ピラミッドだけじゃない…絶景天国「エジプト」で出会える幻想的な観光スポット
歴史のロマンに溢れたアラビアの大国「エジプト」。国の95%が砂漠ながら、首都カイロを中心にアラブ諸国でトップの人口を誇り、ナイル川によって育まれた、華やかでミステリアスなエジプト文明の遺産をはじめとした絶景が待っています。
最も著名な「ピラミッド」など、観光名所も砂漠のイメージが強いエジプトですが、実は深堀りしてみると「水」にまつわるスポットもあることがわかります。今回は、そんなエジプトの個性あふれる絶景をご紹介します。
古代の姿を残す建築や大自然の作り出した造形に驚き!アラビアの幻想的な絶景たち
ムハンマド・アリー・モスク
ユネスコ世界遺産に登録されている「カイロ歴史地区」に位置する「ムハンマド・アリー・モスク(Muhammad Ali Mosque)」。「シタデル」と呼ばれる城塞のエリア内にある建物の中で最大規模を誇っています。
ナポレオンの侵攻からエジプトを守り、最後の王朝を興したムハンマド・アリーが作らせたもので、トルコより招聘された建築家が手掛けたオスマン建築が特徴。ドームやミナレットなどの象徴的な形式は、エジプトではほとんど見かけることができないものです。
外観はもちろんのこと、非常に美しい内装も見逃せないポイント。壮麗なシャンデリアに、ランプ、ステンドグラスなどがきらめく幻想的な光景は絶景。
壁面にアラバスター(雪花石膏)を用いていることから「アラバスター・モスク」という別名でも愛されています。
アズハル・モスク
首都・カイロにあるイスラム寺院「アズハル・モスク(Azhar Mosque)」。970年、ファーティマ朝の時代に建造が行われた歴史溢れるスポットで、イスラム研究の中核を成す学校として知られる、世界最古のイスラム大学「アズハル大学」も隣接しています。
当初はシーア派のモスクとして作られ、歴史を重ねる中でスンニ派へのモスクに変化。教育も神学や法学を中心としたものからイスラム研究へと変わり、建物も増築や改築が施され、進化しながら現在へと継承されています。
見どころは双頭のものを中心とした5本の荘厳なミナレット。さらに、フロアから周囲の石柱まで総大理石で造られた中庭は、見惚れてしまうほどの絶景。アラビア語で「輝かしい」を意味する名称も納得の美しさです。
聖シモンの洞窟教会
エジプト最大の教会のひとつとして知られる「聖シモンの洞窟教会(St.Simon Monastery)」。洞窟教会という名称の通り、巨大な洞窟を掘ることで形成された教会で、およそ17,000人の着席スペースも用意されています。
モカッタム山にほど近く、周囲は「ザッバリーン」と呼ばれるごみ収集業者たちの街。農民だったザッバリーンたちは1940年代にこの地域へと移り住み始め、農業から徐々に廃棄物処理の仕事へと移行。教会は彼らの手により、1970年代に建造されたと言われています。
巡礼者が「シモンの遺体」としたものを祀っているなど、「聖シモンの奇跡」を表敬しているのも特徴。現在も継続して掘られているという聖書にちなんだ彫刻の数々や、まるでローマの遺跡のような総石造りの礼拝堂は圧巻です。
カーイト・ベイの要塞
アレクサンドリアの半島に位置し、大海原を背景にした絶景を眺めることができる「カーイト・ベイの要塞(Citadel of Qaitbay)」。まるでファンタジーRPGゲームに登場するかのようなビジュアルに心を鷲掴みにされてしまう方も多いスポットです。
ここは元々「世界の七不思議」として著名な「アレクサンドリアの大灯台(ファロス島の大灯台)」がそびえ立っていた場所。3度に渡る大地震で灯台が全壊したことから、その残骸を使用して建てられています。
灯台が置かれたロケーションというだけあって、その見晴らしはお墨付き。現在では周辺も整備され、建物内も軍事博物館として一般開放が行われているため、建造物の様子をじっくりと眺めながら憩いのひとときを過ごすことができます。