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宇宙人とコンタクトしたらどうする?万が一に備えた世界的な対処法

坂本 正敬
坂本 正敬
2019/08/26

宇宙人からの「メッセージ」を受け取った場合の対処法

image by:Shutterstock.com

自分の判断で、勝手に反応してはいけないとはわかりました。では、第一発見者は何をすればいいのでしょうか。IAA(国際宇宙航行アカデミー)によれば、

  • 速やかに関係各所(研究者や研究機関、国家当局)にデータを提供し、他の望遠鏡を使って地球外生命体の存在に関する信ぴょう性を確かてもらう
  • 地球外生命体からのコンタクトだと確実に考えられる場合、IAU(国際天文学連合)と国連の事務総長に連絡をする(専用のフォームがある)
  • ICSU(国際科学会議)など世界の指定機関にも連絡を入れる(詳細はDeclaration of Principles Concerning Activities Following the Detection of Extraterrestrial Intelligence)を参照

とあります。ほかの研究者に確認を依頼するようすは、宇宙人からの信号を受信した研究者を描いたロバート・ゼメキス監督の映画『コンタクト』でも見られました。要するに、公表する前に徹底してみんなで調べよう、という話です。

確認作業を行い、メッセージの発信源が地球外の知的生命体からだと確信できた段階で、今度は報道機関に隠さず知らしめるべきなのだとか。

映画コンタクトでは、国家当局が把握する前に一足飛びでマスメディアにも公表されていましたが……。実例を後述しますが、研究者間でやり取りしているうちに、情報がマスコミに漏れるケースは十分に考えられます。

映画つながりでいえば、コンタクトでは途中から重大な新情報がアメリカの国家機密になるシーンが描かれています。

日本の場合、国家当局とはどこが該当するのか、「国家当局」に連絡してしまえば国家の判断で情報が隠蔽されてしまうのではないかという心配の声も同じくあるそう。

しかし、そうした課題を残しつつも、世界中の研究者たちは来たるべきXデーに備えて合同の演習を行い、関係を深めているみたいです。ちなみに、

<The discoverer should have the privilege of making the first public announcement>(IAA(国際宇宙航行アカデミー)の公式ホームページより引用)

と書かれているように、「発見者は、最初に公表を行う権利を持つ」決まりがあります。

映画コンタクトでは、こちらも破られていました。宇宙人への返信や返事に関しては、適切な内容を精査した上で、国際的な機関が総意の下で行います。


発見者は単純に発見者として歴史に名を残せばいいのですが、この最初の発表者についても、現実にはさまざまなせめぎあいが起こりそうですね。

宇宙人からの信号!?ロシアで起きた大騒動

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地球外知的生命体の発見らしき事例は、いままでに実際あるのでしょうか?

海外の有名なケースでいえば、1967年のイギリス、1977年のアメリカ、2016年のロシアでの事例があります。どれも電波望遠鏡が強い電波をキャッチし、地球外の知的生命体からのメッセージだと考えられた出来事です。

結論からいえば、どれも地球外生命体からの信号ではないとほぼ結論が出ています。問題は、その出来事が引き起こした世界的な騒ぎ。

IAA(国際宇宙航行アカデミー)が1989年にルールを採択した後に起きたロシアのケースでは、強い信号を受信したロシアの研究員が、真偽を確かめてもらうために、ほかに電波望遠鏡を持っている世界中の研究仲間に情報をシェアしました。

しかし、シェアした研究仲間の一人が、その情報を勝手にインターネット上に公開してしまいます。仲間の一人が先走って世に出してしまったため、未確認情報が報道され、大変な騒ぎになってしまったのです。

最終的には、上述した通り、ロシアの「発見」は地球人が打ち上げた衛星が発する人為的な電波だと解明されます。

同じような大騒ぎを起こさないためにも、万に一つの確率ですが、地球外生命体とのコンタクトがあったときは、慎重に行動したいですね。

翻訳家/ライター。1979年東京生まれ、埼玉育ち、富山県在住。成城大学文芸学部芸術学科卒。国内外の紙媒体、WEB媒体に日本語と英語で執筆する。 主な訳書に『クールジャパン一般常識』(クールジャパン講師会)。

宇宙人とコンタクトしたらどうする?万が一に備えた世界的な対処法
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