北陸旅行のお土産に。きき酒師がおすすめする富山の銘酒セレクション
ここ数年、国内外で日本酒への関心が高まっています。
先日も元サッカー選手の中田英寿さんがプロデュースする「CRAFT SAKE WEEK at ROPPONGI HILLS 2019」が東京で開催され、盛り上がりを見せました。さまざまなメディアなどでも、日本酒の露出が増えてきましたね。
日本各地には製造元である蔵元が点在しており、その土地ならではの日本酒を楽しむことができます。そんな各地の日本酒を飲んだり、お土産で購入するのもまた旅の思い出のひとつですよね。
そこで今回は、きき酒師(口へんに利)がおすすめする日本酒ビギナーの方でも旅行のお土産にも選びやすい日本各地の銘酒を紹介します。初回は筆者の暮らす富山の地酒から。
今回、お話を聞いた富山県富山市東岩瀬で「酒商 田尻本店」を営むきき酒師の犬島唯司さんが、富山ならではの美味しい日本酒を教えてくれましたので、ぜひ北陸土産の参考にしてみてくださいね。
田尻本店は築150~160年の名家の土蔵群をリノベーションした店舗が魅力で、巨大セラーがあり、来店のためだけに来る旅行者もいるくらいの名店です。比較的、経済的な価格帯の中からお土産に選びたい、おいしい日本酒をとことん教えてもらいましたので、さっそくお伝えしていきます。
1.満寿泉 純米大吟醸/桝田酒造店
最初は酒商 田尻本店のある富山市岩瀬の蔵元、桝田酒造店の「満寿泉 純米大吟醸」になります。
価格を問わなければ、同じ蔵元の「満寿泉 大吟醸 寿720ml」(5,500円・税別)がベストだと言いますが、お土産の予算が限られている中での1本となると、No.2の純米大吟醸、さらに価格を下げてNo.3の「満寿泉 限定大吟醸720ml」(3,500円・税別)も素晴らしいと言います。
特に限定大吟醸は生産本数が10,000本ほどで、ラベルにはシリアルナンバーが印字されているほど。県内のスーパーマーケットやコンビニには並ばない、きちんとした酒屋にしか入ってこないお酒だと言います。お土産としてはスペシャル感があって最適ですよね。
富山のお土産という意味では、県内で栽培した酒米や飯米(コシヒカリ)を使った満寿泉も犬島さんは推します。
しかし、味わいだけで言えば、兵庫県の契約農家が栽培した山田錦で作る満寿泉の「大吟醸 寿」、「純米大吟醸」、「限定大吟醸」が突出しているとの話でした。