ここでしか見られない唯一無二の絶景。トルコの世界複合遺産「カッパドキア」の魅力

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2025/11/08

トルコを代表する世界遺産といえばやはり「カッパドキア」でしょう。テレビでその姿を目にしたことのある方も多いかもしれません。たくさんの奇石が並び、その上を気球が飛ぶ映像がとても有名ですよね。

とはいえ、どんな場所で、どんな観光スポットがあるのかはわからないという方も少なくないはず。そこで今回は、世界複合遺産についてや人気の観光スポットなど、気になるカッパドキア情報をご紹介します。

「カッパドキア」ってどんなところ?

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旅行雑誌やテレビ番組などで、よく名前を目にするトルコの「カッパドキア」。カッパドキアはトルコ中央部、アナトリア高原にある一地域の名前です。

トルコの首都のアンカラからはバスで4時間南東に向かった場所に位置する地域で、トルコを代表する観光エリアとなっています。

カッパドキアは大噴火によって作られた唯一無二の地形が特徴。自然が生み出した珍しい地形に、この地に根ざした歴史的な宗教施設、昔の人々の居住地が残されており、広いエリアが世界遺産にも登録されています。見どころは多く、1泊2日では足りないほどです。

世界複合遺産ってなに?

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カッパドキアは「ギョレメ国立公園およびカッパドキアの岩石遺跡群」としてユネスコ世界遺産に登録されています。特筆すべきことは通常の世界遺産ではなく、世界複合遺産であるということ。

「世界複合遺産」とは、人の手によって作られた「世界遺産」と、自然によって生み出された「世界自然遺産」が合わさった特別な場所のことを指します。

世界複合遺産は全世界で41カ所しかありません(2025年8月時点)。世界遺産の数は2025年8月時点で1,248件なので、世界複合遺産がどれほど厳しい基準で選ばれているのかがわかりますよね。ちなみに、日本には世界遺産は多数ありますが複合遺産として登録されているものは存在しません。

世界複合遺産の代表的なものはペルーの「マチュ・ピチュの歴史保護区」やオーストラリアの「ウルル=カタ・ジュタ国立公園」などがあげられます。誰もが知る有名観光地と肩を並べているのがカッパドキアなのです。


カッパドキアへ行くには?

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見どころが多いカッパドキアなので、トルコ観光の中心に据えることをおすすめします。日本からはまず首都アンカラやイスタンブールに入り、そこから陸路や空路を使ってカッパドキアを目指しましょう。

トルコ国内の移動はバスが主流です。アンカラからカッパドキアまでは約4時間、料金は1,700〜2,500円ほどで移動できますよ。アンカラから入る場合は空路は少なく、価格も高いためおすすめしません。

日本からイスタンブールへ入り、そこからカッパドキアを目指す場合は空路がおすすめ。イスタンブールからバスを使うと、カッパドキアまでは11時間かかります。夜行バスももちろんありますが、旅行者にとって時間は命!空路であれば1時間で到着します。

カッパドキア観光の拠点となるのは「ギョレメ」という街です。小さな街ギョレメですが世界中から観光客が集まるため、素敵なホテルが多く価格もお安くお得です。


カッパドキアといえばやっぱり「気球ツアー」

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カッパドキアといえばやはり気球。この気球ツアーに参加してみたくてカッパドキアを訪れる、という方も多いでしょう。カッパドキアの名物ともいえるたくさんの気球が空を舞う光景ですが、最初は「カッパドキアの大地を空からよく見よう!」と企画されたものでした。

自然によって生み出されたカッパドキアの大地ですから、正面というものが存在しません。さまざまな角度で見て、楽しむためにあるのが気球ツアーです。

気球ツアーは一年中行われており、現地に到着してからホテルのフロントで予約をすることも可能。ですが、予めネットを通じて予約をしておく方が価格も抑えられる場合が多く安心です。朝日を受けながらカラフルな気球が舞う様子はとても美しいのでぜひ参加してくださいね。

カッパドキアで見るべきものとは?

