給料が3倍に。人口160名の小さな島が成し遂げた、奇跡の「島おこし」
瀬戸内海に浮かぶ愛媛県越智郡に属する孤島「魚島(うおしま)」。その名の通り、豊富な魚介類がとれる漁場に恵まれており、古くから蛸壺漁で栄えた島でした。
しかし、進む人口減少の影響で、現在の人口はわずか160名ほど、正に消滅の危機に貧しています。そんな魚島の漁業組合の職員の一人が起こした「魚島ならではの島おこし」が注目を集めています。
魚島の島おこし
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その島の名前は魚島。瀬戸内海に浮かぶ隔世たる感のある離島だ。今年 8 月、この島を初めて訪れた。
本州あるいは四国から島に行くなら広島県の因島もしくは愛媛県の弓削島を経由しなければならない。それらの地と魚島を結ぶ 1 日 4 便の「ニューうおしま」号が瀬戸内の海に大きな飛沫をあげる。
1.49 ㎢の小さな島の人口は約 160 人。島の玄関口、篠塚漁港付近に民家が集中する。
この島に暮らす友人に言わせると「島の人は皆、知り合いで小中学校の同級生はきょうだいみたいなもの」。
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中世には瀬戸内海で活動した村上水軍の見張所があったといわれる島内には村上水軍の財宝伝説が残り、四国霊場を模したミニ巡礼コースである「島四国」のお地蔵さんがあちこちで見られる。
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離島ゆえ、コンビニも医療施設もない。島の人々の診療には広島県神石高原町からヘリコプターに乗ってドクターが週に2 回、訪れる。ちなみに神石高原町から魚島まで約 25 分とか。
島の名に「魚」が付いてるだけあり、魚島では魚介類がよくとれる。友人のお母様が腕によりをかけて作ってくださった料理には島で獲れた魚介類がふんだんに使われていた。
イカと大葉の握り寿司にとれたての魚の煮付け。なんと贅沢な…と嘆息しながら、普段は食べられない絶妙に味付けられた海の幸を余すことなく食べ進めたのだった。
島を歩くとタコ壷がたくさん目に入った。現在、島の15世帯がタコ壷漁を行う。
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しかし、島で漁業を営む人は数は減少の一途をたどる一方で、昔は 100 軒以上を数えたが、現在は 17 軒。高齢化や後継者不足、漁獲量が減ったことなどが減少の要因だ。
![蛸壺 / ©上島町](https://tripeditor.com/wp-content/uploads/2017/10/24155415/d07e4858fc8264f4ca5b1950d060f637.jpg)