流せない、和式のようなトイレも多いです」
「中心部で綺麗なトイレだと思って入ると水がまったく流れない…逆流してきた…なんてこともあります。見た目だけで決めない方がいいです」
「トイレも快適に使用できる場所はありますが、トイレットペーパーの質は日本に比べて良くないと思います」
「中国のトイレは、場所によって大きな差があります。私は上海出身なのですが地方で外のトイレに行きたくなり、探したところ、大きな石を削ったようなトイレで…大だったら大変でした」
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日本のトイレが綺麗すぎて驚いたとのコメントも
「日本のトイレは座りやすく、またトイレットペーパーの質感も優しいと感じました。そして公衆トイレでも非常に綺麗で、中国のトイレと比べてショックを受けました(笑)」
「中国ではトイレの個室に扉がない場所もまだ多くあります。ですが日本では仕切りがある事はもちろんのこと、ちゃんと個室になっているのは素晴らしいです!」
「すべてのトイレは個室であるべきだと思います。綺麗でゆっくりできる日本の個室トイレには感動しました。体調が悪い時でも、隣を気にしなくていいのは助かります」
「私は海外旅行が好きなので、早い段階から中国のトイレ環境が酷いなと感じました。ですから、日本で温水洗浄便座をたくさん購入し、親戚にも配りました。もう温水洗浄便座がない生活は考えられません」
かつて中国のトイレは一部の人たちから「ニーハオトイレ」と呼ばれていました。これは個室になっておらず、ドアがないトイレを意味するのだとか。
隣のトイレとの境目がなく「ニーハオ」と挨拶しながらトイレをしていたため、この名称が付けられたのだとか。
「外国人の友だちが私の地元の上海に遊びにきてくれたとき、中国の一部のトイレが『ニーハオトイレ』と呼ばれていることを教えてくれました。海外出身の人はみんな驚くようですが、次第に慣れて挨拶してくれるようになります」
「中国の少し昔のトイレは確かにみなさん驚くと思います。でも2008年北京オリンピックぐらいから、都市部のトイレはかなり綺麗になりましたよ。北京や上海のショッピングセンターやホテルなら、日本と変わらないぐらいにはなりました。とはいえ、観光客が訪れるような場所でも、たまにひどいところがまだありますが…」
中国全土で「トイレ革命」が推進され、トイレの近代化が急ぎ進められた結果、いまでは快適なトイレも増えているとのこと。
このように、国や地域によってかなり環境が違うトイレ事情。海外旅行の際は、まずは拭くものを忘れずに持ち歩いておくといいかもしれません。
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- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
- ※初出(2022年6月7日)/一部内容を更新しました(2024年11月29日)。