パワーみなぎるメイドインジャパン。重森三玲による庭園の魅力

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赤石が敷き詰められた東の庭「不離の庭」もまた特徴的です。狼に襲われそうになった国師を二頭の犬が守ったという故事にちなんで、作庭されているそうです。赤石は鞍馬から運ばれたもので、庭に使われる石のなかでは高級とみなされています。

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京都大学がある百万遍には重森三玲庭園美術館があります。「無字庵庭園」は、書院と茶室がある自邸に作った枯山水庭園です。少し荒々しい感じがある初期の作品です。

重森三玲は、昭和の大部分を海外に出ることなく過ごしました。彼は画家としてスタートしましたが、入学した東京の美術学校で、集まった才能の高さに圧倒され挫折感を味わったといいます。その後、まずは精神面を鍛えようと美術史を学ぶ過程で思想や哲学にのめり込んでいきました。

しばらくして三玲は故郷に戻り、実家に庭を作るうちに作庭家の道を歩むきっかけになりました。独学で日本を代表する作庭家として、海外にも名を知られるようになったのは驚きです。

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重森三玲庭園美術館の奥の方をよく見ると茶室があります。襖絵には大きな市松模様が描かれています。カーブを描くデザインで琳派を彷彿とさせます。三玲はこのような日本の伝統的なモチーフを基に、モダンなデザインを描くことが得意だったようです。

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