世にも奇妙な揚げ物祭り。高岡・全国コロッケフェスティバルが大盛況
気になったのが、京都市「あんことクリームのコロッケ(300円)」。
「なになに? ベシャメルソースにあんこを練り込んだ元祖スイーツコロッケだって? ベシャメルソース? あんこ? 笑わせるな!」
懐疑的な予断とともに割ってみると、中には小豆が点在しています。ひとくちほおばると、なるほどそこはかとなく上品な甘みが口中に広がりました。フランス料理の基本ソースのベシャメルソースは牛乳やバターを使って作られますから、それに小豆ミックスでは正直なところ最中アイスにしたほうがしっくりきそう。
さらに変わり種としては岡山県倉敷市「もっコロ」。名前だけではなんのことやらの「もっコロ」は岡山名産の白桃を織り込んだクリームコロッケで、透き通るような白さが自慢。そしてかすかな甘味はたしかに桃です。これはこれでありかも。
また、富山県入善町「里いもコロッケ さとっころっ」はじゃがいもの代わりに地元産の里いもを使ったコロッケで、粘り気の強い小芋だけでは食感がグニャッとなって物足りないため、市場に出回らない親芋(ガシラ)を一定量混ぜて生地を手作りしています。これによってじゃがいもベースのコロッケにはないトロトロ感のある不思議な食感が生まれ、食べた瞬間、ほおの内側がキュンと締まる感じがすばらしい。
さらに札幌市「北海道男爵コロッケ」4種のうち「ごろっとホタテコロッケ(300円)」は、クリーミーな男爵のマッシュポテトにぶつ切りのホタテを投入したゴージャスなコロッケで、味だけでいえばこれがもっともおいしかったかなあ。
ほかにも茨城県の「竜ヶ崎コロッケ」2種、香川県宇多津町「讃岐肉まんコロッケ」、富山県南砺市「ごっつぉ里いもコロッケ」、福島県田村市「滝根カレーコロッケ きむコロ」、札幌市「北海道男爵コロッケ」の「焼きもろこしコロッケ」と「じゃがバターコロッケ」などなど、僕が食べたのは全部で13種類。もうお腹いっぱいです。