混雑を避けた京都ひとり旅は、神社仏閣めぐりに最適な穴場「九条」がおすすめ

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2021/10/02

歴史ある街並み散策、グルメやショッピングなど盛りだくさんのお楽しみがある京都ですが、京都市が2016年に行なった「京都観光総合調査」(PDF)によると、京都に来る人(日本人)の全体の81%が寺社・仏閣と名所・旧跡見学を目的としているとか。

エリアが広範囲にまたがる京都では、効率よく京都観光を楽しむためには、あらかじめ観たい寺院や行きたい観光スポットをピックアップし、移動時間も考慮した上で宿泊地をセレクトするのがコツです。

そこで今回は、寺社・仏閣をメインの目的にしつつ、アクセス抜群、なおかつ密回避もバッチリ!なおすすめ京都旅をご紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

実はとっても穴場な「九条エリア」に注目!

image by:小林繭

新幹線で大阪方面から東京へ向かうと、もう間もなく京都という瞬間に窓から見えるのが「東寺」の五重塔です。JRのCMやポスターにも度々登場する誰もが知る超有名なこの光景は、京都のシンボルとも言えるもの。

今回紹介する京都旅は、この世界遺産にも定められる東寺のある九条エリアです。九条は、駅を起点にして見ると祇園や三条といったメインの繁華街とは反対側となる八条口から続くエリアで、京都駅から徒歩15分ほどと徒歩圏内。地下鉄に乗り換えると1駅で東寺駅なので、三条エリアよりもよっぽど駅に近いことがわかります。

世界遺産に登録される寺院があるにも関わらず、このあたりは観光客の姿もそう多くはなく、いまでもひと昔前の京都の面影を垣間見ることができるのが魅力。

九条の街角には懐かしの喫茶店がよく似合います。image by:小林繭
レトロな銭湯の看板がフォトジェニック。実は京都は銭湯が多く残る土地。image by:小林繭

歩いていると目にする昔懐かしの喫茶店や銭湯のローカルな雰囲気は、好きな人にはツボかもしれません。

1200年の歴史を誇る、時代のマルチクリエーター空海さんのお寺を訪ねる

満開の蓮子の花と五重塔。季節の自然が美しい東寺の境内。image by:小林繭

九条を語るにおいて、まずは東寺のお話から始めましょう。


796年、桓武天皇の名により建立された東寺は、平安京の唯一残る遺構です。桓武天皇の後を継いだ嵯峨天皇の名によりこの寺を任されたのが、弘法大師空海で、日本で初めての密教の寺としても知られています。

この東寺には、五重塔のほか薬師如来や月光菩薩、日光菩薩像が安置される金堂や、曼荼羅の世界観を3Dで表現した立体曼荼羅が並ぶ講堂があり、実に見どころ満載。

国宝、金堂。堂内には、本尊・薬師如来坐像と日光菩薩、月光菩薩の両脇侍像が安置されています。image by:小林繭

歴史的にも文化財的にも必ず一度は足を運びたい重要な寺院です。ところが、九条という立地からか観光客でごったがえすことはなく、静かにゆっくりと拝観できるのがこの寺の最大のポイント。

せっかくお目当ての寺院や仏像も、人に揉まれながら眺めるのでは、ありがたさも半減以下。自分のペースで楽しんでこそ!ですよね。仏閣寺院好きにとっては、なんとも穴場のお寺なので覚えておくといいかも。

境内にある弘法大師空海の像。東寺では今でも毎朝に弘法大師へお食事をお供えする法要生身供(しょうじんく)が行われています。image by:小林繭

ちなみに、生前の空海は日本のミケランジェロとも呼べる怪人です。語学の天才で、僧侶としての顔のみならず、学術者として若い人の教育にも力を注ぎ、書家として立派な書を残すほか、詩を読み、時に絵を描いたり彫刻を掘ったり、といった多彩ぶり。いわゆるものすごいレベルのマルチクリエーターだったんです。

そんな空海が残したこの東寺は奥深い魅力にあふれます。金堂や講堂内部に入るには拝観料が必要ですが、境内は早朝5時~夕方5時まで自由に散策できるので、早朝に訪れて異なる表情をのぞいてみるのもなかなかオツ。

人気のない境内を歩いていると、観光客用に余所行きのお面をつけた京都ではない、素の京都の空気に触れるような気がするものです。

毎月21日には空海を偲ぶ法要とともに「弘法市」という市が開かれ、食べ物から古道具まで様々な出店がずらりと軒を連ねるというので、21日に京都に行かれる人はぜひ立ち寄るべし。

  • 東寺
  • 京都市南区九条町1
  • 075-691-3325
  • 京都/東寺
  • 5:00〜17:00/金堂、講堂:8:00〜17:00(16:30受付終了)/宝物館、観智院:9:00〜17:00(16:30受付終了)
  • 公式サイト

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