オリーブ栽培で町おこし?神奈川県二宮町と石川県七尾市

北陸地方でオリーブ栽培!

さて、寒冷で雨量も多い北陸地方でオリーブを栽培している人はまれです。

そんな変わり者が僕だったり、能登半島の能登島で奮闘する農事組合法人ラコルトの洲崎邦郎さんだったりします。

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七尾湾を見下ろす斜面に広がる能登島オリーブ園


洲崎さんは元ホテルマンで、現在は自分でオリーブ園の面倒を見るとともに石川県の農家さんと消費者をつなぐイベントを企画するなど食にまつわる広範囲な活動をされています。 

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オリーブの幹にべったり付着したカビ

オリーブ栽培に関しては僕たちより1年早くスタートし、いまでは300本まで苗を増やしています。

定植から4年めになる木々には今秋多くの実がなるはずでしたが5月の強風で受粉直後の小さな実の多くが落下してしまい、実際に収穫できたのはほんのわずか。

今回現地を訪問してわかったのは、島内3ヶ所のオリーブ園のうちもっとも早く苗を定植した畑は山の斜面で、海から吹き上がってくる冷たい風がまともに木々に当たります。

そのせいでほとんどの木は風に煽られてグラグラする状態で、幹と添え木を縛った縄も切れていたりと、管理が追いついていない状態でした。

僕たちのグループは現在100本の木を3人で管理していますが、草刈りや施肥、水やり、ハマキムシの防除、雪対策などなどやるべきことは多く、本数を増やした今年は特に後手後手に回ってしまった感があります。

能登島は基本的に洲崎さんが300本を管理しているわけで、ボランティアの手を借りているというものの、やはり責任ある立場の人がひとりでは厳しいのかなあ。


また、別の畑は海から離れていますが山を切り開いた土壌が固い赤土の場所で、これでは根っこを張るには条件が悪すぎます。

オリーブの根は横へ横へと伸びる性質があり、ただでさえ土中深くには伸びていきません。それがこれほど固い赤土だとその傾向がいっそう強まり、強風に耐えられるか心配です。

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山中の固い赤土の上に広がるオリーブ畑


そのせいか僕たちが育てているオリーブに比べ、全体的に生長が遅い気がしました。寒い地でオリーブを育てるのはやはりハンディがありますが、それだけやりがいもあるのです。

洲崎さんとは今後も意見交換してお互い切磋琢磨し合う仲でありたいと強く感じました。

  • image by:あるきすと平田
  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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1962年4月13日富山県魚津市生まれ。横浜市立大学卒。大学1年で横浜から富山まで東海道・北陸道経由で18日間歩き、3年のとき東京深川から山形県鶴岡市まで23日間かけて奥の細道を歩いたことで、徒歩旅行の魅力にハマる。卒業後は中国専門商社マン、週刊誌記者を経て、ユーラシア大陸を徒歩で旅しようと、1991年ポルトガルのロカ岬を出発。おもに海沿いの国道を歩きつづけ、路銀が尽きると帰国してひと稼ぎし、また現地へ戻る生活を約20年間つづけている。

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