北陸旅行のお土産に。きき酒師がおすすめする富山の銘酒セレクション

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2019/08/09

3.黒部峡 大吟醸/林酒造場

image by Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

次は創業1626年、富山で最古の歴史を誇る林酒造の「黒部峡 大吟醸 720ml」(2,800円・税別)になります。

最近の日本酒の香りは、酵母を中心にさまざまな酒造りの要素が変わってきた結果なのだとか。昔の日本酒にはない変化は、やはり進化と考えていいそうです。黒部峡もその進化を存分に味わえるお酒なのですね。

予算が許せば「黒部峡 しずく 大吟醸 720ml」(4,000円・税別)もあります。持ち帰る不便さを考えなければ、一升瓶限定で販売の「林 純米吟醸 五百万石 1.8L」(2,714円・税別)も素晴らしいと言います。

image by Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

林については現在、人気急上昇中の銘柄なのだとか。林酒造場の社長のご子息が武者修行の後に戻って、杜氏を務めながら酒を造っていると言います。

全国新酒鑑評会で繰り返し金賞を受賞する銘柄です。要チェックですね。

image by Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

他の蔵元のお酒で言えば、富美菊酒造の「羽根屋」ブランドも素晴らしいと言います。

東京で火がついて地元富山でも人気が高まった銘柄。お土産としては温度管理が大変かもしれませんが、火入れをしていない(酵母の働きを止めていない)生酒の「羽根屋 純吟 煌火 生酒 720ml」(1,450円・税別)、「羽根屋 Classic 純米吟醸 生酒 720ml」(1,500円・税別)も素晴らしいのだとか。

文字通り「生もの」のため、生酒を上手に持ち帰りたい場合、肉や魚を買ったときと同じ扱いが必要になるそう。

具体的には常温で1時間以上持ち歩くとNGなのだとか。そのため、お酒に詳しい人になると、あらかじめクーラーボックス持参で来店するみたいですね。


「旅先にクーラーボックスは……」という方、安心してください。田尻本店のようにクーラーボックスと保冷剤のセットがお店で売っている場合もそう。

また、たいていのお店がクール便での発送を受け付けてくれるみたいですから、宅配する場合は日本酒の味わいを損なわないためにもクール便で送ってくださいね。

田尻本店image by Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)
  • 酒商「田尻本店」
  • 富山市東岩瀬町102番地
  • 定休日:毎週月曜
  • 10:00~19:00、日曜は10:00~18:00
  • http://tajirisaketen.co.jp/
  • 取材協力
  • 犬島唯司:富山市東岩瀬町にある酒商「田尻本店」の店主。きき酒師、ワインアドバイザー、フライング・ワインアドバイザーの資格を持つ。
  • 田尻本店:約160年前の土蔵を改装した店内の約半分が圧巻の巨大なセラーになっていて、お酒やワインを理想的な温度で管理している。セラーの中に入って、店主に相談しながら好みの1本を見つけられる地元の名店。
  • image by:坂本正敬
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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