ではカッパドキアの見どころをしっかりと押さえて行きましょう。時間が限られる海外旅行、あとで「見ておけば良かった!」ということのないようにしっかり計画を立てて巡りましょう!

ギョレメ国立公園・野外博物館

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世界遺産の中心地である「ギョレメ国立公園」。ギョレメの街は全体が国立公園であり世界遺産の中にあり、岩と住居が一体となっている不思議な景色を見ることができます。

街中を歩くだけでも十分に観光気分を味わうことができますが、絶対に足を運びたいのが「野外博物館」と呼ばれるエリアです。

野外博物館はギョレメの街中から1kmほどの場所に。野外博物館にはこの地に残されたキリスト教のフレスコ画や岩窟教会などが見られます。イスラム教徒に迫害され、この地に逃れたキリスト教徒たちが岩を掘り、住居や教会にしたものが残されているのです。

洞窟の中とは思えない美しい様式で作られた教会内部や色鮮やかなフレスコ画は必見!教会内は写真撮影が禁止なので、訪れた人だけが味わえる素晴らしい遺産となっています。

カイマクルの地下都市

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キリスト教徒がカッパドキアを訪れるずっと前に作られたのが「カイマクルの地下都市」です。岩を居住地としただけではなく、地下に住んでいた人々も存在したのがこのカッパドキアの面白いところ!大地を存分に利用し、生活を営んでいたのですね。

カイマクルの地下都市では、地下55mもの深さに4,000人~8,000人の人々が住んでいたとされています。中には住居はもちろん、教会やワイナリーまで存在しています。光のあたらない地下でありながら、信仰を大切に心豊かな生活が営まれていたことが想像できますね。

パシャバー地区のキノコ岩

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ギョレメから北に5kmほどの場所にあるのが「パシャバー地区」です。このエリアの見どころは「妖精の煙突」と呼ばれる不思議な形の岩のある景色。その形から「キノコ岩」とも呼ばれています。

ニョキニョキと天へ向かう巨大な岩の中には、窓が作られ中で人が生活していたことを伺わせるものも。岩にこもって信仰生活を送ることを提唱した聖シメオン教会の修道士たちが住んでいたとされています。小高い丘もあり、写真撮影ポイントとして絶好のエリアですよ。

ウチヒサル城

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人々の居住地が自然と一体であるなら、城塞も自然を利用しているのがカッパドキア。「尖った砦」という意味の名前を持つ「ウチヒサル城」は必見の場所です。ギョレメからバスで10分ほどの場所にある村なので、アクセスも抜群。

ジブリ映画やロールプレイングゲームに登場しそうな光景が、城を頂点として、三角形に街が広がります。ウチヒサル城に登るとカッパドキアの大パノラマを見ることができるため、カッパドキア観光の最初に訪れるのもおすすめですよ。夜景の美しさも必見!

ローズバレー

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カッパドキア随一のサンセットスポットとして知られるのが「ローズバレー」。その名のとおり、ローズ色に染まる岩の美しいエリアです。

空に向かって伸びる岩の多いカッパドキアですが、ローズバレーの地形は曲線の多いなめらかな岩が特徴。ハイキングコースの途中にはフレスコ画の残されている洞窟も多くあり、すべて無料で見学できます。

ギョレメからは少し離れているため、現地ツアーに参加するのがおすすめです。屋台やカフェなども多くあるので、唯一無二の絶景を眺めながらゆっくり過ごせます。

憧れの世界複合遺産・カッパドキアへの旅

一生に一度は見てみたい美しい景色に出会えるトルコ「カッパドキア」への旅。歴史と自然を合わせて堪能できる特別なエリアは、帰るのが嫌になるほど美しく奥深い魅力に溢れています。憧れの絶景を見に出かける計画を立ててみませんか。

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  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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元々インドア派だったはずが『恋する惑星』でウォン・カーウァイにハマり、初めての一人旅は上海へ。カメラ片手にどこへでも行くアクティブ旅女子になりました。現在は大学院に通いつつフリーライターとして、旅・アート・美容・ファッションをメインに活動しています。

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