マスク無しの旅行者で大にぎわい。日本人が見たコロナ禍のヨーロッパの今
観光スポットで旅行者が急増、飲食店も空港も大混雑
ヨーロッパは、入国基準が緩和されたことで、旅行者がすでに多く訪れています。4月にはイースター(復活祭)があり、まとまった休暇が取れる時期。
このタイミングに合わせ、ヨーロッパ圏内、さらにカナダやアメリカといった北米方面からも多くの旅行者がヨーロッパを訪れていました。
フランス・パリでは、美術館もカフェも空港も、イースター時期はどこも大混雑。新型コロナ時期の閑散ぶりはどこへやら、という状況。空港の発着便もほぼ再開され、カウンターも保安検査場も長蛇の列でした。
しかし、アジア人の姿はいまだほぼ皆無。入国規制が緩和された韓国人のみ、たまに見かけるといった程度でした。
特に、いまだロックダウンが続く中国本土からの旅行者がいないパリは、数年前と大違い。同じく入国時の手続きがややこしい日本からのツアー客を見かけることもありませんでした。
さらに進んだ支払いの「キャッシュレス」化
新型コロナ前と新型コロナ後で最も変わったと思ったことは「支払い時のキャッシュレス」かもしれません。以前からヨーロッパでは日本以上にキャッシュレスが進んでいましたが、コロナ禍でさらに進んだ印象です。
例えば、フィンランドでは、レジの横に「DO NOT ACCEPT CASH(現金は受け付けません)」の張り紙。たった2ユーロ(約280円)のコーヒー代を支払うのにも、現金支払い不可でした。
また、鉄道の切符を買うのに、現金で支払える自動券売機の数が少なく、しかもお金を入れても「使用不可」との表示。
硬貨や紙幣のお釣りがないので不可なのか、最初から現金を受け付ける気がないのか、機械に向かって言っても仕方がないので、ここでもクレジットカードで支払いました。
また、スーパーマーケットのセルフレジでは、クレジットカード決済のみ。日本では混在しているような場所でも、現金払いは有人レジのみと、はっきり分かれていました。
クレジットカードの支払いも、カードをリーダーに差し込まなくても機械にカードをタッチするだけで支払い完了という「VISAタッチ」のようなシステムも、数年前より明らかに増えていました。
スイスの鉄道で切符を買う際、パリのロワシーバスに乗る時なども、VISAタッチで簡単に支払えて便利でした。
世界の進化するスピードは速い。一方、日本は…
新型コロナ前そしてコロナ禍でのヨーロッパを比べると、いろいろ「進んでいる」というのが率直な感想です。
マスク義務の撤廃、入国規制の緩和と旅行者の急増、そしてIT化。ウィズコロナの方針と対策が、すぐに実行されている感を受けました。
一方、日本はやはりなにもかも「遅れている」といわざるを得ません。なんとなくマスクをし続けなければいけない同調圧力、厳格なようでいい加減とも感じられる入国規制、「紙」「現金」至上主義など。
この2年で、世界はさらに先を行ってしまっています。日本も、ヨーロッパに見習うべきところは、確実にあるのではないでしょうか。
- image by:シカマアキ
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