ウズベキスタンと東京五輪のホストタウン「舞鶴市」の感動の実話に迫る
知られざる歴史を辿ることができる舞鶴の2大博物館
ナヴォイ劇場の“れんが”を展示!世界で唯一の“れんが”の博物館
舞鶴は1901(明治34)年に海軍の鎮守府が置かれたため、明治から大正にかけて建設されたれんが造りの建物が数多く残る“赤れんがの町”として有名です。こちらは1993(平成5)年に開館した舞鶴市立赤れんが博物館です。世界42カ国から約2,000点の資料を収集し、そのうち約300点を展示しています。
2F「日本人とナヴォイ劇場」のコーナー。ウズベキスタン抑留者でありナヴォイ劇場の建設に従事した「タシケント第4ラーゲル会」メンバーの新家苞(にいのみ しげる)さん(現94歳)が1994(平成6)年に墓参のためウズベキスタンを訪問された際、当時のナヴォイ劇場の支配人より受領した「ナヴォイ劇場のれんが」を常設展示しています。
1903(明治36)年に旧海軍の魚雷を格納する倉庫として建設された赤れんが博物館の建物。鉄骨とれんがを組み合わせた建造物としては日本では最も古いもののなかに入るといわれています。新しい鉄骨で耐震補強はされているものの、当時アメリカのカーネギー社から輸入した鉄骨は今も現役。
1Fは主に世界のれんがを展示。赤れんが博物館で最も古いのがこちらのくさび形文字入りのれんが。なんと約4,200年前、メソポタミア文明の時代に作られたものなんです!れんがの歴史は古く、建築の材料として使われるようになったのは今から1万年くらい前から始まったといわれています。ぜひとも世界でも珍しいれんがの博物館に足を運んでみてください。
引揚と抑留の歴史を後世に伝える資料570点が「ユネスコ世界記憶遺産」に登録
第二次世界大戦が終結してから13年に渡り、舞鶴の人々は最後まで多くの引揚者を迎え入れました。1988(昭和63)年に設立された舞鶴引揚記念館は2018(平成30)年にリニューアルオープン。シベリア抑留体験室や抑留者の回想絵画展示などが新設されました。
2015(平成27)年には「ユネスコ世界記憶遺産」に登録。資料のタイトルは「舞鶴への生還 1945-1956 シベリア抑留等日本人の本国への引き上げの記録」で570点の資料が登録されました。
ほかに、登録されているユネスコ世界遺産には、すごい資料があるんです!海外ではアンネフランクの日記やベートーヴェンの譜面。国内では藤原道長の日記、御堂関白記などです。
常設展では、東京オリンピックでのホスト国を機に、ウズベキスタンから舞鶴市へと贈られた品々を展示中。ぜひご覧ください!
日常が変わる!ぜひ舞鶴に足を運んで「実物」を見てほしい
今回、ウズベキスタンの訪問団の方や元抑留者の方とお会いしました。博物館で当時の資料を前に史実をうかがっている最中、背中がぞくぞくとし何度も鳥肌がたちました…。ぜひお友達やご家族をお誘いのうえ、足を運んで「実物」をご覧になってください!日常の大切さ、平和のありがたさを再認識する良いきっかけとなりますよ。
オリンピックのホスト国を招いている自治体は日本全国にたくさんあります。お住まいの地域のホスト国と日本との関係や歴史に興味をもっていただくことで、より交流が深まるかもしれませんね。
■■INFORMATION■■
舞鶴市立赤れんが博物館
0773-66-1095
京都府舞鶴市字浜2011
9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日は年末年始12月29日翌年1月1日のみ
大人300円※令和2年4月1日より大人400円
※引揚記念館との共通券は400円、令和2年4月1日より舞鶴引揚記念館との共通券は600円
舞鶴若狭自動車道「東舞鶴IC」から車で約10分
Pあり
舞鶴引揚記念館
0773-68-0836
京都府舞鶴市字平1584
9:00~17:00(入館は16:30まで)
毎月第3木曜日定休(8月と祝日除く)、年末年始(12月29日~1月1日)休館
大人300円※令和2年4月1日より大人400円
※赤れんが博物館との共通券は400円、令和2年4月1日より舞鶴引揚記念館との共通券は600円
舞鶴若狭自動車道「舞鶴東IC」から車で約15分
Pあり
- source:KYOTO SIDE
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