境内の手水が温泉?!日本最古神社のひとつ「諏訪大社」で神秘的な体験
日本最古の神社のひとつと言われる「諏訪大社」。全国にある諏訪神社の総本社としても知られる諏訪大社ですが、実はお宮はひとつではないのはご存じですか?
諏訪大社はなんと諏訪湖の南北に4つの境内をもつ全国的にも珍しい神社。今回は、そんな諏訪大社の4つの境内における見どころについて紹介していきます。
諏訪大社はどんなところ?

諏訪湖の南側と北側にそれぞれ2つずつお宮を構えている「諏訪大社」。南側には「上社前宮(かみしゃまえみや)※以下前宮」「上社本宮(かみしゃほんみや)※以下本宮」の2社、北側には「下社春宮(しもしゃはるみや)※以下春宮」「下社秋宮(あきみや)※以下秋宮」の2社があります。
祭神は出雲大社に祀られている大国主命(おおくにぬしのみこと)の第二子神である「建御名方神(たけみなかたのかみ)」とその妃神の「八坂刀売神(やさかとめのかみ)」。下社には建御名方神の御兄神である八重事代主(やえことしろぬし)が祀られています。
「古事記」によると、大国主命が天照大神へ国を献上しようとしたところ建御名方神が反対し、天照大神が送り込んだ建御雷神と戦ったのですが負けたため、諏訪にとどまったのが始まりと伝えられています。現在は命の根源や生活の源を守る神様として、広く崇拝されています。

普通神社には「神殿」と呼ばれる神を祭る建物がありますが、諏訪大社には神殿がないのが特徴。神殿の代わりに春宮はイチイの木、秋宮は杉の木を御神木とし、上社は御山を御神体としています。また、境内の4隅には御柱が7年に1度立てられます。
諏訪大社の楽しみ方は?

諏訪大社の楽しみ方は、ずばり4社すべてを参拝すること。参拝の順番は特に決まっていないので、好きなところから楽しんでみてください。4社すべてで御朱印を受けると、参拝の記念品がもらえるそうですよ。

本宮の見どころは境内の真ん中にある東宝殿、西宝殿と呼ばれる建物。どんなに天気のいい日でも屋根から最低3粒は水滴が落ちると言われているから不思議ですよね。諏訪大神が、「水の守り神」として敬われているのはこのエピソードのためと言われています。

前宮は諏訪大明神が初めに居を構えた場所。4本ある御柱すべてに触ることができるのは前宮だけです。ぜひ近くに行き、御柱の千数百年もの歴史を感じてみてください。
春宮と秋宮では半年に1度、神様をうつす「遷座祭」というものがおこなわれます。神様をうつすなんて全国の神社を見ても珍しいのではないでしょうか。8月1日に春宮から秋宮へ神様をうつすときには大規模なお祭りが行われ、町中が活気にあふれます。
春宮の境内には恋愛・結婚・仕事などの縁を結んでくれると言われる「結びの杉」があります。良縁を結びたいときは春宮を訪れると素敵な縁に巡り合えるかもしれません…。

秋宮は温泉地である下諏訪宿に近いため、境内の手水には温泉が流れているのが特徴。寒い冬でも下諏訪の温泉を手で味わえたら、心も体もぽかぽかになりそうですね。
諏訪大社へのアクセスは?

諏訪大社は諏訪湖の北側にある下社2社と南側にある上社2社にわかれ、アクセス方法も異なります。下社と上社の距離はなんと10kmあり30分程度かかります。
電車やバスは本数が少なくアクセスが悪いため、車で訪れるのがおすすめ。諏訪ICから上社までは2km、岡谷ICから下社まで5km。どちらかのICでおりたあと、車で回ると4社すべて楽しめます。ドライブ中は諏訪湖の美しい景色もぜひ一緒に楽しんでみてくださいね。
- 諏訪大社
- 上社本宮:長野県諏訪市中洲宮山 1
- 上社前宮:長野県茅野市宮川2030
- 下社春宮:長野県諏訪郡下諏訪町193
- 下社秋宮:長野県諏訪郡下諏訪町5828
- 上社本宮:0266-52-1919
- 上社前宮:0266-72-1606
- 下社春宮:0266-27-8316
- 下社秋宮:0266-27-8035
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