礼金ってホントに必要?日本に住む外国人が「理解できない!」と思ったこと
日本人の保証人が必要なの…?/香港出身
続いては「保証人」について。日本では賃貸物件を借りるときに、保証人が必要になるケースが多くあります。仮に家賃を滞納してしまったときに、借りている人のかわりに支払い等を行う必要があるのが保証人です。
最近では保証人不要で、保証会社が代行している物件も増えてきました。しかし外国人が日本で物件を借りる際、日本人の保証人が必要とされることもあるのだそう。
「お部屋探しが本当に大変でした。物件探しは最初に外国人であることを伝えてからではないと、なかなか進みません。物件によっては、外国人を断るところもあるので。結局、理解のある大家さんのところで物件を借りることができてよかったです」(香港出身)
「最初に行った不動産屋さんは外国人歓迎!とHPに書いてあったのですが、『日本人の保証人がいないならムリだ』と来店すぐに断られて…ショックでまちをフラフラしながら賃貸の張り出し広告を眺めていたら、通りがかりの不動産屋さんが親切に案内してくれて、どうにかなりました」(香港出身)
少し古いデータになりますが、2017年に法務省が「外国人住民調査報告書」(PDF)を公表しました。その調査結果によると、過去5年間に日本で住む家を探した経験のある人2,044人のうち、「外国人であることを理由に入居を断られた」経験のある人は39.3%にのぼります。
「『外国人お断り』と書かれた物件を見たので、あきらめた」経験のある人が26.8%、そして最も多かったのが「日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られた」経験がある人は41.2%でした。
最近では、外国人の賃貸物件探しをサポートする不動産も増えてきています。さらに国土交通省では「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」を公開しており、契約書などの見本もダウンロードが可能です。そして英語や中国語、韓国語だけでなく、ポルトガル語やモンゴル語などにも対応しています。
また、大家さんや不動産向けの「外国人の受入れガイド」も無料公開されており、外国人入居者だけでなく、貸主の不安も払拭できるよう多方面からさまざまなサポートが行われている様子。
今後は「借りる側」も「貸す側」も、お互いがもっと快適に過ごせるよう、いろんな問題を解決していきたいですね。
- 参考:法務省「外国人住民調査報告書」(PDF),国土交通省「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」,「外国人の受入れガイド」
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